ベルワルトからメーレルMoerelへ。テレキャビン駅の駐車場に停めて、ロープウェイでリーダーアルプ(Readeralp mittel)標高1,905Mへ上がりました。
リーダーアルプの村を東へ歩きます。
こんな山腹の集落にもホテル、アパートが多くありスーパーマーケットやスポーツ店があります。
リーダーアルプの集落を15分~20分ほど歩くと
1KMほどで氷河路線・モースフルーMoosfluhのリーダーアルプ駅に到着。ここからミニゴンドラに乗車。往復料金は@16フラン、この区間はなぜかスイストラベルパスでも半額になりません。(窓口の方いわく、ここはまだ新しく、コストがかかっているとのこと・・・あとで理解出来ました。)
ゴンドラから見下ろす山麓とブラウゼー(中間駅)。
終点のモースフルーMoosfluh駅が見えてきました。
さて、どんな風景が待っているのか。
Wah !!! 息をのむようなアレッチ氷河、モースフルーからの眺めです。全長24KMのアレッチ氷河の末端から上流域まで眺められる絶好の展望台(標高2,333m)。写真では表現しきれない広がりと奥行きです。前回2019年は少し上流のベットマーホルン・エギッシュホルンからのアレッチ氷河を、また氷河沿いのトレイルから間近にながめましたが、氷河の末端から眺めるアングルも奥深さと悠久さを感じさせます。
世界遺産のアレッチ氷河だけでなく、まわりの風景も素晴らしいです。
アレッチ氷河西側の山塊と氷河。尖ったフシュホーナー稜とフシュホルン3,626M、ガイスホルン3,740M(中央)とゼンバヒェンホルン3,386M(右端)
ネストホルン3,822Mとフスホーナー稜の間の渓谷にはベイチェ氷河。
ローヌ谷越しに見るとイタリア国境の山群で目立った山がありました。ズームアップ、Google Earthでしらべてみました。右の尖峰からヘルゼンホルン~アルペデベロ~チェルヴァンドネ。
やはりここに来たのは良かった、最後に素晴らしい風景を見納めできました。
モースフルー駅、『近年の温暖化でアレッチ氷河が後退し、ここモースフルーの地形が変化していることがわかりつくり直す必要性が出てきました。2015年12月にリニューアルされ、モースフルー駅の基礎部分に自動調整の流体圧制御システムを導入するなど、これからも変動していくと予測される地形に対応していくため随所に新技術と工夫が取り入れられている』とのこと。なるほど、お金もかかっているはず。
もっとも、このまま温暖化が進めば今世紀末までには氷河は消滅すると云われていますので、22世紀のモースフルー駅からの眺めは"没世界遺産"として「アレッチ・モレーンの渓谷」となっているでしょう。地球温暖化はこんなところにも影響を及ぼしています。
ミニゴンドラでリーダーアルプへ下ります。
リーダーアルプ、とても爽やかで滞在したくなる山岳リゾートです。
アレッチ氷河の絶景を見て、午前中のベルワルトでの一抹のフラストレーションがすっ飛びました。帰路のあしどりも軽くなりました。
リーダーアルプ駅の近くから見えたのは、今回の山旅のハイライト、最後もマッターホルン。
山歩きの最終日、いいフィナーレ。いい想い出をもって日本に戻れそうです。
前日に地元のスーパーで買った白ワイン、ヴァリス州の地場ワインと思いましたが、レマン湖のラヴォー地区付近のワインでした。温暖な丘陵地のワインですが、甘さが抑えられ酸味も程々でいい舌ざわりです。
ツェルマットから12日間ずっとお天気に恵まれました。まさに天の恵みというか、コロナ禍で遠路はるばると日本からやってきた日本人シニア夫婦、残り少ない余生への慈悲だったんでしょう。こうして素晴らしい山旅が無事に出来たことを素直に喜び、感謝したいと思います。
翌日はチューリッヒに移動し、数日間滞在します。・・・次回はチューリッヒ滞在記です。
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追:昨日(11月8日)の皆既月食(19:35過ぎ)。夜空や天体撮影をしたことはなく初心者ですがトライしてみました。自宅の2階ベランダに三脚でセッティング、1″スローシャッターにするもののピントも合わず、シャッターもおりず大苦戦。30枚ほど撮りましたが、ほとんどNGでまともに見れる?のは数ショット そのうちの1ショットです。 EM-5 Ⅱ 望遠ズーム75-300mm 焦点距離 124mm(35mm換算:248㎜)シャッター速度 1.3" 絞り値 F5.4 露出補正 +0.3EV ISO 1600 ホワイトバランス:オート