奥多摩峰谷地区・奥集落の登山口に着いたのは10時15分ごろ。今回は約1年半ぶり10回目です。いつもの駐車スペースが道路工事中のため停められず少し下ったスペースに停め直し。路肩を補強中のようで、3月末までかかるようです。
写真↑は浅間尾根の稜線です。登山口までほんの少し林道を歩きます。10時40分頃スタート。
奥集落は浅間尾根南端の斜面にあります。いつもは登山口近くに駐車しますが、今回は林道をほんの少し回り込まなけばならないので、途中にある脇道から入りました。踏みあとがしっかりしているので尾根の背稜部分まで続いているだろうと思いましたが、途中でばったり消えていました。木材伐採作業道のようでした。そこから一般登山道に上がろうとしましたが、御覧↑のように登るのが至難な急斜面。仕方なくそのまま脚を踏ん張りながらトラバースを続けました。途中で上がれそうなところはないかと探しますが・・・なさそう! 雪はないがピッケルで登りたい気分。結局そのままトラバース、尾根の背稜を少し回り込んだところにやや緩斜面のところがありました。短く収納したストックを’前足’にして4ツ足で、そこから浅間神社下の登山道になんとか這い上がりました。ここで30分以上時間をロスしてしまいました。いきなり体力と時間を使い果たして、情けないスタートになってしまいました。
スギ、ヒノキに覆われた樹林に蔽われた浅間神社からやや急登の尾根をジグザクに登っていくと、樹林の間に奥多摩南部の山々、富士山が見えます。
しばらく続く急登を登り終えると緩やかで日当たりの良い尾根の背。「椎茸園」栽培地の荷下し用のモノレールが尾根の中央部まで敷設されていました。その横には#59122;
椎茸栽培用の原木が数えきれないほど整然と並んでいました。この光景にはビックリ!
出遅れたこともあり今更急ぐことなかれ。風もなくポカポカ陽気、椎茸園付近にあった休憩ベンチで軽食をとって休みました。
落葉のはじまる秋から新緑までの季節は天気がよければ陽が注いで明るく爽快です。この緩い登りの尾根を覆いつくすブナ樹林は癒しの森のようです。標高をすこしずつ上げていくと馬酔木、ダケカンバも混じって石尾根が近づいてきます。見透しも眺めもよし、いつ来ても期待を裏切らないコースです。
樹間から目を凝らすと白根三山、切り取ってみました。時間に限りはありますが、富士と南アルプスが木々に遮られることなく見れる地点まで行ってみよう。
避難小屋直下の水場、もう涸れてます。今年は暖冬で雪も少なく水不足になるかも。猛暑・風水害の夏にならなければいいが・・ 新型コロナVに加えて異常気象はもう結構。
これ以上の災難は勘弁してもらいたい。毎年3月になると東日本大震災が思い起こされるが、長沢背稜や石尾根にも福一からの放射能汚染が及んだことが思い起こされる。
石尾根にある避難小屋に着いた。当面水場はあてにならないので、泊まられる登山者の方は水を持参したほうがいいと思います。
石尾根を少し登ると、南アルプスが見られる地点にきました。時間は13時30分過ぎ。
南側は富士山も視界に。もう陽が上がり切った午後で、春霞にかかってスッキリしませんが見れます。
南アルプスの峰々。右から北岳、間ノ岳、農鳥岳、塩見岳、悪沢岳。RX100M3の望遠端70mmで撮ったショットを切り出してみました。コンデジの限界ですが、軽々楽々のカメラは登山には代えがたいです。
鷹ノ巣山頂はここから往復50分ほどですが、今回はここで折り返します。この日は金曜日、帰路の青梅・新青梅街道の午後遅くの東京方面は渋滞します。下りは、なんと1時間ちょっとで軽やかに下れました。結果的には山頂を折り返すことが出来たはずですが、標高1,650M地点まで上れて脱低山の雰囲気を味わえました。今月中か来月にはもう少し奥の山(標高2K+)にチャレンジできたらと思ってます。
今回のトラックのログです。奥集落は標高700~800Mくらい、山の斜面にあります。東京都でも奥多摩や檜原は過疎化が進んでいます。この奥集落も居住されている方は少なく廃屋もほとんど、限界集落と云われています。
山奥にある集落は絵になり、日本の奥深い山里の原風景でもあり限界集落化は忍びないです。奥集落は奥多摩の「マチュピチュ」か「遠山郷」かもしれません。地図を眺めながら、この奥集落を眺める絶景ポイントはどこなんだろうかと、興味と好奇心がわいてきました。