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先週の奥多摩山行の記事を入れるつもりでしたが、また火山の噴火。本白根山の山行を顧みながら取り上げてみたいと思います。
最近は、木曽御嶽、阿蘇山、浅間山等火山活動で入山規制が続いてます。今回は草津白根山、いずれも私が登った百名山なんで気になるニュースです。
実はこの本白根山、山頂付近は上の写真のようにブッシュに被われて登山道はない、基本的に登れない山です。冬の積雪期以外は山頂に登る為には刺々しいハイ松のブッシュをかいくぐって行かなければならない厄介な山頂です。
*上の写真の一番左のピーク、2012年4月に草津白根山から撮影、右奥は浅間山です。
遊歩道最高地点或いは展望所が百名山のピークハント地点になっています。百名山ハンターのなかには白根山山頂(標高2,173M)の▲ピークを極めたいということで、ブッシュが積雪で覆われる冬に登られる方もいるようです。ブッシュの中を喘いで登った後は、あんなヤブ漕ぎは無意味だと思いました。(笑) でも時が経過しもう一度、厳冬期は避けるものも残雪期にでも登ってみたい思っていました。麓からゴンドラで楽にアクセスが出来、いくつかのトレッキングコースがあります。
今回の「本白根山」での噴火の発生場所は、鏡池近くの中央火口縁で発生したようです。直近の報道によると、鏡池北東の窪地の縁付近から噴気が上がっているとのこと。鏡池からロープウェイ山頂駅へ向かう遊歩道の近くのようです。
上の写真の左側が窪地ですので、多分木道の向かった先の左手稜線あたりが噴火場所と思われます。登山コース(遊歩道)のすぐ近くでもあり、登山者がいれば危なかったでしょう。
* 2012年4月撮影、上は湯釜 下は白根山
草津白根山は北側の白根山(上の写真)、南の本白根山、その間にある逢ノ峰の総称ですが、火山活動が警戒されてきたエリアは湯釜のある白根山。
気象庁が噴火場所は「事前に火山活動の活発化を示す予兆はなかった」と発表しています。本白根山や鏡池はノーマークで「想定外」だったようです。今回の噴火で警戒レベル3に引き上げられ、鏡池付近から約2KMのエリア、ほぼ草津白根山全域が入山禁止区域になり当分は登れなくなってしまい残念です。安全第一なんでやむ得ません。
鏡池の噴火が「3千年ぶりの想定外」なら、日本全国の100以上ある活火山もまた同様の危険性をはらんでいるということになります。百名山のなかでも33座が活火山に指定、皮肉なことにいい山、名峰が多い。確率的には低いんで警戒レベルを確認、「想定」して心して登るしかありません。あとは運、今までの幸運を信じて登ろう。(笑)
気になるのは富士山。最後の噴火は約3百年前、火山活動のサイクルも短い部類の山で、富士山噴火は近いと予測する識者も多い。
気象庁も一時、地震や火山噴火に対し積極的な予測・予知を目指していたが、最近は予知は不可能とさじを投げ後退してしまった観を呈しているのは残念。国を守るということは、軍事的な防衛だけでなく、風水害を含む自然災害から国民・国土を守ることは重要と思います。災害出動にもたずさわる自衛隊員がトレーニング中に被災したものある意味では象徴的で痛ましく感じます。改めて、哀悼の意を表したいと思います。
本当の「想定外」と、慢心と責任回避の「想定外」がある。こういった自然災害だけでなく仕事や日常生活でも同様で、我が身にまったく覚えはないとは云いきれない方も少なからずでしょう。私もそのひとりです。(笑)
後者の「想定外」、福島第一もまったく収束が見透せない。’大地震と津波’は「想定外」だが ”原発”は想定外で済まされない。・・・謙虚さも真摯な反省も見えない。
日本は災害大国、異常気象による災害も増えています。これらの自然災害から国土、国民を守ることも「国防」。防衛費を増大させるより災害援助・防災に予算を割くべきとおもいますが・・・
自然の為せることに人類は無力である。
火山や地震予測は難しいが、出来るだけの備えと発生した場合はどうするかを対処しておくことが重要。事が起きたら「想定外」と云う言葉で終わらせないでほしいと思います。