- 日々の雑感
先日のKODAKの記事。 世界初のデジタルカメラを開発したにもかかわらず、既存事業を守ろうとして転換できなかったKODAKが辿った運命とともに、銀塩カメラのことも気になります。
20世紀末迄はフィルムカメラが主流。 私自身、それまでに撮ったネガフィルムが数多くある。 とはいえ、印画紙にプリントされたものは一部である。 撮った枚数が多くて、ネガだけ、あるいはインデックスプリントをみて焼増しをしたものである。 また、フィルム毎すべてプリントした時でもすべてアルバムに貼らず、廃棄したものもある。
アルバムを見ても、あの時、あの場所で撮ったはずのシーンがない。 と云って今さら焼増しをしたら膨大なコストがかかるし、ネガ自体も劣化している。 また、アルバムに貼った写真自体も感光で劣化が進んでいる。
さてどうしよう? ある方が昔の写真をフィルムスキャナーで再現されている記事を思い出した。 そして、 この際ネガフィルムを一気にデジタル化しようと思い立ったのである。
おりしも、このところずっと寒さが続き、朝早く起きて山に出かける意欲もなく、休みも家に閉じ篭っている。 (寒さを振りきって出かけたにしても、道路凍結で登山口に辿りつけないという漫画的失態も十分ありうる。) 思いつきを実行する丁度いい機会だ!
フィルムスキャナーを通販で購入し、 さっそく取り掛かってみた。 一番古いネガからスキャンを開始。
かなり昔なので、フィルムがひどく劣化している。#59122; 私の最初の海外出張時に撮った写真です。
テヘラン(イラン)のバザールです。 時はイラン革命の前のパーレビ王朝時代です。 ネガの保存状態が悪いとこのようにしか復元できません。
上の写真は、スイスを初めて訪れた時の写真。 取引先の方が、「あなたが、また訪れてみたいと思う素晴らしい景色を見せてあげたい。」 と連れていってくださったグリンデルワルトです。
画像ソフトで修正したもの、 素人ではこれが限度。 アナログっぽく、粗さが目立ちますが20代半ばの昔の写真ですので、やむ得ないでしょう。(笑) 下がスキャンしたそのままの画像。 セピア調、 これも歳月の経過を感じさせる。
印画紙にプリントされた写真があれば、それをプリンターのスキャナーで取り込んだほうがキレイにスキャンできると思います。 (ネガのコマサイズよりも印画紙サイズの方が大きいので、そのぶん精緻にスキャン出来るはず。)
古いネガには汚れやカビ、なぜか日焼けしたようなフィルムもある。 多分、現像液をキレイに落としていなかったのだろう。 本当は汚れやカビを除去してスキャンすべきであるが、 枚数が多すぎ 結局そのままどんどんスキャンすることにした。 一日2時間程度スキャン作業をしても、何日も掛かりそうです。 そのあとパソコンに取り込んで、ゴミの除去、トリミングと色調整が必要で 少しずつやるしかありません。#59124;
また、混在したネガもあり、いつ、どこで撮った写真なのか、記憶をたどるには余りにも歳月が経っている。 今のデジカメは撮影時間も記録され、GPS機能付きカメラなら撮影場所も特定出来る。 画像も劣化しない。 表現力はともかく、コンデジの描写力は昔の銀塩一眼カメラに匹敵。 況んや、今のデジタル一眼の描写力は圧倒的で 比べ物にもなりません。 改めて、デジカメの進化と利便性を感じました。
購入したフィルムスキャナーはKENKO製のKFS-900。 912万画素、2,400dpi で十分なスキャンレベルです。 問題は元のネガの保存レベルと写り(ピントや色彩等)です。
昔の写真をデジタル化したい方は結構いるでしょう。 数日で作業が終えられる程度なら、レンタルしたほうがお得です。 フィルムの出し入れでゴミが画素センサーに付きます。 気がついたら、エアブロースプレーで吹き飛ばしたほうがいいでしょう。
スキャンの画像をみて、眠っていた記憶が蘇ります。 また、 今になって新たな発見もあります。
フィルムは劣化していますが、そこに写っている自分を見ると、劣化しているのは今の私 (笑) 少しでも多くの【昔の写真】を再発見し、甦えらせることが出来れば・・・