梅雨に入りつつある。 この時期は、選ぶ山域や山の選択に腐心するところである。
良くない天候の間隙をぬって、かろうじて日帰りが出来る巻機山に行ってきました。
以前ある方のブログを拝見、わたしでもなんとか日帰りできるのかな?
→ ”雲取山を日帰り出来るのなら、出来ますよ” とのコメントで唆され (笑)、 決行しました。
まだ残雪期でもあり、時間がかかることを見越し、前日夜半に湯沢石打SAに到着し、翌日に備えました。
早朝6時20分に登山口を出発。
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5合目~残雪、新緑のブナ林おかげさまで、 井戸尾根往復で巻機山を日帰り、 何とか 登り 4時間21分 下り 2時間28分 計6時間49分の歩きで踏破できました。 (Yさん、ありがとうございました。)
牛ヶ岳まで脚を延ばしたかったのですが、 翌日は仕事もあり夕方の渋滞を回避したかったので断念!
でも、穏かな天気にも恵まれ、越後や谷川の山々が望めました。
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巻機山頂から朝日岳への稜線5合目からの歩きは、ちょっとキツイところもありますが
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6合目井戸尾根からの割引岳・天狗岩 そしてヌクビ沢(入山禁止) 新緑のブナ林、 残雪の稜線、 咲き始めた花もあり、 変化のある歩きを楽しむことが出来ました。
山行記録は
ヤマレコ をご覧ください。
ここの山はちょっと惑わせます。 (笑) 要注意!
百名山ピークハンターは、本当の巻機山頂△1,967Mは外すなかれ!*
ニセ巻機山からの割引岳と巻機山頂への稜線上の写真を撮影した場所は9合目。 標識の横に、
”ニセ巻機山”の標が立っています。
この”ニセ”標は井戸尾根の稜線から一見巻機山のように見えるこの頂を指しているのでしょう。 (笑)
”ニセ巻機山” はご愛嬌ですが、 この後に
不可解な頂上の惑わしがあるのです。
9合目で休憩されている方に、「本当のピークは標高の高い奥にあるます、ピークハントされてるなら、あの右の頂ですよ。 外さないように」 と親切に教えていただきました。
避難小屋に下って、巻機山頂への稜線に向かって残雪の急登をのぼります。
山頂は右の高いピークとわかっていましたので、ややショートカット気味にトラバースして稜線にでました。
地塘のある木道を辿ると丘。 ここが山頂のはず。
日本百名山の山頂にしては、石ころが積まれた小さな”ケルン”。
さびしい限りですが、本当にここが山頂?
登ってこられる方も 「ここが巻機山山頂なんですね。」と
念のためGPSでチェック。
GPSは
地図上の巻機山の△1,967Mと重なっています。 GPSの標高も1,967Mを表示。
(上のGPSルートログの地図を拡大するとよくわかります。)
ここが
巻機山△最高地点1,967M。 #59120;
ここから更に東へ。 牛ヶ岳まで往復されるなら、必然的にここを通るので外すことはありません。
東の端からは牛が岳、越後の山、奥日光の山が見えます。 雪に埋もれた標識があります。
”巻機山東面・・・・”
ということは、巻機山西面は?
帰りはトラバースせず、御機屋に向かいます。
このあたりに”巻機山頂1,967M”の標があるようですが、見当たりません。
GPSのログは、”巻機山頂の標”(本当の山頂ではありません)の上を通過しています。
自宅で調べてみましたら、こんな無雪期の写真(ヤマレコからお借りしました)
左の写真は”巻機山頂1967M"の標, 右の写真は同じ場所ですが、
→標の左端に建てられた四角の標識(赤
◯)はもう一枚上の標識と同じです。
*mimimomoさんのコメントで気がつき、再度調べてみました。
標は雪に埋もれていたのです。(笑)残雪が1Mも積もっていたんですね。御機屋の標高はGPSで見ると1,930Mくらい。 この標はチョンボです。
ここでほとんどの方が記念写真を撮っていますが、
ここは本当の巻機山△1,967Mではありません。
ご存じの方は この先の東にあるより小高い丘にある小さなケルン(本当の頂上)までちゃんと行かれています。
ブログを拝見しても、”巻機山頂”の標の写真を納めた写真だけで、
その先の最高点にはいかれていない方も”かなり”いらっしゃるようです。
ネットで調べました。
「帰路登山者に聞いてわかったが、もう登りかえす気力はなく断念した。」とか、
「標識をみて間違いなく△1,967Mと認識し、その先の本当の頂上に行かなかった。」
という記事がいくつかありました。 多くの方が、惑わされているようです。
これは、この山域をご存じの山ノボラーでは有名らしいようですが、私は知りませんでした。
私も、9合目で教えていただかなければ、GPSで確認しなければ、 同じように本当のピークを外していたかもしれません。 或いは、今回のように残雪で”巻機山頂1967M"の標が見えなければ、私のように一番高いピークを目指すので、結果として外さない。
むしろ、無雪期にはここに標が4本も立っているので、ここを山頂と思って下山してしまうのは無理からぬことです。
たとえ本当の頂上△を外しても、巻機山登山の価値がなんら損なわれるとはないと私は思います。 もちろん、足跡を残した方がいいに決まってますが、そんな野暮な論議は不毛です。 (笑)
でも、 ピークハンティングを意識して登っておられる方は、要注意!
百名山ハンターの方の中には、山頂に登られ標識にタッチして写真を撮ってすぐ下山される方も多い。
そんな方はとくに要注意!
ちょっと罪つくりな山ですね。
左の花は ”名前がわからない花”(オオイワカガミのようです) 、 右は ”ムシカリ”? のようです。
左の花は ”イワウチワ” ? 、 右は”ショウジョウバカマ”?
井戸尾根に咲いていたのは ”タムシバ”? のようです。