新潟に入ったら、#58944;雨が降っている。
高速をおりて、ナビに従って赤倉から燕温泉へ道を進む。
ところが、トンネルの手前でこんな看板。#59122;
↑ これが最初のX。
他のルートをチェック、 関温泉からの道路で迂回し登山口へ。
この近辺のピンポイント天気予報では、夜半に雨が上がり晴れの予報。
#58944;雨は一向に止まず、 燕温泉登山口駐車場で待機。
予報が外れた。 ← これが二番目のX。
今日は撤退かもという思いがよぎった。
その間、山菜採りの業者さんが数十人、雨の中を出て行く。
天気予報が大きく狂わない限り、 必ず晴れる、上は晴れているはず。
雨脚は変わらないが、様子を見ながらいけるところまでいってみよう。
7時半過ぎにレインウエアで出発。
この日は結構暑い! 林道から登山道に入り、切れ込んだ地獄谷の左を進んでいく。
残雪のトラバースがいきなり出てくる。
赤倉温泉の源湯小屋を過ぎると、 地獄谷を右手に見下ろし登っていく。
温泉#59127;も出ているようで、硫黄のにおいが漂ってます。
右の谷側が鋭く切れ込み、気を緩めるべからず。
光明滝を過ぎて、沢に出るとほどなく四合目に到着。
雨がほぼ止み、ここで着替えと休憩。 【08:40~09:00】
沢筋を上っていくと、雪渓が目の前に。
アイゼンをつけるほどではありません。
まっすぐにこのまま雪渓を詰めていくのかなと思ったら、ピンクテープが左手にあり。
ここが胸突き八丁の取付きのようです。 【09:30】
ここを登って行きますが、また雪渓に出ました。
急登なので、滑らないようにしっかり足もとを見て登り詰めていきます。
ところが雪渓がブッシュで覆われ立ち往生。#59124;
前にも、横にも逃げるところはない。 GPSを見てみたら、雪渓を登りすぎたようです。
道を見失ったのです。 ← これが三番目のX。
もう少しで、登山道の尾根にでる位置ですが、 かなりの傾斜。
横も探索してみたが、ブッシュ、ブッシュ、ブッシュ。#59124;
岩登りとバリエーションのエキスパート、人離れしたつわものなら、多分切り抜けられるでしょう。
多分、いつもブログを行き来させていただいているNさんなら、颯爽と尾根に抜けるでしょう。
時間をかければ、出来たかもしれませんが、出遅れている。
ここで体力も気力も消耗した私には、一旦戻るという選択肢しかありません。#59123;
雪渓を戻って、登山道を確認。 こんなところは見過ごすような分岐ではなく、自分でも恥ずかしい限りです。
(よくこの山に登られる方曰く、残雪期には見過ごして直登してしまう人が多いとのことを帰路にお聞きました。 脚元だけを見て歩いた。 危険でなくとも、アイゼンは着けるべきでした。)
こんな時の胸突き八丁はこたえる、堪える。#59124; もう今日は撤退かな?
尾根に上ると、晴れて雲海が眼下に見えます。 開けてきた景色が後押ししてくれます。
ちょっと行くと天狗堂へ到着。 【09:30~09:50】
シニア2名のパーティーが休憩中でしたが、「バテマシタ。 もうここまで。 ここから燕まで戻ります。」とのこと。
それを聞いて、私も今日は引き返そうかとの思いが脳裏にちらつきました。
とにかくまず休憩+うたた寝#59137;。
時計を見たらもう10時50分頃。
頂上までの時間と折り返しの時間を計算。 まだいける! 気を取り直し出発です。
光明寺池からダケカンバの林の中を登っていくと、眼前に、妙高が顔を出しました。
八合目の風穴を過ぎ、斜度がきつくなってきます。
でも、 高度を上げるのにつれ、展望が開けてきます。
9合目鎖場。【12:00】
急斜度ですが、足の置き場は確保されています。 よく見て登れば問題ありません。
クサリ場を登りきると、後立山~槍穂まで北アルプスが見えてきました。
ここからも、岩場の急登です。 高度感があり、チョット足がすくむところもあります。
なんとか10合目、妙高大神に着きました。 【12:55】
こんなプレートが埋め込まれています。 ここが
最高点2,454Mですが、▲点と公認の頂上?はもう少し先です。
”
やっと
頂上▲2,446Mを踏みました。 ↓
妙高山はNo. 45。
”日本百名山” ”国土地理院 三角点” といった標も。
立派な標識が一杯、サービス精神満点の山頂です。 (笑)
展望は妙高大神の方が良いので、再び戻って休憩。
この妙高大神の方が標高が高く、ピークという感じです。
後立山連峰が眺められます。 剣も頭をのぞかせています。
南に目をやると、槍ヶ岳と穂高。 また、行きたくなります。
前山の左端は、高妻山。
写真はうまく撮れませんでしたが、北は日本海、佐渡島まで見えました。
ここからの眺望のベストは、やはり雪のシマウマ、右から火打山と焼山。
そして左奥は昨年のぼった雨飾山。
天狗堂からの稜線は晴れて、 山頂でも眺望を楽しむことが出来ました。
上りはなんと40分の休憩を含みますが5時間半。 標準コースタイムを1時間以上オーバーです。
雪渓でのルートミスが堪えた。 胸突き八丁からの登りがキツイ。 鎖場からあがったところからもキツイ。
意外に登り応えを感じさせるヤマです。
撤退”という言葉が何度も脳裏をかすめましたが、 頑張って登った甲斐がありました。なにか人の歩む道にもオーバーラップするところがありますね。
挫折、撤退、出直し、再挑戦・・・・・ 誤魔化しのできない私はその繰り返しでした。
たとえ後退しても、 また一歩一歩前に進めばいいのです。 成し遂げればいいのです。
妙高大神に感謝です。 ありがとう! 下山開始は2時、燕温泉登山口まで約2時間半。 上りと合わせ約8時間の歩きでした。
帰路ご一緒させていただいた方によると、頚城(くびき)の4つの百名山の中では妙高が一番シンドイとのこと。 距離は10KMもありませんが、上の標高グラフの通り。 ほぼ同じ標高差の雲取山の距離は20KM以上。 ということは、妙高山の登坂斜度は雲取山の倍以上です。
頸城の山は、雨飾山もそうでしたが、意外にキツイ。 残雪の登りが消耗させるのでしょうか?
花も咲き始めるシーズン。 でも、撮った写真を見ると、ほとんどピンボケ。
オートに設定しましたが、接写でフォーカスがぶれています。 マクロに設定すれば、何とかピントが合うんですが、中望遠のマクロレンズがないと、小さな高山植物は難しいようです。
登山口手前の#59127;温泉に浸かり、帰路につきました。
妙高山、 ここも活火山でした。