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平成最後の夏は記録的な猛暑。豪雨と台風で大きな被害をもたらしました。9月になっても残暑とは言い難い暑さが続きました。そして台風21号は関西を直撃。数日前には北海道胆振東部地震。被害に遭われた皆様には心よりお見舞いを申し上げます。
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鷹ノ巣山はいつも通り峰谷の奥集落から。お天気は薄日が差す程度の曇天です。
久しぶりの山行なのでザックの荷物も出来るだけ減らしましたがやはり体は重く感じられます。ザックの重さは多分7KG以下ですが、小学生が平均的に背負っているランドセルの重量が平均7KG前後だそうです。体重は20キロくらいの生徒が体重の1/3くらいのランドセルを背負うのはキツイ、過酷です。何とか軽減する方策を実施すべし。それに比べれば私のザックは軽いはずなので気合を入れないとダメですね。
標高920Mの登山口から浅間尾根を登って約1,300Mくらいは比較的急登が続きますが、風も通らず。普段汗をかかないタイプの私ですが、汗でびっしょり。キノコの栽培地のある1,300Mあたりになると緩斜面になり風も通り歩きやすくなります。
多くの折れた枝が登山道には横たわって荒れてます。倒木も目立ちます、今年は台風が多くの爪痕を残しています。もともと道標もなく、登山者も少ないのでトレースが消えている不明瞭な場所がいくつかありますが、尾根のセンターを外さなければ大丈夫です。避難小屋から山頂に向かう石尾根に出ると涼風というより冷たい風が吹き付け秋の気配を感じます。
石尾根にはまだマルバダケブキが咲き残ってました。
標高1,737Mの山頂まで休憩を含めて2時間50分とスローペースでした。
どんよりとした空模様で、昼ご飯を食べようとしたらパラパラとした小雨。避難小屋に下って軒下で昼食。雨はほとんどやみましたが、念のためザックカバーとレインジャケットをつけて下山。
登山口に咲いていた花。
林道の最終舗装部分から登山口までのダート区間(約150M)は新たにガードレールが付けられてました。ここは路肩が狭く危ないなと思っていた区間でしたが、これで安心して走行出来ます。
大汗をかいたんで、奥多摩駅近くのもえぎの湯に浸かりすっきりとして帰宅。本調子に戻るまでにはまだ時間がかかりそうです。
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このMEGAQUAKEシリーズは今回で4回目ですが、CGも取り入れて生々しく地震の怖さと警鐘を鳴らしています。このシリーズに限ってはコンサーバティブなNHKもかなり踏み込んでいます。
“今後30年以内の発生確率は70~80%、最大M9.1の地震による激烈な揺れと大津波で死者は最悪32万3千人、経済損失は1,410兆円に上るとも試算される。”
予兆があれば何らかの臨時情報や勧告が出されるはずですが、その時にどう対応するのかあらかじめ考えておくことの必要性を番組では説いています。どこへどのようにいかに避難するのか、家族との連絡方法等々、複数の選択肢を考えておくことでしょう。またよく言われていますが日頃から家具の転倒防止や水食料品の備蓄(1週間分)、その他緊急時の備品をそろえておくことが減災につながるのでそういった心がけを促しています。要は「いつか巨大地震はやってくると心しておくこと」としています。
ここからは番組を見て感じたこと、思ったことを書き添えたい。
この番組では原発事故の可能性が入っていません。南海トラフ地震が想定される地域のプレートの境界付近には川内原発、伊方原発、高浜原発、浜岡原発がある。稼動非稼働に関わらず、廃炉にしない限りは事故が起きる可能性がある。福一の4号機がその例でした。それでも稼動状態のほうがリスクは高まるので再稼働はせずに停止すべきでしょう。事故が起きれば「想定外」と云う言葉がまた使われるでしょう。
さらに、経済損失は1,410兆円と0がいくつもならぶ膨大な金額。国家予算の約14年分、日本のGDPの約2.5倍と巨額です。しかも累積財政赤字が約1,000兆円ある。首都直下地震でも778兆円の経済損失と試算されている。東日本大震災の被害額は原発収拾コストを除き約17兆円の見積もり。これに比べればけた違いの経済被害です。あまりにも膨大で絶望感を感じる金額です。
その影響と結末については余りにも破滅的であり「想定外」として誰も触れない。震災が引き金となり財政破たんをきたし、国債・株価は大暴落、超円安というトリプル安になり日本は最貧国になるというシナリオは架空ではなく現実味を帯びてくるでしょう。その先にはハイパーインフレと増税、資産凍結で庶民は耐乏生活を強いられることになる。お先真っ暗となるかも。悪夢であってほしい!確率学的には30年以内に7~8割だが10年後、1年後、いや1ヵ月後に起きるかもしれない。この予知の確率とシュミレーションに不安感を煽られることでなく、この可能性に対しどうとらえて覚悟しておくか、心して対処していくかということだと思います。
誰も知りたくない、聞きたくない、見たくない、考えたくないシナリオがあります。本来向き合うべき国や政府はそのてん末は云わない、触れない。「起こっていないこと」には言及しないというのが立場なのか? 内閣府は南海トラフ地震の被害想定はしているようだがそれに伴う震災後の影響には口をつぐんでいる。かってない被害規模だけでなくトリプル安という負の連鎖誘発を懸念してるんでしょう。海外派兵することよりまず自国の防災、国は巨大災害に対して防災・減災に本音で真正面に取組むことが重要と思うんですが。。
お先真っ暗だから生き延びても意味がない、先は長くないから自分の身に降りかからないだろうと思われる世代の皆様もいらっしゃるでしょうが近未来に起きるかもしれません。経済損失以前に重要なのは人命です。死者32万人という予測はショッキングです。巨大地震の前には人は無力ですが、どう受け止めて人命を守り減災するか考えておかなければならないでしょう。「起こったらその時は皆同じ、一蓮托生だ」という歪んだ国民性が前世紀の悲惨で不幸な事態を招いたことを思い起こすべきだと思います。
我が家でも減災を考えておくべきですが、とりあえず水、保存食、携帯トイレ等の備蓄をすこしずつ心がけています。少なくとも自分の身、家族は自分で守る、その備えをすることが減災につながるのではないでしょうか。(登山用品、キャンプ用品は緊急時にも使えます)あとは運を天に任せる。やりたいことをやって日常を過ごしましょう。。
地球誕生からの歴史を辿ってみると、もともと日本列島はなかったんです。約3千万年前にユーラシアプレートと太平洋プレートがぶつかって隆起して日本列島の形成がはじまったようです。やがては日本列島は太平洋に沈みこむという説、他の大陸プレートの一部になるという説もあります。かって小松左京が書いたSF小説「日本沈没」は2年で日本の国土が太平洋に沈むというシナリオですが、実際にはずっと長いスパンです。例えば数千万年~一億年くらい?かけた地殻変動の過程で日本列島が形成され消滅していくと考えれば、一年に数十センチくらい地面がずれるのは不思議でない。地球の深部でのマグマ対流によってプレートが動くのは自然の摂理であり、いくつかのプレートが交わる日本列島で地震・火山活動が起きるのは自然の事象であると考えるしかない。
近未来に起きるであろう南海トラフ地震や首都直下型地震は避けられないでしょう。ただただ、確率上の予知が大外れしてほしいと願うばかりだが、これも勝手な先送り願望かもしれません。
小松左京の書いた「日本沈没」はその時に日本人がどんな選択をとるのか、日本人はどう処するのか、日本民族の独自性を示唆した。どうせなら続編「MEGAQUAKEのあと」があってもいいが… オープンに問題を提起することは日本人のとるべき選択肢を広げ減災につながるのかもしれません。
MEGAQUAKEの再放送は9月20日(木)午前1時00分~1時49分(19日深夜)、見逃したらYoutubeでも見られるかもしれません。関心のある方はご覧になったら如何でしょうか。