浅間嶺Ⅶ、戻れないなら向こうへ下る [山歩き]
払沢の滝入口駐車場からピストン往復する予定でしたが・・・
アイゼンは持ってこなかった、さあどうしよう。
東京都檜原村、2月28日
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檜原村にある払沢の滝入口駐車場から浅間嶺に向かいました。
時坂集落を抜ける山道には残雪が凍結、軽アイゼンでも持ってくるべきでした。この先の登山道が凍結しているかもしれないと懸念しながら、歩き易い道の端を登っていきました。
いつもなら集落の上部を縫って登っていく登山道わきに福寿草の群生が見れますが、凍結していましたので今回はパス。遠回りの車道を歩きますが、道端でなんとか今年も福寿草が見れました。!(^^)!
時坂峠へ向かう車道の北斜面には雪が残っていました。この先は雪が多いかもしれない。
時坂峠を越えてさらに峠の茶屋から先の登山道も凍結。ぽつんと一軒家のお蕎麦屋さんの前です。
甲州古道は沢沿いを浅間嶺枝尾根に続きます。ここは残雪で凍結部分が多く、ストックの先端保護カバーを外して突きながら登ります。下りはヤバそう、沢筋なので午後になっても凍結した状況は変わらないように思えました。
枝尾根へ出ると視界は開け、奥多摩三山の御前山と大岳山が見えます。山の南側は雪もなさそうです。
御前山の西肩ごしに雲取山をズームアップ。2千メートル峰なのでまだ雪は多そうです。
枝尾根の北側をトラバースする登山道はやはり凍結。このトラバースをもっとも懸念していました。4本爪の軽アイゼンでもあれば難なく登れますが・・・
Wah! 浅間尾根に向かう北側の道は細くカチカチに凍結、右側は樹林もなく谷に切れ込む最難関地点。
たとえ登ることが出来たとしても下りはアイゼンがないと無理。連れ合いが一緒ならここで引き返したでしょう。多分上りは道の左端(山側)の残雪部を辿ればなんとか行けそうと判断。万が一行き詰ったら枝尾根へ上がって稜線部から浅間尾根へでるつもりでした。
細く切れた凍結道の山側端を一歩一歩蹴りこみ、ストックでホールドしながらゆっくりと登っていきます。兎に角凍結部分には足を置かないように歩きました。こんなところはチェーンアイゼンが良さそうです。
15分ほどで難所突破、枝尾根の上部まで来れば凍結もなく大丈夫です。
浅間嶺の入り口。昨年もほぼ同じ時期に来ましたが、雪はまったくありませんでした。この少し前で年配のご夫婦が枝尾根へ下られるようでした。遠巻きに「軽アイゼンでもお持ちですか?」と聞いたら、「持ってこなかった」とのこと。「凍結しているのでアイゼンがないと下りはかなり厳しいですよ。」とアドバイスしましたが、下って行かれました。余ほど自信があるのかな、大丈夫だったのだろうか?
もう枝尾根を戻ることはないと決めていましたので、展望のいい南の尾根コースに向かいました。思ったより雪が多いですが歩き易く爽快です。プチ雪山歩きを楽しめました。
浅間嶺展望台が見えてきました。
駐車場近くの登山口から約2時間半で到着、標準コースタイムを10分くらいオーバーしましたが久しぶりの登山としては上出来です。
展望台からはくっきりと富士山。35㎜換算での焦点距離は約50㎜の画角。気温の高い日だったので富士山は霞んで撮りものにならないと思っていました。うれしい誤算です。
35㎜換算での焦点距離は360㎜、コンデジTX-2 での最望遠側で撮りました。
これはデジタルズームで720㎜にアップして撮。富士吉田口からのジグザグ登山道が見えます。火口山頂部の右端は剣が峰(最高点)のようです。
今年初めての山歩き、約3ヶ月ぶりです。天気も穏やかで風も微風の登山日和、山上は爽快です。
展望台でランチをとっていたら、シニアのカップルが登ってこられました。ご主人は枝尾根の上りで滑って転倒されたようです。下りは怖くて「どうしようか」と思っていたとのこと。私は雪がないと思われる南側の上川乗に下って、バスで払沢の滝入口まで戻ることを決めていました。スマホでバスの時刻表をチェックして「13:38発で払沢の滝入口経由のバス便あり」、「上川乗までのコースタイムは約1時間」、「戻るよりはリスクは少ないかも」とお伝えして下りました。
約1時間弱で上川乗バス停に到着。南面のコースで残雪はほとんどなく、凍結していたのは1箇所のみで問題なく下れました。9時に払沢の滝入口駐車場を出発し13時に上川乗に下山、歩行時間は約3時間半。この日山中であった方は6名だけ、最近は人の少ない山に心地良さと安堵感を覚えます。静かな集落ですが、下界に戻ったことに気づきマスクを着けました。
10分ほどしたら、先ほどのカップルが下って来られたので安堵しました。栃木県から来られたようです。「県外移動」ですと恐縮されていましたが、「人出の少ない山歩きなら健康にもいい」、「人と接触のある場所ではきちんと感染対策をとれば山歩きはいいと思いますが・・」と返しておきました。自分にも、(笑)
時刻表通りバスが到着し払沢の滝入口まで戻りました。
駐車場で浅間嶺入口手前であった下りのカップルを見かけました。時間をみると下りに約3時間はかかったと察せられます。ズボンは泥だらけ、苦戦してなんとか下山されたようです。憔悴された感じでお気の毒、かける言葉もなくそっと通り過ぎました。低山のハイキングコースでも冬は軽アイゼンを入れておくことを改めて肝に銘じました。私もうっかりでした。山はあまくない!
前述のとおり約3ヶ月ぶりの山歩きで足腰がちょっと不安でしたが、歩行距離も標高差も程々で息も上がることなくバテずに歩くことが出来ました。ヤバいところもありましたが、プチ雪山歩きも楽しめました。
檜原村は、まだ足を踏み入れたことがありません。
やはり、山の中なのですね
残雪が、凄いですもの。
富士山、くっきりと見えて
良かったですね。
by 八犬伝 (2022-03-03 20:37)
28日でしたか。
私は25日、画像を見ると、
登山道の様子は同じくらいですね。
北側斜面、凍ってましたね。
私はそこでアイゼンを付けました。
展望台からの富士山も、綺麗でしたね。
by nousagi (2022-03-03 22:51)
こんな奇麗な富士山を拝見しては2000m峰すらない西国の住人はもう唯感激、ありがたやーアリガタヤ~と伏し拝むのみです。健脚Jetさんの足は十分な力を残されているようですね~え~こっちゃ!雪を踏みたい~~
東京都桧原村、正直なところ奥の方では埼玉も山梨も、事と次第では群馬も込みで消えかかった2点鎖線状態です。
by OJJ (2022-03-04 09:10)
なかなか厳しい山道でしたね。
私も、アイゼンがなく後悔したこと、何度あったことやら。
by asa (2022-03-04 10:20)
浅間嶺でこの積雪とはちょっと驚きました。
今年の冷え込みと降雪の状況がわかります。
凍結したトラバースは非常に嫌なもので、仰る通りこの時期は軽アイゼンが必携かもしれません。
個人的な経験では長靴ですとだいぶフリクションが効きますが。
あと、スリングを靴に巻き付けるとかなりグリップが効きます。軽アイゼンをお持ちにならなかった折の手段としてお心に止めていただければと思います。
それにしても、最高の展望。久方ぶりの山歩き、ご堪能されたことと存じます。
by 伊閣蝶 (2022-03-04 11:42)
八犬伝 さん、檜原村は島嶼部を除くと東京都唯一の村だそうです。程々の歩きで山奥感が味わえて富士も見れる、お得なところです。
nousagi さん、そうです、28日月曜日です。直ぐ山行記事見ていれば苦労することはなかったです;; アイゼン持参とはあなたは山歩きの鑑です。でもあんなにカチカチだなんて思いもしませんでした。
OJJさん、 明石海峡と姫路城は東国の住人としては羨望の眼差しです。氷ノ山という山もあるようですし・・ 程々歩きが今の自分にはいいです。(笑) それほどおつりはないです。
鎖線状態ですか。(笑) 鎖線、・ー・-図面を引くエンジニア用語ですね。
asa さん、アイゼンがあれば難なく登れるところですが・・4本アイゼンはザックに入れておきたいです。今回反省しました。;;
by Jetstream (2022-03-04 11:55)
伊閣蝶 さん、久しぶりの山歩き、雪山は嬉しい誤算で怖さも含め楽しめました。(笑) スリングはありませんが、いざという時はいいアイデアですね。スパッツを留めるゴム紐もいいかもしれませんね。以前は針金とミニペンチを入れて歩いた時期もありました。今は余分なものは持たないようにしてますが、冬は必要ですね。
by Jetstream (2022-03-04 12:06)
この冬はやはり寒さが厳しかったと実感する出来事でしたね。無事下山できてよかったです。綺麗なフクジュソウに春の訪れを感じますね。
by kuwachan (2022-03-04 12:44)
転ばないで歩くのが大変でしたね
でも福寿草が出迎えてくれ、雄大な富士山が歓迎してくれました
ジグザグ登山道がこのように見えるとは驚きです
by koh925 (2022-03-04 14:35)
かなり怖そうな凍結路ですね。登りはともかく下りは恐怖です。
この道を戻らずに雪の少ないだろうルートに変更し、無事下られて何よりでした。
今年の寒さは厳しかったですから、前年の経験を当てにせずにアイゼンを携行すべきですね。
富士山の見事な眺めは羨ましいです。私の所からは見れただけでうれしくなります。
by tochimochi (2022-03-04 15:50)
結構雪が残っているのですね。
転ばないで無事に下山できて良かったですね。
by ma2ma2 (2022-03-04 16:24)
残雪の凍結はアイゼン無しでは危険ですね・・・
向こうへ下って正解です。
by ファルコ84 (2022-03-04 20:18)
今年は雪が多いんですね〜そうそう高尾でもまだ残雪があるようで。
あ〜まだ高尾山にも行けてないんですよ〜(^^;;
来週辺りかなぁ・・・お花もそろそろですから。
by achami (2022-03-05 21:47)
この時期の登山はやはりアイゼンの持参に悩みますね。
お写真見るとかなりの凍結…よくぞご無事で。
何年か前に6月の八ヶ岳でやはり登山道が凍結していて30分で降りれるところを1時間以上かかって降りた記憶があります。
やはり気を付けないといけませんね。
今年も僕はあまり雪の山に行けてないです(涙)
最後に富士見台にでも行ってこようかと思っている所です。
それにしても福寿草…可憐な色ですね。
by ぼの (2022-03-05 22:58)
ちょっとした冒険でしたね。
プチ?雪山歩き楽しめてよかったですね。澄んだ空気を通して富士山がクッキリ!
素晴らしい!
by momotaro (2022-03-06 05:19)
kuwachan さん、今年は雪が多く寒い冬だったようですが、福寿草が見れました。
残雪の凍結も何とか切り抜けられて、終わりよしでした。!(^^)!
koh925 さん、転倒や滑落をいたら大変、絶対に転ばないように登りました。
富士山を見れると、爽やかになりますね。
tochimochi さん、滑ったらアウトですので、ゆっくり慎重に登りました。フクジュソウはもう終わりかなと思いましたが、道端で見れて良かったです。軽アイゼンは携行すべきでした。;; ここは富士の展望所です。!(^^)!
ma2ma2 さん、この年で転んだら、ホントにまずいです。
こんな程度の雪山は楽しいですが、凍結は怖い。
by Jetstream (2022-03-06 12:02)
ファルコ84 さん、南側に下りれば日当りもいいし、バスで戻れることもわかっていました。無理しなくて正解でした。
achami さん、来週はお天気が良さそうですね。
裏高尾は多分梅の満開かもしれませんね。
ぼの さん、アイゼンがなければ慎重に登る、時間がかかってもやむ得ないですね。本格的な雪山は大変ですが、プチ雪山ならいいです。!(^^)!
5月連休に恵那山へ登りましたが、雪がいっぱいで驚きました。
福寿草の花は透明感があり惹かれます。
momotaro さん、凍結は予想外でしたが、お天気もよく風もほとんどなし。富士も見れて山歩きの楽しさを久しぶりに味わいました。
by Jetstream (2022-03-06 12:03)