8月6日 日本三大雪渓のひとつ、針ノ木雪渓から山頂へ。
針ノ木岳、 百名山ではありませんがどうしても登ってみたい山でした。
何と云っても、針ノ木雪渓は北アルプス*三大雪渓(剣沢、白馬とともに)のひとつ。 今年の雪解けは早く 直近ではアイゼンを使うところはほとんどないようです。 *日本三大雪渓: 昭文社地図には北ア三大雪渓と記述されてましたが・・これは誤りのようです。←OJJさんのコメント通りです。
それでも、北面の雪渓の沢では涼感はあると期待。
前日夜半、登山口のある扇沢へ到着。 予想していた通り大町市営の無料駐車場は満車。(↑写真は翌朝に撮影。)
扇沢は黒部立山アルペンルートの長野県側の玄関、そして鹿島槍ヶ岳~白馬岳に続く後立山縦走路の南玄関でもあります。 扇沢有料駐車場(↑翌朝に撮影)に停め車中泊。 満天の星空は翌日の好天気を予感させます。
朝5時に起床し、05:55 林道入り口で登山届(針ノ木小屋泊りの予定)を提出し出発。 登山道は林道脇を入っていきますが途中数回林道をクロスします。 20分ほどで林道を離れ、ホントの登山道へ。
少し登ると、針ノ木岳稜線が見えてきます。
鳴沢を横切り、 さらにもうひとつ赤沢を渡渉すると
07:05 大沢小屋に到着。 ここまでのCTは1:10、 昭文社地図のCTは1:30 早い?かCTが甘い?
小屋にはアイゼンのレンタルもあります。 ここで小休憩~07:25。
大沢小屋を過ぎると針ノ木雪渓ですが、ご覧のとおり雪渓はすでに消失し後退。
沢の右斜面をトラバースしていきます。
小屋のご主人曰く、「今年は2か月融雪が早い。 シーズン終りの秋の時期の雪渓です。」
例年ならこのあたりから大雪渓が続くはずなんですが、 左に渡渉して高巻いて進みます。 登りはともかくこの高巻いたトラバースの道は下りは歩きづらくアブナイです。
ようやく雪渓です。赤いマーカーに沿って登っていきます。 固くふみかためられていますが緩斜面なんでアイゼンは不要です。
ご覧の ように雪渓は崩落、後退し消失。 沢を右に渡渉し高巻いて登りますが、このあたりはザレて落石が多そうで要注意。
再び沢を左へ渡渉します。
例年ならこのあたりまではずっと雪渓を詰めていくんでしょうが、 沢を高巻いた斜面の道は涼しくありません。#59124;
ふりかえってズームアップ。 爺ヶ岳がくっきり、種池山荘も豆つぶのように小さいけど視認出来ます。
こんな高巻いた登山道、雪渓が後退した時期に使われますが、今年は早すぎ! #59124;
再び沢を右へ渡渉。 渓流のように白濁した流れと水音はひと時の清涼感。
再び右を高巻いていきますが、クサリ・ロープ場が続きますがザレて登りにくい。 (下りは最悪でした!)#59121;
沢を再び左へ渡渉。 ここから少しは歩きやすくなります。
針ノ木峠へのこの沢は「レンゲ沢 」と呼ばれているようです。 標高が上がっても暑さはかわりません。#59124;
(ガスった日には少し手前でマヤクボ沢(雪渓)へ入り込んでしまう方が結構いるとのことです。 雪渓はガスった日は要注意です。)
お花畑が出現、寸暇の癒しです。 いろんな花が咲いてますが、この暑さ。 まずは登りに集中!(笑)
沢の上部、急登の九十九折の道が続きます。 暑いよ~。#59124;
峠の標識?が見えてきました。 もうひと踏ん張りです。 #59124;
あの峠にはどんな光景が待っているか楽しみです。
10:15 針ノ木峠に到着。 赤沢岳、鳴沢岳、岩小屋沢岳から種池乗越へ続く稜線。#59120;
ここまでのCTは休憩含め4時間20分。 暑さでヘトヘトですが・・・・昭文社地図のCTは5時間なんでまあまあです。
12時までに峠へ着かなかった場合 或いは天候が悪化したら針ノ木小屋で一泊するつもりでした・・・・
針ノ木小屋の西側尾根は針ノ木岳に続きます。
この日は週末で登山者が続々登ってきます。 大半のかたは針ノ木小屋泊のようです。
小屋の方に聞いてみたら団体のパーティーも何組か予約が入っているようです。 定員100名に対し定員オーバーはするかも?とのこと。 大きい小屋ではなさそうですので・・・・・
針ノ木小屋のベンチ脇にザックをデポし、最小限の持ち物で針ノ木岳へ出発、10:30。
南の地平線上は 燕岳、大天井岳、穂高の峰々、 槍ヶ岳、 水晶岳。 手前の稜線は野口五郎岳、 烏帽子岳・・
北アルプスの中心部の山々が視界に。
針ノ木岳山頂が見えてきました。
振り返ると蓮華岳。 こちらと違って蓮華の山頂への登山道はピタッと稜線沿い、稜線歩きです。
尾根のやや右(北側)沿いに登山道が続きます。 花が一杯ですが、写真は下山時に撮ります。
中央はズバリ岳、 針ノ木岳との間にあるマヤクボのコルの間から見えてきた!
扇沢から登ってきた針ノ木雪渓ルートを見下ろします。
後立山の稜線・・ 爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、白馬三山。
マヤクボのコルの間から、剣岳。#59122; アップすると平蔵谷、長次郎谷雪渓がよく見えます。
エメラルドグリーンの高瀬湖。 その先のスカイラインは前穂、奥穂高岳、そして槍ヶ岳。
あまりにもいいアングルです。 #59120;
北側はズバリ岳への稜線。 赤沢岳、 鳴沢岳、 岩小屋沢岳に続きます。
さらに後立山連峰へ。 雲がかかってますが、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、白馬の山々へ続きます。
1:30 針ノ木岳 標高2,821Mへ到着。#59120; いちおうこの山は日本二百名山。
山頂の西側には、スッキリと 立山と剣岳。 眼下には黒部湖。 文句ない素晴らしい眺め、絶景です。#59120;
前週のぼった薬師岳。 他の山から眺めるのもいいですね。
真ん中は南沢尾根、 烏帽子岳に続きます。 右の山は赤牛岳、 左は水晶岳から鷲羽岳。 赤牛岳の左肩ごしに飛かすかに見えるのは黒部五郎岳の山頂部のようです。 この辺りは北アルプスのど真ん中で最深部。 テントを担いで登れる体力があるんなら、何度も行ってみたいですね・・・・。
山頂でのんびりとパノラマを楽しむ。 知らぬ間に1時間近くたちました。 時間を忘れさせてくれます。
12時半、 名残は尽きませんが、下山です。 ひょっとして日帰りできるかも・・・・・・~ 針ノ木峠 13:10
針ノ木小屋からの南面のパノラマビュー。
本日はここでカット。 次回記事は針ノ木岳Ⅱ。