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西穂山荘での春山 [山歩き]

のんびりと残雪の春山を楽しめるところへ、と考えていた。
A西穂4-2T.jpg
GWで山小屋が混んでいるだろうと思って、前日に[携帯電話]西穂山荘へ確かめてみた。
”明日は予約は少ないので、そんなには混まない見通し”とのこと。 [わーい(嬉しい顔)] 
その場で予約した。 
さあ、西穂山荘へ行こう。
********************
GW前半は天狗岳での充実した歩きが出来た、後半はのんびりと歩きたい。
手軽にアプローチできるところ。 そうだ、ロープウェイだ。(笑)
木曽駒の千畳敷、北横岳の坪庭、新穂高からの西穂山荘が頭に浮かんだ。
天気もこの2日間は温暖で安定している[晴れ]との予報。 
残雪の春山ハイクという点では新穂高から西穂山荘がよさそう。
数年前の夏に我がパートナーと新穂高から一度、古くは学生時代に上高地から5月同時期に山荘までと、
これまで2回登っている。

という訳で、5月4日[晴れ] GWのさなか、
[車(セダン)]中央道から松本ICで下り、安曇野を西へ。
(幸運にも渋滞はほとんどなくスムース)
まだ雪をまとった常念岳が視界に、今年の常念坊はいつ現れるのか?
(田植え時期の指標となっているようです)

安曇野から沢渡にかけて桜が、丁度満開になっています。
沢渡の駐車場では 上高地へのバスを待つ人が並んでいます。

安房トンネルを抜けるとすぐ平湯、さらに新穂高温泉郷[いい気分(温泉)]へ向かいます。

新穂高ロープウェイのある白樺平[駐車場]へは10時半過ぎに到着。
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やはりGW、120人乗りのロープウェイが10分間隔で運行。2台待つことになりました。
一気に2,158Mまで運んでくれる手抜き登山です。 (笑)
焼岳が右手に、振り返ると笠ヶ岳、 左手は穂高、高度を上げると槍の穂が見えてきます。
A西穂1-3.jpgA西穂1-4.jpg
山頂駅には12時前に到着。(山頂駅からの風景は後でUPします。)
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駅からでると、両側が背丈位の高さの雪に挟まれた道を進みます。
A西穂2.jpg
避難小屋も雪の中[雪]
A西穂2-2.jpg
ここでアイゼンを着けます。 クロモリの6本爪。
西穂山荘まではしっかりと道はつけられ迷うことはないが、アイゼンは必要との情報。
でも、アイゼンどころか登山靴でない人も登っている。 (@_@;)
間断なく、登山者・ハイカーが行き来。
A西穂2-6.jpg
アイゼンはしっかり利いている。 [わーい(嬉しい顔)]
このような雪が深いところは6本のほうがよいが、少ないところは4本の方が歩きやすい感じ。
山荘への道は、標識(冬季登山道)もしっかり点在している。
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ゆっくりと写真を撮りながら、山荘までは90分。 ほぼ夏のコースタイム通り。
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山荘にチェックインし、小屋で昼食[レストラン]
道中はかなり往来があったが、大半の方は日帰りで下山らしい。
部屋で4時まで休み、アタックザックで丸山まで行ってみることにした。
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ちょっと直登したあとは、なだらかな尾根を丸山へ。[わーい(嬉しい顔)] 
丸山から続く尾根の先には、独標、西穂の峰々。
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明神から前穂へ続く峰。 
南は霞沢岳越しにぼんやりと乗鞍。
焼岳と上高地。 西は笠ヶ岳の雄姿。
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八ケ岳、南アルプス、白山が見えない。
でも、アルペンムードたっぷり。
翌日はすっきりな空になるのかな?

西の空がオレンジがかってきた。
山荘へ脚を向ける。
明日のパノラマ展望が楽しみだ。
A西穂3-6.jpg

食堂で居合わせた方と談笑し、部屋に戻る。
この晩は16畳の部屋に5人。
GW連休としてはラッキーである。

山は好きだし、山小屋そのものの雰囲気はいい。
でも、山小屋に何泊もしたくない。

まず、その収容密度である。
部屋(16畳)の壁を見ると1~20番まで番号が振ってある。[がく~(落胆した顔)]
ひとつの布団に二人。 (@_@;)
夏は大抵、10名(布団10枚)くらいとのこと。 
(前夜がそうであったとのことです。)
だから、重い荷物を背負ってでも、テント泊する方も多い。

A西穂4-6.jpg

窮屈で、プライバシーはない。

せんべい布団で、 不衛生?

水道は出ない、 風呂はなし。

当然、トイレは水洗でない。

明かりは暗い。
 
食事はレトルト・冷凍食品のおかず。

TVはない。  情報は入りにくい。

・・・・・・[もうやだ~(悲しい顔)] [もうやだ~(悲しい顔)] [もうやだ~(悲しい顔)]

いくら山歩きが楽しいからといっても、
これが普通の俗っぽい人間の本音なのである。

ふっと 思った。 
おや[exclamation&question]、 ある意味で、避難所の生活がこれではないのか?

山小屋と避難所をいっしょに引き合いに出すのは、不謹慎かもしれませんが何卒お許しください。
山は楽しみにいくところ、避難所は被災者の方々がやむなく留まるところ。
まずもって、モチベーションも気持ちも違うでしょう。

ただ、インフラは似ているし、どちらも一般通常の生活スタイルからかけ離れている。

ふつうの生活をしている私たちは、被災者の方々と同じ気持ちにはなり得ないし、
本当に理解はできないのです。
その困苦を分かち合えといっても、実際には出来ないし そのギャップを埋められないのです。
現地でボランティア活動に参加し、野宿でもしなければ実感しないでしょう。
でも、そういった気持ちと優しさは持ち続けたいと思います。

山小屋わずか1泊で、いささかの不自由を感じる自分に つくづく情けなく感じ、 
避難所で滞在されている被災者の方々の不都合さと気持ちを 察する機会でもあった。

山が大好きな私だが、本当の山男にはなりえない。

【表現に適切、穏当でない部分もあるかもしれませんが、なにとぞご容赦お願いいたします。】
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コメント 24

おど

山小屋と言えば、川の字での雑魚寝が基本ですからね。 特に北アルプスの山は繁忙期には、とんでもなく混むのでそんな印象ですね。
 人の訪れるところから少し外れた(大変な)所は空いていますがね・・・。 南アルプスも、一部を除けば空いていましたしねぇ。
by おど (2011-05-08 08:16) 

Umi-Bozu

私は不謹慎ではないと思います。「不謹慎」と口にするのは簡単ですが、実際に口にする事を許されるのはその場に身を置いた事のある人だけだと思っています。「こういう場があるのだ」と感じ、考えられる事の方が重要ではないでしょうか?次につながる何かが生まれる可能性がありますから。
by Umi-Bozu (2011-05-08 09:28) 

rtfk

こういう山小屋の経験が無いので新鮮なお話です^^)
不謹慎でもなんでもないと思いますよ。
先日キャンプに行きましたが
テレビ、ラジオ、ネット、新聞、風呂無しで数日生活するだけで
ありがたさを思い知るとともに
避難所で生活されている被災者の方々のご苦労のほんの少しを
理解できたかも知れないと思っています。
by rtfk (2011-05-08 09:52) 

Jetstream777

おど さん、
時期と場所を選べば、ゆとりのある小屋泊まりができますね。 でも、平日に行ける機会は少ないですね。 今年は、やや人出が少ないかもしれません。
by Jetstream777 (2011-05-08 10:07) 

Jetstream777

Umi-Bozu さん、 
いろんな見方、捉え方があります。 比喩がまったく相対した状況で、これを言及することが、受け取り方によって苦痛になると察します。 また、当事者ではないからこそ、不謹慎かもしれないのです。 でも、私のような俗人にとってはいい機会でしたね。 本当の山男の方々はこんな時強いでしょう。
by Jetstream777 (2011-05-08 10:20) 

Jetstream777

rtfk さん、
コメント、ありがとうございます。 やはり同様に感じられましたか。 
普段我々が当たり前に享受していることから断絶される。 そういったことに対するありがたさに気づくとともに被災者の方々のご苦労が察せされます。
by Jetstream777 (2011-05-08 10:29) 

mimimomo

こんにちは^^
随分贅沢な山小屋でしたね~
蚕棚が普通の感じの山小屋。
ロープウェイで雪山気分が味わえて良かったですね。
昨年だったかしら、夫と観光に行きました。一人だったら西穂の方へ足を伸ばしたい
ところでしたが^^
避難所のお話をテレビなどで見聞きするたび、わたくしは逆に、こう言う山小屋を
思い出していました。食事や水だってかなり不自由しますものね。
夏場など登山者が多すぎて水が欲しくても手に入らなかったことも。
酷い時一畳に4人寝た事も・・・
非難小屋とはモチベーションの違いだけですね。もっともそれが大変大きな
違いですが。
by mimimomo (2011-05-08 12:49) 

opas10

あの雪道を、登山靴でない靴で歩く人がいるんですか!?自己責任とはいえ、あまりに!ですね。
そして、自分も不謹慎とは思いません。似たような体験をして、初めて見えてくることってありますし、そうやって被災地で避難されている方に思いを馳せることが震災を風化させないことに繋がるのではないかと。
by opas10 (2011-05-08 12:55) 

tochimochi

天気もよく、残雪の穂高を楽しめましたね。
私は山小屋に泊まったのは数回ほどですが、けっこう楽しいものでした。
情報が入らないのは山に入れば当然ですし、テント泊のほうが窮屈さは上です。山に入って精神的な満足を得ているのですから、避難所生活の方とは次元が違うと思うのですが・・・。
by tochimochi (2011-05-08 13:08) 

makiwarikun

いつもながら凄い行動力です。もう北アルプスですか。西穂山荘は私にとって憧れの山小屋です。ここに泊まって、西穂~ジャンダルム~奥穂~北穂を縦走するのが夢ですねぇ。
私はまくらが変ると眠れないたちなので、山小屋またはテントには1泊が限度のような気がしています。私も山男には絶対になれないと諦めています。
by makiwarikun (2011-05-08 20:43) 

Jetstream777

mimimomo さん、
山頂駅からの展望もいいですね。 追って写真UPします。
山歩きというモチベーションがあるから、少々辛抱はできるんですよね。それが大きな違いですから、やはり不適切な比喩なんでしょう。
でも、山小屋での不都合さの中で感じ取れる感性は失いたくないですね。

opas10 さん、
言葉だけではなんとでも言えますが、当事者でないとわかり得ないでしょう。 自分が、その場面にならないとわかり得ないでしょう。 そうならないような仕組みつくっていくことが必要と思います。 原発がまさにこの例でしょう。

tochimochi さん、
根っからの山男である貴兄には、私の比喩に相容れないものと察します。 貴兄の山に深い愛情と憧憬は及ぶべきものではありません。 ご容赦の程を。 でも、私のような俗人が感じたことも本音であり、それをしっかり感じ取っていくつもりです。 ニュアンスをくみ取っていただければ・・・
by Jetstream777 (2011-05-08 21:03) 

Terry

エッエエ~、このペースで山行ってたら山破産しますよ!今日は川苔山に行ってきました。そして奥多摩 天益で飲んできましたよ一人で。時間無いのでブログにアップはできませんが。
山小屋の件なんですが、非常に無難すぎる意見を書きます。
山小屋側としては、「非常に悪い条件でやってんだから我慢してくれ」と言うのは理解できます。予約無しで来る人多いし。天気悪ければ来ないし。ヘリで食糧等運ぶのでコスト掛るし。
そして利用者側としては「もっとなんとかなるでしょう。ある小屋はこういう努力している」と言うのは理解できますし、オラもそう思ってます。
それぞれ歩み寄ればもっと何とかなるんでしょうねえ。
個人的には山小屋の宿泊代はあと3,000円高くても良いと思ってます。但し、その分はもっと良いサービスをしてほしいのです。部屋がガラガラなのに、1部屋にギューギューに押しこむなんて勘弁してください。3,000円高くてもいいからサービスを考えてくださいと言いたいです。後、客も無理難題は決して言わない事。両者の相互理解でもっとなんとかなると思うんですがねえ。

by Terry (2011-05-08 21:15) 

Jetstream777

makiwarikun さん、
山を再開するには、年齢的にやや遅かったのかなと悔やまれます。ロッククライミングでなくとも、ある程度岩場、細い尾根、トラバース等を安定してこなしていくこと技量・体力が要ると痛感します。マッキーさんの年齢であれば、まだ可能です。 本などを見てみても、独標から先は熟練者の領域でしょう。 ボルダリングなんか、感覚・体力を養うにはいいかもしれませんね。
by Jetstream777 (2011-05-08 21:18) 

Jetstream777

Terry さん、
貴殿らしい意見ですね。極めて現実的な意見。(笑) でも、実際には山小屋のインフラはかわらないでしょう。 スイスの山小屋を覗きましたが、シャワー、水洗トイレはある、水もある、モノの値段は下界と余りかわりません。
私が言いたいのは山小屋論でなく、我々が普段享受している生活のありがたみです。 
もう今月の小遣い使い果たしましたので、近くの山で楽しみます。 (笑) Terryさん、飲み代あるからいいじゃないの、贅沢!
by Jetstream777 (2011-05-08 21:29) 

のら人

Jetさんなら丸山まで、では無く西穂独標まで行けたのでは? ^^
西穂は関西圏、中部圏からもアプローチし易いので、特に後立山等と比較すると込みやすいかも、です。  小屋泊かテント泊かは、一長一短で難しい、当人は悩む問題ですね。自分もそうです。^^;
by のら人 (2011-05-08 21:54) 

ももこ

山小屋での談笑の仲間に入りたかったわ(笑)
縦走したくなるとさらに素晴らしい世界が広がるから
山小屋の不自由さはあまり問題じゃなくなる時がくるかも・・・
一つの布団に4人寝たことがありましたが、
その時の思いでも一番は感動した山そのものの思い出です。
毎回山に向かえる気力が何ともうらやましいです。
by ももこ (2011-05-09 10:59) 

Jetstream777

のら人 さん、
次の記事見ていただければ・・・ 私の技量と装備ではNGです。(笑) 
昔のテント泊、楽しかったです。 でも、パイプの背負子に一杯担いだ記憶あり。 平日であればすいていて、小屋ものんびりしていいと思います。

ももこ さん、
大歓迎です。 (笑)!(^^)!
今は車で行ってますので、効率的に歩けます。 でも登山口に戻るパターンですので縦走の機会は難しいんですが 、策してます。 やはり登頂や素晴らしい景観の感動が一番で、山小屋は副次的ですね。 でも、居合わせた方々と楽しく出来たときは、いい記憶となります。
by Jetstream777 (2011-05-09 21:09) 

テリー

この山小屋のトイレは、環境適応型のトイレではないですか。
トイレは、何とかして欲しいです。
混むときは、最大2畳に3人くらいにして欲しいです。
by テリー (2011-05-09 22:21) 

kuwachan

昨年の5月にロープウェイで山頂駅まで行きましたが、
かなり残雪がありました。
幸いなことに山頂駅からの眺望に恵まれてよかったです。
素人はここで結構満足できますね(^_-)-☆
by kuwachan (2011-05-10 21:29) 

Jetstream777

テリー さん、
そうです。 ほとんどの山小屋のトイレは水洗なし、ペーパーは回収。
貴兄も私同様俗人ですね。 ←失礼しました。 (笑)

kuwachan さん、
山頂駅からの眺望は、素晴らしいと思います。 八方尾根、立山、千畳敷と肩を並べる展望です。 こんなところも気軽に登れていいと思います。!(^^)! ただ自然との共生が課題でしょう。 千畳敷にロープウェーが出来てから、中央アルプスから雷鳥が消えたといわれています。 因果関係は証明されていませんが・・・
by Jetstream777 (2011-05-10 23:40) 

OJJ

この小屋、この景色(西穂へは雪のない時期しか行ってませんが)ロープウエーの頂上駅の積雪は2月末と同じ感じですね・・多いのですか?
西穂山荘付近で積雪はどの程度だったのでしょうか?
by OJJ (2011-05-11 21:01) 

ken_trekking

そうですね、言われてみれば山小屋って避難所
そっくりなんですね。しかも非難されている方は
家も失っていたり、家族を失っていたり・・・。
ほんと、贅沢言ってられません。
by ken_trekking (2011-05-12 21:26) 

joyclimb

山小屋は寝る場所&食事を提供してもらえる有難い場所と思っています。
でも、2、3回経験しましたが身動きできないほどの混雑は厳しいですね。
by joyclimb (2011-05-14 23:15) 

Jetstream777

OJJ さん、
連休時、西穂山荘のあたりでは100CM前後、丸山のあたりの尾根では50CM。今頃はさらに歩い易いと思います。

ken_trekking さん、
普段当たり前のことが、当たり前でなくなる。 こんな時我足るを知るですね。

joyclimb さん、
山小屋の経営は、多分繁忙期に稼がないと、非繁忙期を含めやってい貶いんだったら理解できますが、どう考えても?のところあり。
山小屋によって山歩の印象が変わってきますね。
by Jetstream777 (2011-05-15 09:00) 

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