会津と越後を見渡す山、会津朝日岳。 その奥深さは立入るものにはなかなか手強かった。
大クロベの巨木から開けた展望は目指すピークが見える。 でもまだまだ遠い。
会津と越後を見渡す山、会津朝日岳。 その奥深さは立入るものにはなかなか手強かった。
大クロベの巨木から開けた展望は目指すピークが見える。 でもまだまだ遠い。
次の山は奥深い福島県南会津郡只見町南部にある会津朝日岳。 南会津郡ですが、実際は会津の西奥。
西は越後の山 南は奥只見・尾瀬の山々に囲まれた深遠なロケーション。 東京からは関越道、東北道どちらからでも高速を下りてからの山間部のドライブを強いられる。 高速区間はやや長いが関越道・小出ICをでて国道252号線で只見へ向かう方が早そうです。 そこから289号線で黒谷という集落から南へ向かう林道を南下、いわなの里の直ぐ西に入ると登山口。
いわなの里までは整備された舗装路ですが、白沢に近くなるほど車幅が狭くなり要注意です。 この林道は平成23年の豪雨で流出し4年間入山禁止となっていましたが、昨年から登山道が再開。 登山ルートはこのいわなの里からが唯一のようです。
駐車場には7時に到着。 既に5台ほど駐車。 山開きは1週間ほど後のようですが、私の後に車2台で8名くらいのシニアグループが到着。 早々と出発されます。
私も支度を整えて出発します。 熊の出没が確認されているようで、一人だけぽつんと単独で登山道を歩くのは気になっていました。 8名のグループが先行してくれるのは幾分ほっとします。 (笑)
登山届けをポストに入れます。 7:24に出発。 山頂までのコースタイムは約4時間弱(3:45)と前日の守門岳とほぼ同じですが・・・・・・
直ぐ赤倉沢にかかる木橋をわたり
赤倉沢右岸を登っていきます。 ところどころ痩せたところがあるんで油断禁物。 この日は朝から気温が上昇。 例年なら赤倉沢にところどころ雪が残っているようですが、見当たりません。 風も無く暑さとの戦いになりそうです。
途中で先行の8名のグループ、多分山の会のメンバーなんでしょう。 結構早いですが、休憩の間にパスしてしまうハメになりました。 ちょっとイヤですが仕方がない。
沢から右の尾根にとりつくと、 急登がはじまります。
三吉ミチギ、 水場です。 まだ補水する必要はありませんが、飲料水はペットボトル3本。 風もない登山道、この暑さで3本は幾分こころもとない感じ。
急な場所にはトラロープ。 思ったより登山道は整備されていました。 多分地元の山岳会の皆さんのご努力なんでしょう。 ブナの原生林のなか九十九折の急坂が続きます。 暑くて展望も無く辛抱の続く登りです。 #59124;
足の踵が痛み出しました。。。。 #59123;
人見の松まで登ると、ようやく視界が開けてきます。 でも太陽#58942;が照りつけ風もない、 山の清涼感なんてない。 前日とは様変わり。
左右の踵の皮もすりむける寸前。 水入り、小休止だ。 厚めのバンドエイドで踵をパッチ。 靴紐の締め方が良くなかったようだ。 ウエアも2レイヤーに。 朝飯もまともに食べていなかったんで、おにぎりをほうばる。
後続のシニアがパスしていきます。 皆さん足どりはしっかり、登りなれてるようですが・・・・・ ウルサイ。(笑)
大きな山塊が彼方に。 まさかあれが会津朝日岳? ここからだとそれほどかからないのかな?
10:09 叶ノ高手 標高1,418M。 地図のコースタイム2:30に対し2:45かかった。 頂上まで2.?KMと書いてある。
8名のグループが休憩中で再びパス。
会津朝日岳の有名な大クロベ。 ここで南西の展望が開け会津朝日岳が見える。(トップの写真)
2番目の大クロベ。 ヒノキ科の巨木、 長年の風雪に耐えて残ってます。 これだけを見るために登ってくる人もいるとのことです。
奇妙な倒木。 ここを跨いで通りました。
ここからずっと尾根が平坦に続いているのかなと思ったら、 叶の高手はピークでした。 せっかく標高を稼いだと思ったら、どんどん下ります。 いい加減にしてほしい、このくだりは・・ 下れば下るほど登り返しがある。 実際の標高差は100M位だが、それ以上に下ってしまう憂鬱な感覚。 #59121;
下ったコルからは会津朝日岳。 まちがいなさそうですが、 断崖となって険しそうな岩山のように見えます。
小刻みなアップダウンの尾根筋の道が続きます。 #59124;暑さは変わらず ペースを上げたいが、逆にスローダウン。
熊の平です。 地図に水場のマークありますが、既に渇水。 やっぱり! 今年の夏は早い。
ほどなくすると熊ノ平避難小屋。 ここからの上りもキツイ。#59124;
バイウチの高手、小ピークを過ぎると 険しそうな岩場の崖が視界に入ります。
「小幽沢カッチ」 と呼ばれる雪渓の末端にでました。 登山道が切れますのでここを登っていくしかルートはなさそうです。
急斜面ですが軟雪なのでストックカバーをはずして、キックステップで登ります。 (軽アイゼンは念のため持参)
上部は大きなスラブの壁。 ここはかなり急斜面です。 ロープが付いてますが、アイゼンを付ければ右の雪渓のほうが登りやすいかも? でもピッケルが要るでしょう。 日差しも強く、キツイ!#59124;
稜線にでると、ピークが見えました。 山頂?
狭いピークですが、なんの標識もない無名のピーク。 周りを見渡しますが、ここが一番標高が高そうです。
会津方面の山々。 GPSで確認すると三角点は少し北西です。
北西側へのマーカーがあります。 ここから下っていきます。 少し下った左の峰が山頂かも。
浅草岳方面。
会津朝日岳山頂1,624M、 △三角点。 固定された標識はありません。
厄介な山です。 (笑) 休憩含んだコースタイムは約4:20。 地図のCTは3:45。
百名山ハンターがいました。 すでに95座、残る5座は九州の山とのこと。 その間200名山も登っているとのことですが、私より1時間前に登山口を出たが数十分ほど前に到着されたとのこと。 暑さが災いし、キツかったとのことです。 50代半ばで健脚のようにお見受けしましたが・・・・
浅草岳をズームアップ。 奥は前日登った守門岳。 パノラマ展望が少しずつ疲れを癒してくれます。
中ノ岳と越後駒ヶ岳。 越後駒ノ小屋に一泊してでも中ノ岳を登っておくべきだったと思うが、なかなかもう一歩が行けない。 後から考えるともう少し頑張ってついでに登ってしまうべきであった。 こんなことの繰り返し、世の中によくあること。 (笑)
15分ほどたったら8名のグループが登ってきました。
例年だとまだ雪が一杯で、アイゼンとピッケル必須。 山開きは1週後とのこと。 過去に登っておられる方もここのコースタイムはキツイとのことです。
騒がしくなってきました ・・・・・ 標高の高い無名のピークに移動。
ピークには先ほどの百名山ハンターがいました。
私もそろそろ下山です。 直下の雪渓では水が流れていますので、空いたペットボトルにたっぷり冷水を入れます。
アカヤシオのようです。
またまたカタクリ。 ことしはカタクリでおなか一杯です。
シャクナゲ。
以上は、山頂~バイウチの高手のあいだに見られました。
ヒメサユリは最近のヤマレコに掲載されてましたんで、少し早かったのか見過ごしたのかもしれません。 場所もかぎられているようです。
アカモノ、 あっちこっちに一杯。
イワウチワイワカガミも豊作? 叶の高手前後に群生が多く見られます。
下りの三吉ミチギの水場で 喉を潤し生き返ります。 頭に冷水をかけ、タオルで体を拭ってクールダウン。
ここから百名山ハンターの方と情報交換・百名山談義しながら、赤倉沢を下りました。
ようやく登山口へ。 15:20 帰路は約3時間かかりました。
距離は往復11.6KMとそれほどありませんが、途上の休憩を含め往復7時間50分、GPSの記録では歩行時間は7時間20分とタフなコースでした。 山行記録はヤマレコへ
守門岳とは近くの山域で、コースタイムもほぼ同じ、山の標高も大差なし。 そんなにキツイ山ではないだろうと思った。 これが甘かった。
実際には、登山口の標高が200M会津朝日岳の方が低く標高差350Mも多い。 距離も2KMほど長い。 多分累積標高差も会津朝日のほうがずっと多そうです。 天候によってもその山のキツさは大きく変わる。
そして、脚力・体力の差が出る山なんでしょう。 この日の暑さではもっと早朝に出なければならなかった。 ヤマレコを見てもほとんどの方が5時半前後に発っています。 また、この山は健脚の方が多いと思います。
昭文社地図のコースタイムが6時間45分、山渓のガイドブックでは7時間30分。 守門岳のCTは昭文社地図>山渓。 自分のCT<山渓であった。 この山域では山渓のモニターしたコースタイムの方が一般的なのかもしれません。
短絡した情報だけで守門岳と変わらないだろうと思ったのが間違いであり、慢心であった。 つまりは 甘くはなかった。
いつも思う、山登りは人生の如し。