南アルプス南部の山は手つかずとなっていた。 いや手がつけられなかったのである。
なんといっても、登山口までのアクセスと山頂までのアプローチが長いし、標高差が大きい。
登山基地は大井川上流にある
椹島(さわらじま)。
ここが、南ア南部の主力名山である 荒川三山、 赤石岳 の登山口。
ところが椹島まで行くのが大変なのである。
まず新東名高速・新静岡ICでおり27号線・189号線という狭い(ほとんど1車線)山間のワインディングロードを2時間以上かけて井川ダムを抜けて畑薙ダムの駐車場に行かなければならない。
(交通機関利用の方は、ここまで静岡駅からバスがあります。)
椹島までは一般車両の乗り入れは禁止、 駐車場からバスで行くことになる。
189号線は道路補修で夜間通行禁止、少し引き返しトイレのある駐車場で朝6時まで待つことになった。
ゲートの解除を待って出発。 畑薙の登山者用駐車場には7時過ぎに到着。
お盆連休直前の金曜日とはいえ、大駐車場はなんと8割かた埋まっていた。
既に1号車は出発し、2号車待ちの列。 最後の8時発3号車に乗ることが出来た。
(下山時の写真)椹島まで約1時間。 このバスは
東海フォレストという会社が運行。
この会社が南アルプス南部の山小屋・ロッジを運営し、宿泊客を対象に椹島までの送迎サービス行っています。
乗車時に、宿泊代金の一部として3千円で施設利用券を購入。 これを宿泊施設で提示すれば3千円を差し引いてくれるというシステムになっている。
椹島までのバスは約1時間、9時に到着した。
南アルプス南部山地の地主である東海製紙という旧大倉財閥の関連会社。 大成建設、 サッポロビール、帝国ホテルを興した企業家・大倉喜八郎が東海製紙の元々のオーナーであった。
ここにはロッジも、シャワー、トイレ、 売店もあり、食事もできる。 登山届もここで提出。
朝食がわりにおそばを食べて出発。 すでに10時近くだ。
この日は 千枚岳ふもとの千枚小屋まで コースタイムで6:45。 標高差は約1,500M。
滝見橋の手前が登山口で、吊り橋を渡る。
中電鉄塔下まで急登が続く。
岩頭の見晴らしからは荒川三山が望める。
せっかく高度をかせぐがここから下りとなる。
インタバルをおいて出発したので、一人静かな山中の歩きです。
この日は風もなく、猛烈に暑い。#59124;#59124;#59124;
ザックも宿泊用の28L。 コンロとガス、3回分の食事、着替えは2泊分+予備1泊分。
いつもより重い。 ドリンク・水は500ml X 4本。
あまり汗をかかない私だが、この日はうだるような暑さ。 #59124;#59121;
汗があふれ出し、水は早いペースで消費。
よくもこんな猛暑日と重なってしまったものだ。 樹林帯で風もない。
荷揚げ用?を兼ねた林道を横切り樹林帯を登るが 左手に林道が沿っている。
その林道を再度横切りなだらかな登りがしばらく続くが、
途中からジグザグの急登を登ると水場が現れる。
清水平。 ここで休憩し、水を補給しておく。
椹島で出遅れましたが、ここでようやく先行の2パーティーに追い付きました。
まもなく5/7なる標識。 山小屋まで7分割されているようです。 ダケカンバとシラビソの混合林。
ここからも登りは続き、見晴台なる開けた場所にでる。 ここは風が抜ける。
荒川三山
(トップの写真)と赤石岳
(上の写真)眺望できる見晴らし休憩台。 小屋まで残り2時間、 ほぼ標準コースタイムのペース。
だらだらとした坂と急登の坂が入り混じった登山道、 ひたすら歩く、登る。#59124;
6/7標識 標高2,300M。
シラビソの原生林のなかを西にトラバースしていくと、千枚小屋の発電モーター音が聞こえてくる。
やっと今宵の宿、 千枚小屋。 #59124;なんと16:50、休憩が多かったとはいえ6:50もかかりました。
暑さには弱すぎることを自覚、やはり日頃から少しでもトレーニングしておくことが必要だ。
小屋のあたり一面に咲いていました。 マルバダケブキ(丸葉岳蕗)という花のようです。