山荘小屋を6時出発。
八方尾根と牛首への分岐からは富士山が見える。 やっぱり眺める山だ。 (笑)
唐松頂上小屋から南の牛首へ。 いきなり急峻な岩場の下り。 しかも長~い下り。
尾根を見下ろすと、高度感あり。 しかも痩せている。
”
ストックは片付けて 両手を空けて 慎重に!!” との掲示あり。
ストックをザックに入れ、ザックもピッタリと背負い直し。
この牛首で滑落死亡事故が何件か起きているようです。 油断禁物の難所。
痩せた尾根、鎖場が続きます。
極端に不安な足場はないが、クサリのない岩場も多い。
”
この先岩場の下りで転落多発” なんて警告看板。
とにかく慎重に。 急がず足運びさえ間違えなければ下れます。
コマクサをはじめ高山植物が咲いているようだが、目配りする余裕なし。 (笑) 写真どころではない。
***牛首からの下りを下から撮った写真。 写真では急峻な下り、高度感が表現されていないが、結構怖い。とにかく、コルの底部までは気が抜けない。
大黒岳の手前で休憩。
***大黒岳から振り返る唐松岳と牛首からの下り。正面に五竜岳、 右手は剣・立山連峰の眺めは素晴らしい。
雲上の頸城山塊、シルエットがいい感じ。 焼山、火打山、妙高、高妻山
大黒岳へ登り返し、さらに白岳への登りは長々と続きますが 気分のいい稜線です。
白岳の巻き道を進み、遠見尾根分岐を過ぎると眼下には五竜山荘。 8:25 ほぼコースタイム通り。
五竜山荘では唐松小屋で同部屋の横浜の方が、私を追い抜いてベンチで休まれてました。
この方、丹沢ヤビツ峠から表尾根で塔ヶ岳までなんと約3時間で登ったという健脚。
五竜岳からキレット小屋に抜ける予定とのこと。
おおよそ半数の方はフルザックで、多分キレットへ。 私は予定通り五竜岳を往復です。
ザックは小屋にデポ、 サブザックにカメラとミネラルウォーターと必要な小物を入れて出かけます。
8:45 小屋から尾根の右(西側)の細い登山道を登っていきます。
尾根は餓鬼谷へ鋭く切れ込んでいます。
途中から岩場、鎖場の連続。 三点支持で登ります。
ガレ場もあり、落石に要注意です。
マークしてあるため、迷うようにところはありませんが、ここも気が抜けません。
直下は尾根の岩稜部・ガレ場を進み、視界が開けるとキレットへの分岐に出ます。
ここから東谷山尾根方向(北西)に進むと三角点のある頂上。 09:50 小屋から約1時間、
五竜岳2,814Mです。 【No. 49】
鹿島槍の双耳峰が目の前、 その眼下は八峰キレット。 深く切れ込んでいます。
そこから時計回りに眺めると、 穂高~槍ヶ岳、 裏銀座の峰々。
立山連峰、 剣岳。
唐松~白馬三山、蓮華 ・・・・
頸城山塊、 信濃の山、 八ヶ岳、 富士 と南アルプス。
晴ればれとした 久しぶりに気分のよい山頂からのパノラマ展望。 (^_^;)
キレットに向かわれる横浜の方と別れの挨拶を交わし、下山開始。
下りは登り以上に気が抜けないところもあり、ゆっくりと下ります。 (10:15~11:05)
小屋でサプリメント2本とボトルに水を補給していると、 横浜の方が戻って来た。(@_@;)
「少し下ったが、体調がイマイチであの急峻な岩稜の下りを見て、キレットは断念。遠見で下る。」 とのこと。
最終の下りゴンドラが16:30、ゴンドラ駅までのコースタイムが4時間。
11時45分頃、 白岳から遠見尾根を下りはじめる。
西遠見山までは急な下り、鎖場が続きます。
この尾根は無風で、高温の湿気。 サウナ尾根である。
(台風の九州南通過の影響で温風が裏日本に流れ込んできたようである。)
一緒に下っていた横浜の方が大遠見山への登り返しでバテて休憩。
睡眠不足? 「少し休んでいくので先に行ってください。」 ということで一人で大遠見山へ。
大遠見山~中遠見~小遠見は標高差は200Mもないが、
アップダウンが何度もあり、想像以上にキツイ下り。 バテている登り登山者も結構いた。
キツサは勾配だけでなく、登り返しの程度にもよるでしょう。 ですから、山渓の記事の勾配で判断しないでください。 (笑)
小遠見山の巻き道を通過したのは14:30頃。 ここからはもう下りだけ。
やっと地蔵ノ頭へ。
アルプス平のゴンドラ駅には15:45。 テレキャビンで下りる。
(最終ゴンドラ時間迄まだ45分あるので、あの横浜の方も間に合ったでしょう。)
麓のエスカルプラザからは、タクシーで八方第二駐車場に戻る。
駐車場内の第一郷の湯で汗を流し、着替えてスッキリ。 (^_^;)
今回の山行も無事に終えることが出来た。
この日の歩行時間は唐松山荘~五竜山荘で2時間半、 五竜岳往復で2時間弱、
遠見尾根の下りに4時間、 計8時間+。 この炎天下での下りは長く感じた。
このところ、私にとっては歩行距離が長い山行が続いている。
今回もキツイ道のり、 いつもより重いザック、 暑き天気でも ほぼ標準コースタイムで踏破できた。
無理せず体調・コンディションに合わせ、ゆっくりと一歩一歩マイペースで歩いたからであろう。
天気と眺望に恵まれた稜線歩き、スリリングな岩稜部もあり、久しぶりに充実感のある山歩きでした。