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いままで何度も登っている大岳山ですが、御嶽山・日の出山側からしか登っていません。今回は檜原村側から登ってみることにしました。養沢からのサルギ尾根コース、鍾乳洞・大滝コース、十里木・千足からの馬頭刈尾根コースと多彩ですが、北秋川の白倉から馬頭刈尾根を伝って大岳山へ登るコースにしました。コースタイムは約3時間と短いですが一番マイナーなルートのようです。
電車バスで出かけるつもりでしたが接続が悪く、朝8時頃に登山口を出発するとなると早出になり厳しい、結局マイカーで。それでも、6時10分に自宅を出発し、払沢の滝駐車場へは辺7時35分頃到着。
払沢の滝入口BSから8時頃のバスで白倉へ移動。
白倉BS前が大岳山登山口です。下車したのは私一人。
ひっそりとした集落です。東京都といえバスの本数は少なく、過疎化・高齢化が進んでいるようで、廃屋も目立ちます。
白倉BSの標高は約300M、大岳山山頂は1,266Mと標高差は約1,000M近く。地図で見ると馬刈尾根稜線までは標高差が約775M、この区間のコースタイムが2時間となっていますので急登の部類です。
バス停から石段の道を登っていきます。近くにある宿も営業はしていません。
舗装された緩斜面の林道を進みます。ご覧のとおり、この日のお天気はくもりで遠くの山は霞んでいます。
500Mほど歩くと大岳山への道標。小川をわたりここからが登山道です。
ここが大岳神社への鳥居なんでしょうか? その林道を横断し三都郷の尾根を登っていきます。
尾根は伐採で間引きされ見透しは悪くありません。こんな感じの尾根がしばらく続きます。
標高700Mあたりから急登、馬頭刈尾根の稜線が見えてきますがまだ先です。特に最後の標高差200Mの斜度は増してきます。
10時7分、バス停出発から丁度2時間で主稜線の分岐にでました。
山頂への稜線を進むと切り開かれた休憩ベンチがありますが、霞んで何も見えず。
祠があるところが大岳神社への道と鋸山への分岐点。ここまで誰とも出会うことなく静かな山歩きができました。10:20
分岐から150M程進むと左への枝道がありますが、枝で侵入をブロックしています。ここから入るなという警告なんでしょう。地図には表示されていないバリエーションですが、この枝道が大岳山山頂への直登ルートのようです。遮ぎる枝の脇を通って直登ルートへ、
尾根筋なのではっきりしています。最後の山頂直下は踏み跡も少なくなり、ちょっときついですが南面を登ると
10:55 大岳山山頂。登りのコースタイムは2時間45分、尾根に上がってからはペースアップ。丁度20人程度のパーティーが到着し、喧噪状態。今までの山の静寂が破られました。何度も大岳山を登りましたが、今回は酷い、ワースト。こんなことはありませんでした。まわりの方も迷惑顔。
山頂標識脇にはブルーシートがかけられています。どうやら標識が建替えられるようです。そんなに老朽化してないんでこのままでいいとおもうんですが、ひょっとしたら、雲取山や鷹ノ巣山のような石碑の標識に変えられるのではと気懸りです。石の標識は、墓碑のようでイメージがよくないと思うんですが。
この山頂からの富士の眺めは秀逸ですが、この日は富士山も見えません。手っ取り早く昼飯を済ませ下山することにします。
11:35 往路と同じく、直登ルートを下って馬頭刈尾根の稜線を下ります。振り返ると、大岳山が見えます。(トップの写真)時間があるんで白倉へ下らず、そのまま尾根を富士見台へ。
12:28 富士見台からは霞んでしまって富士は見えませんが、
大岳山から御岳山への山なみが望めます。
更に進んでつづら石に向かいます。
つづら石、ロッククライミングのトレーニング場所と云われます。奥多摩に岩場は少ないんで、眺めると壮観ですが上半分が切れて写真の撮り方がマズイ。
つづら石を過ぎると十里木まで続く馬頭刈尾根と天狗の池を経て千足に下るルートとの分岐にでます。12:48 ここから千足に下ることにします。沢に下るまでは急坂が続く。
沢に入ったとことが 綾滝、高さは約21M。 水量はあまりありませんが、綾の織物が垂れ下がるような滝の流れから名付けられたようです。 さらにもう少し下ると
天狗の滝、この滝は38Mの高さがあります。コンデジの最広角側でも入れきれない。
久しぶりにゆる歩きから少し脱却し、歩行時間は5時間を超える歩きになるとやや疲れてくる。天狗の滝を沢沿いに下ると舗装された林道にでる。13:55
林道沿いには廃屋が目立つ。千足バス停には14:10、待ち時間は15分ほどあり払沢の滝バス停まで歩くことにしました。檜原小中学校を過ぎると払沢の滝バス停14:25に到着。これで行動終了!
ここ檜原村だけでなく奥多摩町でも廃屋を多く見かけます。高齢化・過疎化が進行し山村は消滅していく感が否めません。日本の田舎の縮図が東京都下でも見られます。
日本の人口が減少していくなかで、「東京への人口集中」が進んでいるとの報道がありました。東京都でも都市部’23区’へ偏った人口移動で、23区外は高齢化で人口は漸減して周辺から過疎化が進むとの見方がある。ところが、最近「都市部の過疎化」を取り上げた記事を目にしてまさか!と思いました。その要旨は: 東京都の人口はここ数年1,300万人台で微増していますが、2020年をピークに減少に転ずると予測。都心部でも20年後には高齢化+過疎化、とくに湾岸部のタワーマンションが都心の”山村”になるという見方をとっています。かって高島平や多摩ニュータウンは憧れでした。急激な高齢化はタイムシフトで首都圏で進行し、その深刻さと反動は地方と比べものにならない程の大きな社会問題になるだろうと結んでいました。バラ色の未来ではなくて、混迷の時代に入るんでしょうか。 払沢の滝駐車場下からの馬頭刈尾根。今回の白倉からのルート、主稜線までは急登ですが比較的短時間で静かな歩きが出来ます。
檜原とうふのお店で試食、おいしい! もめん豆腐を買って帰りました。
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