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七面山って大半の方はご存じないと思います。 私も近年までは知りませんでした。
たまたま、昨年同時期に
身延山のすだれ桜の写真を撮りたくて、ついでにロープウェイで頂上まで登ってみました。 展望台からの南アルプスは素晴らしかったのですが、
一番印象に残ったのは七面山。 http://jetstream777.blog.so-net.ne.jp/2011-04-02 ← 昨年の記事”しだれ桜の里 身延山”↓#59009;は昨年身延山から七面山を撮った写真です。
(右端中央よりやや上にあるのが隋身門, 頂上は大ガレ上の稜線の中央)
七面山の大きな山容、大ガレの凄ましさ、あんなに高いところにある隋身門。 私のサイトを訪問して頂いている方から、日帰りも出来ますと焚きつけられました。
そして、ある好奇心旺盛な山ノボラーの方の記事を想いだし、改めて拝見。
なかでも
隋身門からのぞいた富士山が印象に残っていました。
法華経の聖地である七面山は、信者の方なら一度は敬慎院を登詣される修業の道のようです。
とはいっても七面山は1,982Mの標高で、今の時期の入山者は少ないようです。
また、富士山の展望スポットである隋身門の前の広場は、春分・秋分の日にはダイヤモンド富士が見られるので、多くのカメラ愛好家で一杯になるそうです。 宿坊も混雑するとのこと。
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4月6日に七面山を表参道から目指しました。 とは云うものの、例によって朝出遅れてしまいました。
#58974;登山口のある羽衣の駐車場に着いたのは9時過ぎ。 支度をして表登山道入口、1丁目の鳥居をくぐったのは9時半。← 遅すぎです。#59121;
ここから敬慎院までの50丁目を登っていきます。
50丁目まで標高差は約1,210M、登山道は信者の方でも登りやすいように、階段がつけられています。 よどみのない坂が続きますが、綴れ折れの登りやすい道とステップです。 また各丁目にはベンチが置いてあり、休みながら登れるように配慮してあります。
40丁目を過ぎると雪が残っています。 早めに41丁目でアイゼン(4本)を着けました。
和光門(46丁目)をくぐるとは敬慎院への入り口となりますが、このまま左の登山道を進みます。 この隋身門への坂道はところどころアイスバーン状態で、アイゼンなしには危険です。
左手に富士山が見えてくると、49丁目の隋身門に到着。 絶好の富士展望台です。
右は駿河湾から愛鷹山、越前岳。 富士の手前には身延山、毛無山。 左には大菩薩から奥秩父の甲武信、国師、金峰山が遠望できました。
時間はもう1時近く。 ここまで3:20(コースタイムは3:10)と時間がかかった。 ここから七面山の頂上までは約1時間のコースタイム。 日帰り往復に赤信号が点った。#59122;
荷揚げケーブルステーション横から頂上への道が続きます。 今までとは一変し、雪景色。#59122;
登山道らしき道?はなんとか識別できるが、人の踏み跡がない。 けものの足跡がある。 ここ1週間か10日は誰も通っていないようである。
樹林帯を登っていくと、稜線に突きあたる。 大ガレの稜線だ。
(2枚目の昨年撮った写真を見ていただくとわかります。)
ここから、急登の坂。 道は痩せて凍っています。 アイゼンがなければここは登りきれません。 時間をかけてゆっくりのぼります。 途中振り返ると、爽やかな富士。
急坂を登りきると、左に折れて緩斜面を登っていきます。
左はロープ向こうは大ガレですが、樹林帯で見えず。 知らぬが仏とのこのこと。
積雪が深くなり、ずぼ脚になるところがあります。
樹林帯の中にぽっかりとした空間が広がったところが頂上です。
空間の真ん中に、三角点と展望方位盤、そして七面山1,988Mの標識があるだけ。
樹林に囲まれて見えない頂上なのに展望方位盤がある。 これはチョットNGだ!
ここから南アルプス南部の展望台と云われる希望峰までは1時間はかかりそうだが、空荷で樹林の切れるところはないかと南進する。
おや、敬慎院からの足跡はなかったが、七面山頂上から南への登山道には足跡がある。 最近誰かが南のルートで往復したようである。
ここからは完全にずぼ脚になり、1時間はかかりそう。 これはしんどいと判断しすぐ引き返した。
頂上ではサンドイッチで軽く食事をすまし、休憩。
だれも居ない頂上の樹林にかこまれた空間は不思議な雰囲気。
知らぬ間に時間がたち、もう3時前だ。 一旦隋身門へ戻ろう。
途中で、大ガレが見渡せるスポットから眺めてみた。 凄い大ガレ場だ。
隋身門にもどったら、もう3時半を過ぎていた。
そこで念願の随身門からの富士をのぞき、#59009;写真に収めました。#59120;
余裕を見ると、下山に2時間半とみる。
日没には何とか下山できるかもしれないが、この登山道は北東面なので暗い。
安全第一を考え日帰りを断念、宿坊に泊まらせていただくことにした。
敬慎院は標高1,720Mにあり、こんな高いところに立派なお寺があるとは驚きである。
早速、部屋に案内していただく。
12畳の部屋はファンヒーターで暖められてあり、コタツで冷えた体に暖をとる。
この日は平日で、私一人だけかもしれない。
お湯がたっぷりの風呂に浸かり、もうリラックス!#59120;
夕食は、以下のように質素な精進料理ですが、美味しく戴きました。
こんな聖地では酒も飲めないと思っていましたが、日本酒付です。#59120;
夕食後と起床後は、宿泊者にはお勤め”勤行”への参加が義務です。 ここの信者ではありませんが、お世話になる以上、謹んで御開帳とお勤めに参加。 お祈りさせていただきました。
部屋に戻ると、普通の布団が敷かれ、湯たんぽで暖めてあり ゆっくり休めました。#59137;
トイレも水洗で、暖房便座。 混雑したシーズンの山小屋に比べると比べようもなく快適。
サービスも行き届いており、しかも料金は1泊2食で5,200円と申し訳ないほどの奉仕料金。 なので、家内安全のお札を戴きました。
このような高地で修業に励まれる住職の方々、環境保全に配慮しながらも登詣宿泊者へのサービスを維持される従業員の方々には頭が下がる思いで、敬意を表したいと思います。
翌朝は太鼓の音で5時起床。 この日の日の出が5時27分。
宿坊では隋身門からの富士山がモニターで見れます。 快晴のようです。
隋身門までの階段を上り、展望台で御来光を待ちます。
私一人でした。 ご来光と富士。 そして、トップの写真。
思ってもみなかった隋身門を額縁にした富士とご来光の写真を撮ることが出来ました。 いつまでも目に浮かぶシーンです。☆山行記録は 前述の標高グラフの右下、山行記録をクリックしてみてください。