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コルヌ峠 Col Cornu [アルプスの旅2024]

7月13日 エギュールージュ稜線にある標高2,414M コルヌ峠 Col Cornu を目指しました。

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アイベックスと至近の遭遇、思いもしなかったグッドラック!でした。峠へのトレッキングコースは花々の宝庫、そして稜線の峠から南はモンブランからグランドジョラス、北にはサボアのロシュデフィズ Rochers des Fiz の岩峰群と眼下にはノアール湖とここに立たなければ見れない眺めです。あまり知られていないですが、間違いなくシャモニーのベストハイキングコースのひとつと云えます。

この日は天気が良さそうです。滞在先のシャレーからシャモニーモンブランの街北麓にあるテレキャビン駅に向かいます。

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前日乗車したラファイエ行のモンブランエクスプレス。

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街の北端には5年前に滞在したホテル。坂道が続き、ウォーミングアップには十分です。

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プランプラへのテレキャビン駅。多連式のゴンドラに乗車しましたが、上空はガスっています。

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上駅のプランプラ、標高1,999M。 ここはブレヴァン展望台、フレジュールへのスタートポイント。私たちはコルヌ峠 Col Cornu を目指します。2時間弱のコースタイムですが、私たちには2時間半くらいとみます。

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暫く歩くと残雪があります。

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アルパインアネモネ Pulsatilla Alpine、沿道にはアルプスの花がいっぱい。

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登山道は岩礫帯に入ります。

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アルペンローゼも群生しています。下道はフレジュールへのグランバルコンスッドGrand Balcon Sud(南面展望コース)。

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枝尾根が現れてきました。

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振り返ると、こんな道を歩いてきました。

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枝尾根を越えると再び岩礫の上り道。

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また雪渓、融雪化しているので登山靴だけで歩けます。

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また枝尾根、その先の雲間に青空が見えています。

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枝尾根を越えたらエギュールージュの稜線上はブルースカイ、稜線に出れば青空だろうと期待。

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みたび岩礫と雪渓の歩き。

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雲が切れたところで振り返るとモンブラン。

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コルヌのスキーリフト駅、スキーシーズンだけの運行です。ヨーロッパアルプスにはスキーリフトがいたるとことにあります。ほとんどは夏季は運休です。シャモニーやスイスの山岳リゾートのビジターは冬季が圧倒的に多く、ほとんどがスキー・スノーボード客です。ヨーロッパアルプスの山岳交通機関や山小屋、山上レストランは、ウインタースポーツとスキー客に支えられた、年間を通じて持続的に運営できるからです。日本の山岳リゾートは夏季をメインに一定の需要があるが、ウインタースポーツ需要が激減するので限定的な運営しか出来ない。リゾート開発どころでなく撤退が目立ちます。このままだと日本の山岳観光の未来は厳しいと思いました。余談。

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エギュールージュの稜線はもう直ぐです。たぶん真ん中左のキレットがコルヌ峠でしょう。

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高度を上げると背後の雲海越しにモンブラン側の針峰群、グランドジョラス、ヴェルト針峰群が現れました。

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峠への最後の上り坂。

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峠の少し手前の展望スポット。

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グランドジョラス

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エギュイデュミディ

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ようやくコルヌ峠に着きました。ケルンにはエギュールージュ自然保護区のプレートが貼ってあります。標高2,408Mの標識あり、地図には2,414Mの表示。東に小高い丘があるのでその地点かもしれません。

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モンブラン 何度見ても、素晴らしい風景です。

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この先を進むとプーリー針峰群。この右の小高い丘で暫しランチ休憩とします。

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サボア側にはロシュデフィズの岩峰が雲間に見えます。眼下にはロアール湖。

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ディープブルーの湖面を覆うシャーベット状の湖は印象的で目に刻まれます。

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ヴェルト針峰と^ドリュー。

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まだ雲上のモンブラン。

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プーリーへ向かう道にはなにか動物がいました。

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二匹いました。一匹がこちらの方に向かってくるようです。

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暫くして東の尾根をみると・・・

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アイベックです。急峻な岩場をいとも簡単に下ってきました。

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アルプス山脈に生息する大きな角をもった山羊科の動物です。

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十数メートルまで近寄ってくれるサービスぶりです。

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俊敏に駆けていきます。

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なかなか近くでは見れないのでラッキーでした。

しばらくしてアイベックスも去っていったので、私たちも下山することにしました。

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まだまだ登って来るハイカーは少なくありません。フランスのツーリスト?なのか、軽装普通の運動靴、ザックももたず。このようなハイカーは少なからずですが、天候の急変があった場合は(本当に)ヤバイですね。

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途中にまだアイベックがいました、休んでいるようです。

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雲が切れてシャモニーの街も見えてきました。ボッソン氷河も。

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稜線側にもアイベックスがいました。角が小さいのでメスのアイベックス。

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雪渓をトラバースする地点。今年は残雪がどこでも多いようです。

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ゲンティアナ・アカウリス、アルプスリンドウ?

雪渓を抜けて岩礫の道から低木帯に入るあたりから花畑が続きます。

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ロッククライミングの岩壁、エギュールージュには無尽のクライミングルートがあるようです。

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午前にはガスっていましたが、青空になりました。鋭いエギュールージュの稜線が続いています。

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ブレヴァンで休憩。

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Google Earth に取り込んだGPSログです。左が始点のプランプラ、右端がコルヌ峠、中級コースです。下道のグランバルコンスッド Grand Balcon Sud でフレジュールに向かうコースも素晴らしいですが、岩場に自信のある方はコルヌ峠からエギュープーリーを抜けてランデックスまでの縦走路がお奨めです。

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コメント 24

koh925

展望台から見たモンブランしか知りませんが
変化に飛んでいますね、動物、そして高山植物がとの出会いは
コースを歩いた人しか見れない特権ですね

by koh925 (2024-10-22 08:44) 

imarin

白峰のモンブラン素敵ですね。
アイベックとの遭遇も羨ましい限りです。
富士山バイト中に、軽装欧米人を多く見ましたが、私たちと皮膚が違うんだろうと自分を納得させました^^;
by imarin (2024-10-22 09:56) 

トモミ

何と見事な至近距離からのアイベックス!アイスも美味しそう(笑)!!

by トモミ (2024-10-22 13:16) 

JUNKO

残雪がすごいです。お花もきれいです。
by JUNKO (2024-10-22 20:08) 

いっぷく

この立派なヤギはアイベックスというのですね。やはりヤギの仲間は目が怖いですね。
by いっぷく (2024-10-22 21:55) 

テリー

すばらしいトレッキングですね。
また、アルプスに行きたくなりました。
by テリー (2024-10-22 22:16) 

Inatimy

アイベックス、かっこいいですね。いい写真だな。
自然の中にいる姿、動きから目が離せませんね。
アルパインアネモネも気に入りました^^。
by Inatimy (2024-10-22 23:09) 

kuwachan

アイベックス、至近距離でご覧になることができてラッキーでしたね。
角が立派で誇らしげですね。
モンブランは本当に何度見ても素晴らしい風景です。
お花もたくさん咲いていて疲れを感じないで歩けそうです。
by kuwachan (2024-10-23 00:20) 

ぼんさん

美しい景色が感動的ですね。アイベックが身近に見られるとはこれも感動物ですね(^_^)
by ぼんさん (2024-10-23 05:25) 

八犬伝

アイベックスと言うのですね。
人間に慣れている動物なのでしょうか?
気持ちいいでしょうね、こういう所を歩くのは。
by 八犬伝 (2024-10-23 20:59) 

おと

コメントくださってありがとうございます♪
アイベックスに出会われたなんて!すごいです!いいなぁ。
フランスLes 3 ValleesのPOINTE DE LA MASSE山頂でアイベックス像を見て、サンモリッツからケーブルカーで行った(いつか記事にしたいです)Piz Nairにも大きなアイベックス像があって、像ばかり見ていて憧れです。シャモニーも行かれているんですね。冬ですが、同じ場所を通ってます^^。他の記事も、ゆっくり楽しんで読みます♪♪
by おと (2024-10-23 23:12) 

めぎ

雄大な景色に珍しい動物、素晴らしい体験ですね。
by めぎ (2024-10-23 23:19) 

ファルコ84

山の天候は、晴れかと思うと霧や雨と複雑ですね!
アイックスとの遭遇、貴重です。
高山植物は、美しい!
by ファルコ84 (2024-10-24 16:00) 

いろは

こんにちは^^
アイベックス、このような至近距離で出会うとびっくりしますね。でも素晴らしい出会いでラッキーでしたね^^
アルパインアネモネ、綺麗ですね♪
黄色いアネモネは珍しいです。
雪渓を歩けるなんて素敵ですね!
グランドジョラスは聞いた事がありますが、このような険しい
山なのですね。
雄大な景色、うっとりと拝見させて頂きました。
by いろは (2024-10-24 16:19) 

Jetstream

ご訪問、ナイス、さらにコメントまで戴きありがとうございます。
by Jetstream (2024-10-24 23:29) 

Jetstream

koh925 さん、 エギューデュミディ展望台からの眺めは素晴らしいですね。
シャモニーには日本には知られていない見所が多くあります。
高山の花々や動物もみごたえあります。

imarin さん、 雲上のモンブラン、アイベックスとの遭遇とコルヌ峠へのハイクは素晴らしいものになりました。
登山靴、ザック、水すらもたないハイカーもいますが、体質が異なるのかとさえ思えます。(*_*)
それでも事故や遭難は耳にしません。故田部井さんがTV番組で高尾山へ登るのも、北アルプスへ登る時も同じ装備ですとコメントされてましたが。。

トモミ さん、 遠くにいたアイベックスが、知らぬ間に近づいてくれました。!(^^)!
モンブランをバックにモンブランとはいきませんでした。(笑)

JUNKO さん、 例年同じ時期、残雪は少ないですが今年は異常に多いようです。
高山の花々がいっぱい見れ、足どりも軽やかに下れました。

いっぷく さん、ヤギの目ってちょっと異様かもしれませんね。大きな角も迫力あります。
オスの目は鋭いですがメスは優しい瞳です。!(^^)!

テリー さん、 世界には素晴らしいところが多くありますが、ヨーロッパアルプスは何度行っても見所、歩きどころがあります。いいところは何度でもいいですね。機会あればお出かけください。
by Jetstream (2024-10-24 23:30) 

Jetstream

Inatimy さん、 5年前もう少し東にあるランデックスでアイベックが現れましたが一瞬でした。今回は素晴らしい遭遇で、とにかくシャッターを切りまくりました。(笑)
アクションカメラで撮れなかったのが残念、よりリアルにお伝えできたかも・・
アルパインアネモネがやや透けたイエローで、ちょうどいい色合いでアップさせて戴きました。

kuwachan さん、 アイベックスとの出会いはいい思い出になりそうです。!(^^)!
オスは立派な角、後掲したメスのアイベックスはシカのようなかわいい目でした。
モンブランの大展望と綺麗な花畑に疲れは吹っ飛びます。!(^^)!
自然のなかを歩くことの素晴らしさを実感させてくれるハイクでした。

ぼんさん、スケールの大きな風景と自然を感じさせてくれました。旅とは日常からの脱却と感動なのかなと。

八犬伝 さん、 前述しましたがオスはヤギの目、メスはシカのような瞳です。
なんといってもオスのホルンのような角は立派です。
山を歩く人間は危害を加えないことをアイベックスも知っているのかもしれませんね。
そしてそっと見守るというスタンスであれば、相手もそのように接してくれると思います。
by Jetstream (2024-10-24 23:36) 

Jetstream

おと さん、 ご訪問とコメントありがとうございます。
サヴォアにも素晴らしい山々がありますね。アイベックスはアルプスでの象徴のひとつかもしれませんね。ピッツネイヤーのあたりもアイベックスが多く生息するようです。
アルプスの足を運ばれれば、アイベックスやマーモットといった動物にもいづれ出会えるでしょう。
私も記事を楽しみに拝見させて戴きます。よろしくお願いします。!(^^)!

めぎ さん、 アイベックスとの出会い、とてもラッキーでした。
素晴らしい眺めも楽しめ、いい想い出になると思います。

ファルコ84 さん、 昼過ぎに晴れになるという予報を信じて出かけました。
山麓は雲で覆われていても標高が高いところでは晴れている場合もよくあるのがアルプスのお天気です。アルプスの動物と花々との出会い、楽しい一日でした。

いろは さん、 こんなに近くでアイベックスが見られるとは望外、素晴らしい出会いでした。
一時アイベックスは絶滅寸前でしたが、保護されて復活しアルプスに生息しています。
ちょっと透けてような淡いイエローのアルパインアネモネが背景にマッチしていい構図になりました。
コルヌ峠はそれほど名の知れた場所ではありませんが、モンブランからグランドジョラスまでの大展望。反対側はシャーベットの青い湖と絶好のロケーションです。楽しんで頂けたら幸いです。
by Jetstream (2024-10-24 23:40) 

まこ

アイベックスとの遭遇、凄く楽しそうです♡
針峰群と言う言葉、初めてききました♪
なるほど、面白いフォルムですね(*´▽`*)
by まこ (2024-10-25 21:54) 

nousagi

山で怖くない動物に会えると嬉しいですね。
アイベックス、立派な角ですね。
相変わらず花いっぱいの山歩き、充実していていいですね。
by nousagi (2024-10-27 13:02) 

drumusuko

今回も中身の濃い、充実した山行ですね~^^。コルヌ峠への登山道もなかなかすごいですし、何といってもモンブランやグランドジョラスの勇壮な山容が素晴らしいです♪。ロアール湖のディープブルーは息をのむほどのすばらしさですね~(^^♪。アイベックスもなかなか見ることのできない動物、そして花々もかわいいですね~(^^♪。
by drumusuko (2024-10-28 10:44) 

Jetstream

まこ さん、 おはようございます。その名の通り針のように尖った山がいっぱいです。
ヤギの一種ですが、アイベックスは精悍な感じでした。

nousagi さん、 おはようございます! このあたりにはクマは少ないようです。
スイスの南東部には一定数生息しているようです。マーモットもいるし、歓迎すべき動物です。

drumusuko さん、 おはようございます。下道はとても有名ですが、このコースは往来も多くなく閑静な歩きが楽しめました。 標高が高いこともあって南の山群のパノラマ展望が素晴らしいです。
眼下は湖、奥は針峰群、アイベックスや花畑とアルプスのエッセンスが詰まったトレッキングコースでした。
by Jetstream (2024-10-30 11:11) 

tochimochi

遅くなりました。
雲の上に立つモンブランと針峰群が圧巻ですね。
青空とガスが交錯して迫力も増してきますね。
アイベックスと言うんですね。
花もいっぱい見れて素晴らしい歩きでしたね。
大きな角でびっくりしてしまいました。
近くまで寄ってくれるということは人間には慣れているんですね。

by tochimochi (2024-11-01 11:57) 

Jetstream

tochimochi さん、ご訪問、コメントありがとうございます。
アルプスの動物は人と接する場面が多そうですし、訪れる人も声を上げることもなくそっと見守るスタンスが感じられます。アイベックスはヤギ類に属していますので、シカのようにセンシティブでないかもしれませんね。
私はブログはPCでしか閲覧しないので、PCを空けない日が何日も続くことがあります。私こそ訪問が遅かったり、レスも遅いです、ご容赦下さい。
by Jetstream (2024-11-01 17:34)