駐車場のあるシビエズから東の山腹に向かうコンバッセリンへのリフトに乗車しました。
牧草地に放牧された牛がいっぱい。ほんとにのどかな光景です。
リフトの終点まで、標高差500M を10分ほどで上がれます。
リフトやロープウェイで上がった先にはどんな光景が待ち受けているか、見たことにない風景に期待は膨らみ、いつも楽しみです。
Combatseline コンバッセリン、フランス語の読みは難解です。(笑) 誤読はどうぞご容赦を。この山岳リゾートはNENDAZ ナンダと称されます。
直ぐ近くにレストランもあり。こんなながめのいいテラスで食べるのもいいですが、事前の情報不足です。
とは云うもの、もし二人で昼食をとれば多分50フランくらい。せいぜいソーセージにロスティ(ジャガイモの細切りをフライパン焼き)にコーヒー程度でそれくらいになるでしょう。7月前半の概算レートは140円、換算したら7千円 (*_*; 円換算したら食べられません。;;;; が毎回持参のパンでもおいしいです。
リフトやゴンドラの運賃はとても高いですが、高いけどそれだけの対価、プライスレスの価値が感じられますが、外食(食べること)値段の高さには納得しがたいものがありますね。
ハイキングルート標識。いろんなコースがありますが、1時間半くらいで戻って来れるコース。 BISSE DE CHERVE このあたり一帯を縦走するハイキングコースで途中までいってみることにしました。このリフト駅がコースの中間点のようです。
奥の左に見える一番高いピークが午前中に頂に立ったモンフォール3,328m。つい数時間前なんで奇異な感じです。真ん中がベック・デ・ロス3,223m、右側がモン・ジュレ3,022mという山です。
これから歩く遊歩道は、直下のトルタン氷河から北に下る谷の東側山腹をくねくねとトラバースする道。
谷を挟んだ西側の山稜。左端の山がモン・ゴンMont Gond 2,667M
検索すると、セラスチウム、ナツユキソウ
山腹を曲がりくねっていますので、風景が変わります。奥の山はモンフォール。
古道のようで、以前は断崖に道が設置されていて、木道を支える木材が残っています。出来るだけ水平道につくられていたようです。
アルペンローゼ
小刻みなアップダウンもあります。
西のナンダ側Nendazにも縦走路があるようですが、こちらとは対照的に岩々しい感じの山稜です。
断崖や谷が落ち込んだ道が続きますが、開けた感じの丘陵地にでます。
沢筋にでると、上流からの水が川となって谷へ流れていきます。
50分ほど歩きましたが、ここで折り返し。あと1時間近く歩けば湖にでますが、そこから4バレーリフト駅まで1時間半、駐車場へ戻るには3時間はかかってタイムアウトとなりますので
来た道を戻ります。標高2,200~2,300M の遊歩道ですが、牧草地、樹林帯、崖もあって変化が楽しめます。
サクシフラガ、ユキノシタ属のようです。
陽射しはありますが、快適。天気も良く温度も上昇してますが、湿度が低いのが爽快感となっていると思います。
古道の残骸箇所、下でも道が出来るのにどうして崖の部分に木道を透したのでしょうか? 不思議です。水路でも引いたのか??? Bisse というのは横に小さな水路(側溝)がある小径のことをさす意味もあるようです。
短い距離ですが変化に富んだプロムナード。
ゼラニウム
遠望だけでなく、足元には花々も咲いています。
シラタマソウ(真ん中上)やホタルブクロが多く見られます。
ホタルブクロ(ヒメイトシャジン?)の群生
リフト駅に戻りました、往復1時間半余の楽々ハイクでした。
歩いたログです。左がリフト駅コンバッセリン、右が流れる沢の折り返し地点。小さなアップダウンは繰り返しありますが、こうしてみるとほぼ水平道です。
駐車場のあるシビエズへ下ります。
ローヌ谷にでてハイウェイでシオンへ、途中のスーパーマルシェで買出ししてアパートへ戻ります。
文中でも述べましたが、スイスの物価はとても高いです。同時にいつもスイスを旅して感じるのは、”スイス”というブランドと価値です。スイスの自然・風土、インフラ、モノやサービスは魅力的で、高くともそれなりの対価を支払うことを許容してしまいます。もう少し安かったらとは思います。「もう少し」というのはやはり「円安」にともなうコストアップ分が余分な負荷。グローバルなインフレはある程度許容することは已む得ないかもしれませんが、「円安」には納得しがたいです。さもなくば、日本は通貨を含めて価値がなくなりつつあることを受け入れる時期かも。
日本にもスイスに劣らぬ自然・風土、素晴らしい価値もいっぱいありますが、円安を機に「円安バーゲン」「安売り日本」「インバウンドはお得」にはとても情けなく感じます。経済・産業構造が変わってしまったのに、円安・株高という「目先のエサ」だけ求めた成長・実効の伴わない経済・金融政策をとり続けた。注がれたシャンパンはタワーの上部にあふれたが、中流域へは滴すらも流れず枯渇、下流域が干からびて広がってしまったように映ります。 スイスの一人当たりのGDPは3位、日本は28位。どうしようもないですね。