ここが前日の「やり残し」でした。
- 二百名山
**********
久しぶりの山小屋泊。 五郎(ゴーロ)というだけあってまわりは岩石礫、ザレ場で水場もない。深遠なる稜線にあり、インフラもよくないがとてもフレンドリーな小屋である。宿泊客もわずか十数名で、夕食や暖房室でも語らいも楽しい。台風の接近による強風の音と寒さでたまに目が覚めるが、イビッキーもなく眠れた。 朝食は5時過ぎから、小屋の皆さんが出発するひとりひとりに「ありがとうございました、お気をつけて」と声をかける。私も6時過ぎに小屋を出て烏帽子小屋に向かう。
この時期は日の出も遅くなりますね。
野口五郎岳山頂におわかれ。 また、来れるだろうか。
白いザレ場のピークからの大天井岳、左には富士山がうっすらと雲上に。
水晶岳~赤牛岳の尾根眺めが圧巻です。
縦走路を戻ります。前日と比べて雲が少し多いのかな。前日の上り基調の稜線は遠くに感じたが、下り基調だとほっとします。それでも私には長いです。
槍も見納めて、下り基調の稜線を歩きます。
三ツ岳、花崗岩の奇岩。
三ツ岳からの下り、烏帽子小屋のテン場も見えてきました。
8時半ちょっと前に烏帽子小屋到着。 20分程小休憩。
小屋にザックをデポしてちょっと寄り道してきます。08:50
小屋から北へ少し上ると岩石のピーク=ニセ烏帽子(上の写真のピーク)にでます。
前日にやり残したのは、目の前の烏帽子岳。
やり残したというより、私の体力・脚力では出来ないと判断しました。山を歩かれるなら、「烏帽子小屋から烏帽子岳を登らずどうして野口五郎岳へ行ってしまったのだろう」と思われた方もいるはずです。
2日目に確実に下山するためには高瀬ダムへは遅くても17時(タクシーの運行終了時間)に着かなければなりません。選択肢は初日に烏帽子岳を往復して烏帽子小屋で泊まり、2日目に野口五郎岳を往復してブナ立尾根を下るコースタイム約10時間となります。出来ないことはないかもしれませんが、手間取ったらタイムアウト。急登のブナ立尾根を急かされて下るのはリスクが大きくなる。
プランは①初日に12時までに小屋に着かなければその日は烏帽子小屋泊り。烏帽子岳を登って(休憩含めれば往復約2時間かかります)、翌日尾根を下山するのみ。②小屋に12時前に着けば野口五郎小屋へ向かうことに決めていました。脚力のある方は、烏帽子岳を往復して野口五郎小屋まで脚の延ばすことも出来ますが、ブナ立尾根の登った直後にそのまま岩場の烏帽子岳に挑むのはリスクもあり。さらに稜線を歩く(計11時間)のはキツいです。
何とか2座を無理なく登りたいがゆえに、ちょっと発想を変えた行程にしてみました。
烏帽子岳分岐。右(北)は南沢~船窪新道へ、左(西)が烏帽子岳へ。
登山道は右の肩へ進みます。
ここから岩場、ストックは置いてきます。まずクサリ場。
右の割れ目を登って、左へ横バイしてトラバース。
脚の置き場はありますが、久しぶりの岩場なんで緊張。慎重にいきます。
山頂が見えた。クサリもロープもありませんので、手がかり足がかりを見つけて登ります。
09:40 山頂に出ましたが、標識は上にあります。もう少し・・
烏帽子岳山頂、標高は2,628Mです。
40座目の二百名山となりましたが、「二百名山」・「三百名山」というのは私にとってはあまり意味をなさないように感じます。多く登れるに越したことはありませんが、山へチャレンジしたい、いい山を見つけたい参考例としての意味がありその点では助かります。
高瀬湖が眼下に。あのダム堰上まで下りていくんですが、やっぱり急だ。
ニセ烏帽子山頂からの烏帽子小屋。ブナ立尾根は左へ。
眺めるならニセ烏帽子から。赤茶けた岩肌をみせる赤牛岳。
烏帽子と南沢岳の間に見える立山・剣岳をズームアップ。
烏帽子小屋に戻って
昼食は小屋のカレーライス。追:これに持ってきた温泉タマゴをのせたら、おいしかったです。!(^^)!
ブナ立尾根を下ります。11:25
ブナ立尾根登山口へは14:10、高瀬ダム堰上には14:35 無事下山となりました。七倉山荘(駐車場)へのタクシーを待ちます。
**********