SSブログ

人跡のない裏道を 川苔山へ(奥多摩) [山歩き]

3月3日 大丹波林道から川苔山(川乗山)へ。  川苔山頂上への最後の登り返し↓

K8川苔山.jpg


ここしばらく、寒さに負けて家に閉じこもっているなまけた体にカツ!!!、 少し長い山歩きを策す。

K0大丹波林道.jpg

鳩ノ巣の町営駐車場にわがプリウスを停め、奥多摩始発の西東京バスに7時半乗車。 バスの終点、上日向には7時50分過ぎに到着。 私以外は川井駅で乗車。 ほとんどの方は、奥茶屋より棒の折山を目指すようです。 一人の方は上日向から橋を渡ってどこへ行くのだろう? 真名井へ? ←←← のら人さん でした。 ブログを拝見して、同じバスにのってたことがわかりました。奇遇です(@_@;)

私一人、とぼとぼと真直ぐ大丹波林道を。 こんな裏道コースを行くのは物好きか? 変わり者? 前日夜半までの雨も上がり、雲間から青空がみえる。 

大丹波林道を約1時間、そこから沢沿いに獅子口小屋跡から川苔山を目指し、鳩ノ巣に戻るという周回ルートがこの日のプランです。 長い林道歩き、沢沿いのルート、すっきりしない天気。 いつもの私の山行スタイルには似合わない。  ・・・しかも初ルートなので、情報を事前チェック。 でも積雪期の山行記録は数少ない。

獅子口・川苔山登山道入り口までのほとんどは舗装路で、積雪もない。 (林道はまだ先に続いているようです。) 登山口で丁度車が一台駐車しようとしているのを見やり、沢へ下っていった。

K1大丹波山林道.jpg 

獅子口小屋跡までは、大丹波川源流の沢を登っていく。 ここからは雪道。 人の踏み跡がまったくない。 少なくともここ数日間は誰も歩いていない。 あるのは動物の足跡だけ、クマ出没の警告掲示が登山口にあった。 幸い、クマの足跡ではないが、 ここはあまり人が立ち入らないルートなので、熊が徘徊する可能性はある。 熊鈴がよく揺れて鳴るように取り付け直す。

登山道は完全に雪に埋もれて一見認識できないが、 よく見ればなんとなく判る。 動物の足跡もあり、登山道をほとんど外していない。(笑) けものの足跡が目安? でも熊穴に誘い込まれたら大変。

K2川苔山.jpg 

曲ヶ谷沢分岐にでる。 ここを直登するルートもあるがテープが貼ってあり通行禁止?のようである。(無雪期でも、踏み跡がわからなくなるようです。 危うきに近寄らず!)

K3川苔山.jpg

そのまま沢沿いを進むが、積雪が膝近くまでのところもあり、ズボ脚歩きとなる。 しかも重い雪だ。 ハシゴ狀の木橋が何か所もあり、渡橋を繰り返しながら登っていく。 

雪の沢と清流を横目に、水のせせらぎを耳に 単独で登っていくのは気分も清々しくなる。

人跡のない雪道を見極めて登っていく面白さと不安が入り混じる。 やはり、場数を踏むとカンが働いてくる。 でも過信は禁物と自戒。

K4川苔山.jpg

沢から遠ざかり 獅子口小屋跡への登りにかかると、トラバースするような箇所があり滑りやすい。 ここでアイゼンを装着。 もうズボ脚歩きで、雪が重い。 [ふらふら]  踏抜く場所も多く、このままではバテるので、ペースダウン。 

獅子口への最後の登りの手前で、駐車していた二人組が追いついてきた。  !(^^)! 渡りに舟とはこの事です。[わーい(嬉しい顔)] ここまで頑張って踏んできたので、若者に先行をお願いします。

獅子口小屋跡から木橋を渡ったところで、先行の二人組が迷っています。 地図では左に巻いていますので、左手のようですと示唆。 判りにくいが正解でした。 ここから横ヶ谷平までの尾根を登ります。 高度を稼ぐにつれ、雪もやや軽くなる。

それにしても雪が多い北面の尾根です。 先行の二人組のあとをゆっくりと辿ります。 おや? この急坂でピッチを上げているよう?です。 なぜ??? 

・・・・・なぜかわかりました。 [がく~(落胆した顔)] クマらしき足跡が(写真でみたあの足跡にそっくりです、間違いなさそう)、私も早く稜線にでなくては。。。。。  もう冬眠から醒めたのか?

K5川苔山.jpg

↑ 横ヶ谷平の稜線に出ます。 登山靴の踏み跡があり、ほっと一息つく。 先ほどまでは静かな歩きを楽しんでいたが、今は人の往来が恋しい豹変ぶり。(笑)

稜線を南にやや下り、 右手に登り返す。 登りはキツイが、雪の稜線歩きは快適です。

k6川苔山.jpg 

↑ 登りきった頂上らしきピークは、曲ヶ谷北峰でした。  その先に見えるのが川苔山。 この稜線から雪の蕎麦粒山や長沢背稜が望めます。 稜線の樹滴氷?(勝手に命名)が綺麗です。

K7川苔山.jpg

再び十字路分岐のある鞍部に下って ↑、 最後の登り返し。(トップの写真です)

やっと川苔山(川乗山)1,363M 頂上、 12時半過ぎ。 なんと4時間半以上かかりました。(無雪期のコースタイムより約1時間はオーバー。 これが私の脚力レベルでしょう。)

頂上での天気はこのとおり、すっきりせず。 雲取山も雲のなかで、展望もイマイチ。

K9川苔山.jpg

風もあり意外に寒い。 昼食は、手早くおにぎりで済ませ、1時過ぎに下山。 舟井戸への道は雪が泥と混じって滑りやすい。 大ダワへの分岐に向かうが崩落で通行禁止、真直ぐに進む。

舟井戸を過ぎると、雪はほとんどありません。 展望もない林間コースですが、小石も多く、木の根もいたるところ、苦手のコースなので慎重に下る。 大根山の神を下り、鳩ノ巣(駐車場)へ3時半到着。

私にとっては、昨年末の雲取山以来の久々のロングコースでした。 この山域は事故が多いようで、自戒しながら脚を運んだ。 大丹波川から雪の獅子口小屋跡コースの登りは素晴らしかった。 踏跡がない雪道の裏道コースをとったが、コースミスもなく登れた。  

でもなぜか、長い歩きの充足感がない。 もう一度この山に登ってみたいというモチベーションがわいてこない。  下りの見通しの利かない、暗い林間コースのせいなのか? 時間に余裕があれば、他のルートのほうがよいかもしれません。

追記: 今回は、ある新兵器(オモチャ?)を試してみました。 iPod Touch + GPSクレドールです。 次回に報告します。 人跡少ない大丹波ルートはモニターする格好の場でした。   


nice!(43)  コメント(24)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 43

コメント 24

ひろたん

奥多摩は登りたい山が沢山ありますね
まだ行ったことがありません
いけるといいな・・

次回のGPSが楽しみです
森林帯でも詳しくでるのですか?GPSは
無線だと電波が届きません

暗い森林帯・見通しの悪い下山道は
なんとなく想像して
もう一度は行きませんよね。ひろたんもきっと・・・


by ひろたん (2012-03-05 22:40) 

テリー

樹氷がきれいですね。
ただ、余り人のいない山道は、一寸、歩きたくないですね。
by テリー (2012-03-05 23:29) 

OJJ

雪道をたった一人で4時間半も・・それでも充実感がまるで不足だと? ヤバイです!
その昔、居ましたね~孤高の人が・・ 新兵器の威力を見せてたもれ~
by OJJ (2012-03-06 08:48) 

mimimomo

おはようございます^^
充足感なしって言うのが信じられない長丁場、、、 ここは女性3人で登りましたが、
ルートは覚えていないです。アルバムでもひっくり返さないと~
しかしこの時期に熊が既に冬眠から覚めているって、ちょっと怖いですね。
by mimimomo (2012-03-06 09:15) 

koh925

雪道を歩くことが有っても、雪山に登った景観がまったく有りませんので
よく分かりませんが、雪の中に足が沈むのを一歩一歩繰り返すのは大変ですね
熊は、もう冬眠から覚めたのでしょうか、足跡を見つけると驚くでしょうね
by koh925 (2012-03-06 10:47) 

nousagi

あらら~、この日、この時間、真名井の方へ向かう人が一人?
のら人さんのページを読み返してみて、
やっぱりお二人、同じバスだったんですね。
そしてお二人とも、こんな時期に(笑)、困難なコースへ。
踏み跡のない尾根はそれは気持ちのいいことでしょうね。
一般ルートでさえ、この時期の川苔山に
付き合ってくれる人がいません(笑)。
一人で行けってことですかね・・・。
霧氷、見たいな~。
by nousagi (2012-03-06 11:22) 

よしころん

木々に霧氷がついているということは、風は強くなかったのではないですか♪
こんなに綺麗な霧氷が見られ、しかも貸し切りの登山道なんて、贅沢ではないでしょうか\(^o^)/

熊は冬眠中も春までずっと眠っている訳ではなく、巣穴のまわりをウロウロするそうです。
暖かい山域の熊は冬眠しないとも・・・
奥多摩は熊さんの住みかですからね~
熊鈴、じゃんじゃん鳴らして歩かれてください ^^v
by よしころん (2012-03-06 16:38) 

のら人

獅子口から登られたのは正解だと思います。 この時期の曲ヶ谷沢は雪崩の恐れもありますし、沢沿いは基本的に冬は危険ですよね。  しかし、同じバスに乗っていたなら、「声」を掛けてくれれば、良いのにぃ~・・・。 (爆) 解からないですよね。会った事も無いのですから。^^;  JETさんのブログ内で不謹慎ですが、 nousagi さん。 この日に自分が山行した真名井北稜の様な変態ルートで無ければ、多分?沢山付き合ってくれる人はいると思いますよ。 ^^;
by のら人 (2012-03-06 21:17) 

rtfk

雪道は通常の二倍以上のカロリーを消費しそうですね(^^)
でも熊も足あととは・・・(怖)

by rtfk (2012-03-06 22:59) 

asa

ぼちぼちクマはいますね。
展望が利かないのが残念でしたね。無雪期より時間がかかるのはやむを得ないかも。
by asa (2012-03-06 22:59) 

param

単独行ならではの静けさと不安が感じられます。
クマに出遭わなくて良かったです^^;
それにしてものら人さんと同じバスだったとは驚きました!
by param (2012-03-06 23:13) 

tochimochi

トレースの無い雪道は不安になりますね。
もうそろそろ雪が腐ってくるので、急坂の登りの大変さは分かります。
でも冒頭の写真は青空も見え、快適な尾根に見えます。
充足感が無いとは、展望が利かなかったからでは・・・。
iPod Touch + GPS、気になります。
次回アップをお待ちしています。
by tochimochi (2012-03-07 07:30) 

kuwachan

こんにちは。
奥多摩はかなりの積雪があるのですね、驚きました。
熊さんに遭遇しなくて本当によかったです。
冬眠から目覚めたばかりだと空腹なのではないでしょうか?
樹氷を見ながら歩くのはとっても気持ちがよさそうです^^
by kuwachan (2012-03-07 13:01) 

Umi-Bozu

奥多摩あなどりがたし、ですね。この辺りはあまり寒くならないので、熊は完全冬眠せずに冬でも出歩くようです。
by Umi-Bozu (2012-03-07 21:01) 

Jetstream777

ひろたん さん、 奥多摩は低山から雲取山のような百名山もあります。 展望の良い峯もありますし、侮れない危険もあります。
GPS、オモチャで終わるのか? 役に立つのか? お楽しみに。
山行の印象がイマイチですと、また登りたいという気がおきませんよね。

テリー さん、 登山客の往来がある道がいやではありませんが、静かな山歩きがしたいですね。 高尾山のような混雑した往来、騒々しい登山道・頂上には閉口です。

OJJ さん、 満たされない気分、思い返してみましたが・・ 天気がスッキリしなかったことと、下山道の印象が余りにも悪かったのが原因なんでしょう。 気分転換に、場を変えます。 (笑)
by Jetstream777 (2012-03-08 20:51) 

Jetstream777

mimimomo さん、 多分川乗橋から百尋の滝コースでしょう。 あそこは一部危険なところがあるようです。 意外に長い歩きですね。 
熊の足跡にびっくりして、写真すら撮らず、大急ぎで稜線に駆け上がりました。;; 

koh925 さん、雪の中をズボ脚で進むのは疲れます。 (笑) 間違いなく熊の足跡、いまでも目に浮かんできます。

nousagi さん、 のら人さんの記事見て(*_*;  私も棒ノ嶺に行く方には、こんな林道をどこに行くのかと奇異に思われたかも?
そのうち nousagi さんともどこかで会うかも。 (^_^;) ザックにアイコンで付けましょうか?(笑) ひとりの山歩きも気ままでいいですよ。
by Jetstream777 (2012-03-08 21:07) 

Jetstream777

よしころん さん、 頂上と稜線は風はありましたが、強風ではありません。 頂上でじっとしていると寒くなるので今回は早々に引き上げました。
奥多摩はくまの住処? 冬眠もしない? ・・ アドバイスありがとうございました。 そして、怖くなりました。 くまの足跡の写真を撮っておこうとも思いましたが、まだはっきりしていた直近のような感じがしましたので、一目散にその場から遠ざかりました。

のら人さん、 お互いわかってれば、帰りに一杯やれたのに。(笑)→ 私は車なのでダメだ! 上日向から お一人橋を渡って・・ 地図にない尾根をいかれたとは。 また、どこかでお会いできるといいですね。 (^_^;)。 皆さん、予告登山をしないのでわからないですね・・・・・
by Jetstream777 (2012-03-08 21:08) 

Jetstream777

rtfk さん、  あの足跡を見たときは、ビックリ(*_*;  もっと手前で見たら引き返していたでしょう。

asa さん、  皆さんのコメントを戴き、熊に対する認識はちょっと甘かったのかと自戒しています。

param さん、 いつも頂上ではゆっくりするんですが、クマのことが頭の片隅にもあったのでしょう。 これも今回の山行がスッキリしない一因だったかも?  のら人さんと同じバスとは奇遇! 

tochimochi さん、 トレースのない雪道は不安ですが、コースを見極めるいい体験でした。 あわてず、よく見ればわかりますね。 クマから逃れた稜線かた川苔山までは、とても気持ちのいいコースでした。 でも暗い、歩きにくい下山道は嫌ですね。  iPod + GPS は悪くないですよ。
by Jetstream777 (2012-03-08 21:09) 

Jetstream777

kuwachan さん、 もうあの裏道はとうぶんの間は控えます。 仰る通り、今頃はお腹が空いているんでしょうね。 あともう少しで稜線という場所でしたので、登りきりましたが、 沢のあたりで足跡をみたら、撤退してました。

Umi-bozu さん、 皆さんのコメント、アドバイスを戴き、奥多摩は怖いと感じます。 とくに よしころんさんの ”奥多摩はくまの住処” なんてコメントは強烈です。 (笑)+(泣)  もう、 奥多摩の山へいけなくなります。;;   ・・冬眠しないクマですか? 冬くらいゆっくり休養をとって欲しい。(笑)
by Jetstream777 (2012-03-08 21:09) 

hide

しばらく記事の更新がないなと思っていた矢先、
更新されてみれば、いきなりガッツリでしたね。
でも、それは当初の計画通り?だったのだと思いますが、
想定外に積雪があり大変さは倍増してしまったみたいですね。
体がビックリしちゃってませんか^^;
トレースのない雪道は大変ですが、踏みしめる楽しみもあり、
羨ましく記事を読ませていただきました♪

by hide (2012-03-08 22:46) 

takaki-i

雪山お疲れさんです。
雪の中熊も出没するのですか怖いですね。
by takaki-i (2012-03-08 23:02) 

Terry

記事を見過ごしてました!雪の川苔山綺麗ですねえ。しかも霧氷の林、おお!行きたい!どうもこのところ休みが天気が悪くって行けませんよ。初めてのコースで踏跡がない雪道だと不安ですよねえ。
by Terry (2012-03-11 13:07) 

misato

そうそう、雪の上の足跡ってやたら生々しいんですよね~^^;
ヘタに足跡なんて見つけられない季節のほうがお気楽に歩いていられます。
出会っちゃう恐怖は一緒だけど。
by misato (2012-03-11 15:19) 

Jetstream777

takaki-i さん、 低山ほど出没しやすいそうです。 チョット奥多摩に行くのが気掛かりです。

Terry  さん、 登りは、クマの足跡までは面白い歩きができました。 不安もありますが、とにかく慎重に道を見極めながら進みました。 私も今週は天気がNGなので、お休みです。

misato さん、 あの足跡、忘れられません。 奥多摩は熊のすみかなんてコメントされる方もいらっしゃいます。 あ~
by Jetstream777 (2012-03-11 23:35) 

トラックバック 0