南ア・薬師岳へ [百名山歩き]
11月3日 青木鉱泉から薬師岳を目指して中道をのぼる。
先月の涸沢・奥穂への山行から、もう1ヵ月のブランク。 雑事と週末の悪天候にたたられたことが重なったからである。
11月に入ったら、日光の奥白根山の初冠雪を期待し、昨年の感動の山行再現を期していた。 ところがライブカメラで見ても、一向に雪の気配なし。 今年の降雪は遅いようだ。 天気も日本海側に近いほど雨の予報もあり断念。
今年夏に予定していた南アルプスの鳳凰三山は天気もまずまずの予報。 急遽変更し、今年最後の百名山に新たな一座加えることとした。
11月3日。 自宅から約3時間弱で青木鉱泉に到着。 駐車場には全部で20台ほどのみ。 11月に入るとシーズンオフの山域のようだが、この日は温暖。 駐車料金を2日分前払い、登山届を出し、 8時半過ぎに出発。 左手の中道登山口を目指した。 (ドンドコ沢ルートは右手です。)
いきなりドンドコ沢を渡り、林道を歩いていきます。 40分ほどで中道登山口に到着。 駐車場があり5台ほど停まっています。 ここに停めれば、体力のある方ならピストンで三山のピーク観音岳まで往復できそうと思いました。
ここから尾根の急登になります。 この登りはよどみがなくずっと嫌になるほど続きます。 鉱泉から薬師岳まで標高差約1,700M。 【後から調べたら、百名山でも、標高差(標準コース)が1,700M以上ある山はわずか10座であった。】 不摂生をしていた約1ヵ月のブランク、時期的には冬山装備でいつもより重いザック、基礎体力のない私にとっては絶不調の登りになってしまった。
夏なら暑く、樹林帯で見通しが利かないコースは気がふさぐだろうが、時期的に落葉し、見通しがきいているのが救い。 やや勾配が緩やかなカラマツ林になり、右手には地蔵岳のオベリスクが見える。
登り始めて約3時間、”薬師岳3時間 青木鉱泉1時間40分”という標識がある。(トップの写真) これを見てやはりかなりのペースダウンを認識。
ここから再び、急登がはじまり、疲労感が強まってくる。 高度計をたびたびチェックするが高度はそんなに上がっていない。 左手に千頭星山2,139Mが樹林の間より見えるが、まだあちらの方が高く見える。 ガックリ! まだ2,000Mにも達していない? 岩が露出しだし、登りにくい。 もういっそのこと引き返そうかなんて弱気の虫が出てきそう。 (笑)
急登が続くが、無理せず一歩一歩上がっていく。 この日は追い越されることもなかったので、私が最後の登山者なのだろう。 出会うのは下りの登山者の方のみである。 13時半過ぎ御座石に到着。 こんな樹林帯になぜこんな巨石があるのか不思議である。 標識には1時間30分と記してある。
この時間以降に出会う下山者の方は、青木鉱泉から日帰りで三山をまわって来られたかたです。 (@_@;) 多分、このブログを訪問戴いている方のなかにも、既に日帰りを実行された強者の方、これから目指されている強健の方もいらっしゃるでしょう。
急登は容赦なく続きます。 幸いにも時間は十分ある、 日没前に着けばよいという気持ちに切り替えてゆっくり~と登ります。 ハイマツが出てくると、 振り返れば富士山がおぼろげに見えます。 向かう先には薬師岳らしき峰が。
登りにくい白砂の急坂の上には稜線のみです。 ほんの少し左手に行くと薬師岳山頂2,780M、15時半過ぎです。 もう登らなくてもいい、頑張らなくてもいいんです。
曇ってはいるものの、野呂川渓谷を挟んで白根三山、北に三山のピーク観音岳。 東は韮崎の盆地が見えます。
南は砂払岳が目の前に、 その稜線の間に薬師岳小屋。 今晩の宿です。
チェックインは丁度16時過ぎ。 夕食と朝弁当を予約。 ここは水場はありません、トイレも小屋の外ですのでライトは必要です。 夕食はおでんがメインで質素ですが、小屋の方の対応もよく、小屋のスタッフの方、宿泊の方々とも楽しく談笑させていただきました。 水が使えないのが残念ですが、私にとっては混んでない小屋は◎。 (ここは予約が必要です) 口コミと書き込みで、鳳凰三山域の小屋の風評(と登山コース)が取り沙汰されているようで、気になりました。 繁忙期はわかりませんが、 この小屋の対応と姿勢は悪くないと思いました。
就寝前に外へ出てみた。 ガスっているが、合間から星がみえる。 明日は晴れそうだ。
「もう登らなくてもいい、頑張らなくてもいいんです・・・」Jetstream777程でも相当キツイ長い登りだったのですね。
by takaki-i (2011-11-07 22:59)
1700mの標高差はきついですね。
一歩一歩登っていくことが肝心ですね。
薬師岳での達成感、分かります。
さらに小屋どまりなら、一気に緊張も緩みますね。
小屋も雰囲気の良いところそうで良かったです。
明日が楽しみですね。
by tochimochi (2011-11-07 23:38)
文章からもそのキツイに登りが感じられました。
お疲れさまでした。
山小屋が混んでいなくてよかったですね。
by kuwachan (2011-11-08 00:27)
やっと更新(*^_^*)
大半は夜叉人から入り手前の南御室小屋でjじゃんじゃん水が出るので補充します、
その南御室小屋と薬師小屋は同じ経営で親子です、どちらも感じのいい小屋です。
もう、登らなくていい、へとへとになりそうだった辛い登りだったんですね、
それにみなさんあまり寝ないで歩いているんですよね、
その、スタイルから40代後半(笑)
そろそろ心筋梗塞など無理をする登山では要注意です。
では、続きをたのしみに、おやすみなさい。
by ももこ (2011-11-08 01:51)
こんにちは^^
小屋到着、安心ですね^^ お疲れ様でした。
薬師小屋には泊まりませんでしたが、とても感じの良い主さんでしたよ^^
南御室小屋の息子さんでしたよ、確か。鳳凰三山の小屋は何れもとても感じが良かったです。
by mimimomo (2011-11-08 11:52)
↑ももこさんの分析面白い!(^^)
高低差1700mはきついですね。
さすがのJetさんも小屋に泊まりですね。
きっと素晴らしい朝を迎えられたのでは?
続きが楽しみです。
by nousagi (2011-11-08 17:18)
もう、登らなくてもいい・・・。もう絶対これ以上、登れないし、下れないし、動けない・・・。
今年は自分の場合2回もありましたよ。一つは暴風雨の穂高岳山荘、もう一つは北鎌からの槍沢ロッジにて。 この記事のおかげで自分も人間?であったと気付きました。^^;
by のら人 (2011-11-08 18:53)
takaki-i さん、 今年は北岳、槍、穂高を登りましたが、ここが一番キツイですね。
tochimochi さん、 単独行の良さは、マイペースで登れることですね。 !(^^)! 頂上からも5分ほど下ったところが小屋ですので、一安心ですね。
kuwachan さん、 小屋は空いてましたので、くつろげました。 !(^^)!
by Jetstream777 (2011-11-08 21:28)
ももこ さん、 いつもの突っ込みのコメント、ありがとう。 (笑) 自分でも何かおかしい写真と気づきましたら、バンザイしたとき・・ (笑) +あの標識の後はへこんでいるんですよ。 (笑) いづれにしても、疲れ切った情けない姿ですね。 でも、翌日は元気回復! ももこさんも一度中道からの登り挑戦してみてください。 !(^^)!
nousagi さん、 ↑同様、ありがとう。 (笑) ここは日帰りなんて無謀ですよ。 可能なのはおどさんとMさんくらいでしょう。 翌日は!(^^)! 次回期待してください!
mimimomo さん、 いつも、優しいコメントありがとう。 !(^^)! この山行のまとめで小屋のことを触れてみたいと思います。 薬師岳小屋は設備はとこかく、対応は適切と感じましたよ。
by Jetstream777 (2011-11-08 21:45)
のら人 さん、 のら人さんでも? 皆さんのなかにもきっと失敗談等はあると思うんです。 いいことだけ表面的に綴ったブログは私の性に合いません。 一見、スーパーマンのようなのら人さんの記事も本音が垣間見え、共感します。!(^^)! 万事うまくいくなんてことはないでしょう。 山あり、谷あり、それが人生。 (笑)
by Jetstream777 (2011-11-08 21:55)
<もう登らなくてもいい、頑張らなくてもいいんです・・・
天空の日帰り魔人がこう呟くのはそれだけのコースなんでしょうね~
よしっ!来年こそは~~エイエイオウ!
ももこさん、アラコキが挑戦するのは無理でしょうか?北岳、仙丈は登りましたが・・
by OJJ (2011-11-08 22:02)
もう頑張らなくていいのですと
思うことがたくさんありますよね・・
けど戻れない時がありますね
そんな時は到着すると
もう涙がかってにでます。今決断をなんてたくさんあります
戻れなくて・・・がんばろう!!
by ひろたん (2011-11-08 22:36)
OJJ さん、 ここは日帰りは無理です。 (笑) 次に登るとしたら、私は夜叉神峠からにします。(笑) 山女史に聞いてください。 !(^^)!
by Jetstream777 (2011-11-08 22:44)
ひろたん さん、 ひろたんさんもそんな経験お持ちですか? (@_@;) 結構飄々と歩いていらっしゃるように見えますが・・ そんな時にも備え、時間的な余裕をとっておけば気分的には楽になりますね。 日没前に目的地に着くことが出来ればOKです。
by Jetstream777 (2011-11-08 22:49)
jetさんがヘトヘトになるなんて~~(><)
てことは下りも長いってことですよね・・・ はぁぁ~~
翌日は晴天だったのですね♪
by よしころん (2011-11-09 07:06)
お疲れさまでした
辿りついた山小屋、応対のよい小屋ですとホッとするのでしょうね
by koh925 (2011-11-09 15:41)
私はこの中道を下りました。
正直、長いなぁ~って感じるほどの道でしたので、
それを登る辛さは十分に理解できるところです。
おつかれさまでした^^;
by hide (2011-11-09 19:43)
久しぶりの山でいきなりの標高差は疲れるでしょうね。 結局、6時間ぐらい登られていたのでしょうか? 青木鉱泉からの周回コースであれば、一般の方でも日帰りできるとは思いますが、普段から体動かしていないとバテるでしょうね・・・。
by おど (2011-11-09 20:43)
>百名山でも、標高差(標準コース)が1,700M以上ある山はわずか10座であった
たったの10座しかないのですか・・・・・・・・
赤石岳・槍ヶ岳・甲斐駒(黒戸尾根)え~と!
教えてください。。
by CARRERA (2011-11-09 23:26)
よしころん さん、 体調にもよるでしょうが、ヤマレコを見ても中道は皆さん結構苦労されています。 (笑) 翌日は天気◎!(^^)!
koh925 さん、 サービス云々でなく、薬師岳小屋はきちんとした対応で好感がもてます。 設備が良くてもなおざりな小屋があります。
hide さん、 下りはまだいいですね。 ここは結構ステップの段差が大きいですね。
おど さん、 歩行時間は6時間くらいでしたね。 休憩が多く。 (笑) ”一般の方でも日帰りできる・・” → ここは一般の方では日帰りは無理ですよ、周回コースタイム13時間。 おどさんのスタンダードがずれているのです。 (笑) 毎週低山でも、短時間でも登っていればいいでしょうが・・・ でも、何人かの日帰り周回される健脚登山者出会いました。
by Jetstream777 (2011-11-09 23:30)
標高差1700m は、きついですね。
しかも、冬装備の重量だと、大変でしょうね。お疲れ様でした。
鳳凰三山の山小屋は、評判が良くないと聞いていますが、ここは、良かったのですね。幸いでした。感じの悪い山小屋に泊まると、がっかりですよね、
by テリー (2011-11-11 15:37)