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6月23日、天気予報では十勝山系の天気が好転するはずであった。
白金温泉のホテルを出発し、車で十勝岳温泉へ向かう。
十勝岳温泉のホテル稜雲閣には何台も駐車している。 ここは富良野岳、十勝岳への登山口でもあり、その横のビジター用駐車場には5~6台ほど既に駐車していた。
登山口で登山届に記入して7時40分頃出発。
上富良野岳を経由して主稜線で上ホロカメットク山を往復するプランであるが、天候・体調次第では十勝岳まで脚を伸ばすという計画。
上富良野地方の天気予報では10時過ぎからは晴れマークになっていた。
左側の三段山の尾根と右の化物岩から下る尾根に挟まれた渓谷を安政火口分岐に向かいます。 主稜線は雲がかかっていますが、初めてなのでどの山なのかわかりません。
安政火口への分岐。 火口から下ってくる沢を渡渉します。
渡渉すると富良野岳への道標。8:25
分岐をV字にターンして化物岩から西に続く尾根の山腹をトラバース。
ここから岩石の登山道が続きます。
残雪のあるところが出てきます。
化物岩に続く尾根に出ると展望は一気に広がりますが、主稜線は雲に覆われたまま。
見下ろすと安政火口分岐への登山道がくっきり。
登山道はさらに尾根巻いて右側(南側)へ。
雪渓に出ます。ところどころ青空が見え天候回復を期待。
念のため軽アイゼンを携行しましたが、装着しなくても登れます。
先行する2名の登山者はどこへ?
8:55 雪渓の途中で上ホロ分岐に出ます。 右(南)は富良野岳へ、左は上ホロカメットク山へ。
そのまま左(東)へ進みます。 途中で先行していた2名が引き返してきました。 富良野岳が目的地ですが、間違って進んでしまったとのことでした。
雪渓は続きます。 急斜面でなく適度な緩斜面なんで歩きやすい雪渓ですが、
登山道は雪渓の終わる手前で右側に回り込んでいます。この地点が分り難いので要注意。また融雪期なんで雪渓の踏み抜きもあります。同行の家内も初めて踏み抜きの洗礼にあいビックリ。
ここから「三百階段」、「D尾根」への急登が続きます。 不得手の木道階段ですが、斜度は写真で見る以上にシャープ。 特に下りは危なっかしい階段です。
ここを登るコツ、木材を支える右か左の支柱部分に脚を置いて登れば接地面がより広く安定します。
D尾根の端に取りつけば一息つけるところですが、ここからは谷から吹き上がってくるガスまじりの強風が待ってます。 吹き上げる風は冷たい。
稜線にはキバナシャクナゲが一杯。 早朝まで降り続いた雨露が透明さを引き立てています。
D尾根はガスに包まれ、強風は一向にやみません。
この花ピンボケ、名前調べましたが特定できません。
D尾根上部からはキバナシャクナゲの群生地です。
10:30 上富良野岳分岐。 ガスって視界なし。 少し前を先行していた方はたしか上ホロ方向に向かうようなこと云っていたが・・・富良野岳方向へきえていったような?
時間的にはもう晴れていい頃だが、天気の回復は遅れているのか?
上富良野岳(標高1,893M)。 分岐のすぐ北にあります。
主稜線を上ホロに向かいます。
ガスに被われた稜線はキバナシャクナゲの群生がいっぱい。
火口に鋭く切れ込んだ岩壁。 稜線の西側にはロープが張ってあります。
切れ落ちているんで晴れて見透しが良かったら結構怖いかも。 でも、たぶん絶景。
もうすぐ山頂ですがどんな山なんだろうと興味がわく。
10時50分過ぎ、登山口から約2時間50分。
上ホロカメトック山、標高1,920M。(標準コースタイムも2:50)
十勝岳はここから約1時間半くらいですが、大雪山系十勝岳以南ではこの上ホロが最高点。
晴れていれば十勝岳まで頑張るつもりでしたが、稜線はガスと冷たい強風。
耐寒用にフリース、ダウン、レインウエアは携行しているが、天気がいつ回復するのか?わからないし 悪化するかもしれない。時間的にはまだ余裕はあるが、上ホロで折り返すことにしました。
2014年の9月、2015年7月と過去2回北海道遠征をしての百名山9座を登りましたが、初夏や秋でも北海道の山は一定の標高を超えると激変、ガスを伴った強風と急激な気温低下を体験しました。 2014年9月の十勝岳登山、雪まじりで横殴りの激風、視界なし、気温氷点下との戦い、結果OKでしたが今思うと途中撤退すべきだったと回顧。 夏シーズンなら大丈夫というのは北の山では早計です。 山頂の北側を少し下ったところに風を避けられる場所があったんで、そこで昼食。暖かいお茶で一息つきました。
東の十勝側の斜面には雪渓とキバナシャクナゲ。
上富良野岳分岐で逆方向に向かった方と出会いました。道標もかすれてガスで見透しもきかず反対方向に行かれたようでした。大雪山黒岳まで大縦走されるとのことですが無事踏破されることを願います。ベテランのように察しましたが、それでも迷うんですね。
再び上ホロに登り返して下山です。11:45
稜線が切れ込んだ西側はロープが張ってあり立ち入り禁止、東側に沿って下ります。
D尾根でみかけた花の群生。 ミネズオウ?
これはイワヒゲとも違う。コエゾツガザクラなのかな。
これもツガザクラの一種なのかな? ニシキツガザクラ?
クロウスゴという花のようです。(g_gさんありがとうございます。多分間違いなし)
上富良野岳分岐からD尾根を下っていくと
雪渓わきには、コエゾツガザクラの大群生。
崖っぷちの花を見て佇んでいたらガスが切れてきました。
うっすりと上富良野岳から十勝岳に続く主稜線、南は富良野岳の連山が・・・
期待を抱かせる。
長くなりましたので、ここで切って
次回(そのⅡ上ホロを下る。爽快な展望!)に続きます。。。。。
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