2月の2度にわたる大雪で、奥多摩への入山が控えられてましたが、通常にもどりつつあるようです。
ブログ等で雲取山の情報も入り、最近行かれたCARRERAさんの記事は大変参考になりました。
様子もつかめ、この日は天気が良いようなので、思い切って出かけてみました。
4時半過ぎに自宅を出発、鴨沢には6時過ぎに着きましたが駐車場は満杯。
(帰路、鴨沢~留浦には遠隔地のナンバーの車両があふれていました。)
鴨沢~小袖乗越の林道は雪による崩落で通行禁止と聞いていましたのでその先へ。
一般的には、鴨沢から歩くのが常道ですが、健脚ではない私には鴨沢からでは日帰りは成立しません。
国道411号線をもう1KMほど西に進むと、山の斜面にジグザグになった林道が見えてます。
所畑からの林道に入る入口です。
前回2月1日小袖乗越の帰りに所畑へ下って道は下調べしてあります。
上りは初めてですが、舗装路で雪もなく迷うことはありません。
ここが鴨沢と所畑と小袖の三叉路です。
ご覧のように、鴨沢~小袖乗越は通行止め。
乗越には06:20過ぎ。 空き地には数台駐車。 以前は無料駐車場として開放されていた感がありましたが、今は状況が変わった雰囲気。 私有地だから当然でしょう。
他にスペースがあれば停めたくない気分です。
幸い小袖乗越登山口駐車スペースに停めることができた。 私が最初ですが10分くらいで2台が駐車し埋まってしまいました。 支度をしていると、鴨沢からの登山者が次々と通り過ぎて行きます。
あとから駐車された2台の方も早々と出発。
私もGPSをスイッチオンして、06:50に出発。
やはり雪が多いようです。 でも雪は締まっているので歩きやすい。
途中の休憩スポットにはいつもと変わらず、1時間ほどで到着。 7:50過ぎ
堂所通過は08:15とここまでは快調。 ここから七つ石下への登りになるが雪が適度な硬さ、固すぎず柔らかすぎずと程々。 前回たちの悪い雪質でチェーンアイゼンを履いて失敗したので、アイゼンは付けず。
七つ石下までの中間点の標識を過ぎると、富士眺望スポット。 08:30
そして、七つ石下分岐に到着。 ちょうど09:00 問題はここからだ。
巻道への道の前に”崩落箇所があるため迂回をお願いします” との小さな立て看板。
ガレ沢に架かった木橋が崩落している箇所は奥多摩VCのHPで把握していました。
多分私の前は少なくとも10名以上~20名くらい先行の登山者が歩いたと思います。
足跡はすべて七つ石小屋への道、 巻道にはケモノ(多分鹿)の足跡しかありません。
この巻道はもう何度も通っていますので、どんな感じかは予想がつきました。 崩落箇所の写真も見ていました。
巻道の先の山の斜面を眺めても斜面の雪は多くなさそうです。
このルートだけは自信あり?
”自己責任”で一番下の巻道を行くことにしました。 今日は心強いツールもあり。
2百Mほどいくと木橋が木端微塵に崩壊、 雪に埋まっていました。 この上を通ったケモノの足跡があります。
橋の残骸の上が通り道になって、難なく通過。 (雪崩れたガレ沢はもう1箇所ありますが、問題なく通れます。 写真の箇所をのぞけば上の巻道が方が歩きにくいと思います。 私見ですが・・)
そして、トラバースしていく巻道の山側の積雪をじっくり眺めましたが、積って雪崩れるようなところはありません。 この時期はこのトラバースはいつもなら凍結して、アイゼンをつけなければ歩けませんが、適度な締まった雪で歩きやすく不安感はありません。
ブナ坂までツールを使うことはありませんでした。
ご覧のように、ケモノ(鹿?)の足跡しかありません。 二日ぐらい前の雪?雨のあとに通ったのは鹿さんだけです。 積雪後でも登山道の上を数十センチもはずさず通っていく鹿のトレースには驚きです。
4年前の冬、倉戸山の雪道で迷ったことがありますがケモノ跡をたどったら無事頂上へでれたことがあります。 山のケモノは人道をあるいているのです。
途中で、七つ石尾根へのバリエーションへ下って行く鹿の足跡もありました。
さらに巻いてブナ坂に方向は向かいますが 途中で七つ石小屋からの上の巻道と合流。 ブナ坂からの下山者への警告様に同様の看板(東京都水道局)がありました。
七つ石小屋からの巻道からの足跡があると思っていましたが、まったくなく些か驚きです。
当然、この分岐からブナ坂までは鹿の足跡しかありません。
ということは、先に行かれた方はすべて七つ石頂上を経由して行かれたようです。 キツイ!
*下山時に撮ったブナ坂ブナ坂で、堂所までの休憩スポットであっという間に私を追い抜いた健脚登山者二人組にあいました。 やはり七つ石山頂経由とのこと。
ブナ坂通過は9:50です。 ここまで3時間。 無雪期の七つ石経由のタイムでしょうから、この二人組は早い早い!
今までの私の過去のコースタイムを見るとここまで2:30程度なんで30分余分にかかっている。
さらにブナ坂からの後半の登りが待っている。
ブナ坂からの石尾根は風もなく、晴天。 西は丹沢から富士、大菩薩。
南アルプスが一望。 この視角の百名山、(右から)北岳、間ノ岳、塩見岳、悪沢岳、赤石岳は全山制覇。
遠巻きながら自分が踏んだ稜線はよくわかる。 これが山歩きの楽しさのひとつでもある。
陽が上がって石尾根の雪も緩んで、足取りが重くなる。 小雲取山への道がキツそうだ。
奥多摩小屋10:30、 ここで朝食のブレーク。 ここからの眺めは秀逸。
白銀の南アルプスをズームアップ!
椹島から悪沢岳までの標高差は百名山でもトップランク。 悪から荒川小屋へ下り、赤石岳へのキツイ登り返しが思い出される。 でも、稜線からの景観は圧巻で楽しく、赤石山頂直下の小屋泊りもよかった。
間ノ岳への稜線はのんびりした稜線歩きと思ったが、長い岩稜であった。
自分の登った山を他の山から眺めるとその時の山行が回顧されます。
この奥多摩小屋、 下には水場もあり、雲取山荘並みの施設の山小屋があればいいと思うんですが・・・
ひょっとしたら奥多摩の燕山荘に化け大人気、山ガールであふれるかも?
*下山時に撮影小雲取山への登りが始まります。 上りの消耗を避けようと右の巻道を進みましたがほとんど歩かれていない。 ズボッズボッと踏抜きの連続で消耗。 左の登りを進んだ方は遥か先。 ここは失敗だ。
*下山時に撮影小雲取山への急登。 脚がなかなか上がりません。 後からくる方に道をゆずる。
いつも弱いところは七つ石下分岐までの登りと小雲取山の登りだ。
石尾根上部はいつもとコースどりが微妙に違っています。 積雪によるんでしょう。
最後の山頂直下の登り。
11:50乗越登山口から5時間 やっと山頂避難小屋に到着。
山頂です。 いつもは見上げる標識ですが、この日は見下ろせる高さ。
富士山もこのアングルでは絶対に撮れません。(写真の右上隅)
東京都の山頂標識や羅針盤、測量三角点は雪に埋まっています。
まだ積雪1Mはありそうです。
避難小屋で昼食をとりながら休んでいると、七つ石経由で登られた方々も到着します。
非力な私が七つ石山頂を経由したら、まだ山頂へ着けなかっただろう。
いつも見える南南西に見える富士と標識も雪で見えなくなっています。
20年来毎年雲取山にきている方曰く、「こんな大雪の雲取山はなかった。」
12:50下山開始。 上りの登山者が絶えません。
石尾根で上りの方が、 「踏み跡があったので一番下の巻道で来ました。」
ブナ坂に14:00過ぎ到着。 なんと巻道方向には踏み跡が一杯。
多くの上りの登山者とすれ違い。 一番下の巻道もまだまだ上ってきます。
踏み跡があれば、やはり一番楽な下の巻道を通ってしまう。
私は自己責任ということで、歩きましたが・・・・ ちょっと考えさせられます。
通ったあとをホオキで履いていかねばなりませんね。。 或いは鹿の足型のブーツで。。。
帰路は気温の上昇で雪が緩み、滑らないよう慎重に下山。
登山口には16:10前に到着、下りは3:20弱かかりました。
結局、前回2月1日よりも更に時間が掛かりました。
最近は無理をしない、限界にちかづけない登り方をしています。
それがだんだん力を下向きにスパイラルさせて行くことになるんでしょう。
年を重ねるととも、捨てるものも出てくるでしょうし、選択肢を狭めていくのが定めなんでしょう。
ともかく 今回は一応フル装備で積雪量も段違いに多いんでネガティブにとらず、なんとか日帰りできたことに感謝。
しかも いつもと違った雪で一杯の雲取山は新鮮な感覚で 楽しむことが出来ました。
(出来れば週末をはずして来れたらと思います。)
昭文社のコースタイムをたしてみると小袖乗越から4:50、鴨沢から5:20。 山渓の地図や本ですと小袖乗越から4:15? チョット差がありすぎます。