南九州の山旅、最後の日です。
鹿児島を ”観光” しようと思っていましたが、GWでどこも混んでそうなので翻意。
霧島連山の 高千穂峰 に行ってみることにした。
*途中、桜島は霞んでいました。霧島山は北端にある最高峰の 韓国岳(からくにだけ) を一昨年登っている。
日本百名山である霧島山は 霧島連山の総称であり 霧島の最高峰 韓国岳から高千穂峰まで 縦走すれば完璧に踏破したことになるが、近年の新燃岳の爆発で、両山の間にある山域へは入山禁止となっている。
高千穂峰 は二百名山に選ばれていて、 山の名前自体ロマンを感じる。
一般的には 韓国岳登頂 をもって”霧島山に登った”というように解釈されるようだが、 この高千穂峰を登っておけば、 「百名山霧島山」の南北の代表的なピークを名実ともに踏破したことになる。
*霧島神宮、 鳥居の右に見えるのは高千穂峰のようです。また、上手くすればミヤマキリシマの早咲きが見られるかもしれない。
ホテルを7時にチェックアウト、高千穂峰河原 の駐車場には9時30分頃に到着。
やはりGWです、 ここも駐車場はほぼ満杯。
羽田へのフライトが16:30なので、 駐車場に戻るデッドラインを14:00に設定。
標準コースタイムは上り1:30、下り1:00 休憩を含め3時間~4時間。
天気はOKのようです。 この日はウエストポーチに最低必要なもの+350MLのお茶PETをいれ、
500MLのペットボトルをポーチに外付けして出発。
河原からの往復なら、サブザック程度で十分ですが、防風・防寒も兼ねてレインジャケットは持っていった方がいいでしょう。 登山靴は必須。高千穂河原から鳥居をくぐって、約770年前に霧島神宮があったという 古宮址 まで参道を歩いていく。
ここが登山道入り口。 10:18 右の遊歩道を上がっていくと樹林にはさまれた登山道にでます。
石畳の登山道のわきには ミヤマキリシマ?(下山時聞きましたら、ミヤマキリシマとのこと。)
樹林を抜けると急な上り坂。 赤茶けた急斜面の溶岩砂礫の登山道。
溶岩部で岩の出ている部分を登っていくのがコツ。
斜面を登りきると、御鉢の稜線。 火口のあとが壮大です。
右手に火口を眺めながら 馬の背と呼ばれる火口縁を左周りで進みます。
北側をふり返ると 霧島連山、 霞んで期待していませんでしたので#59120;。
馬の背のピークの向こうは高千穂峰が迫ります。 東斜面は都城まで真直ぐに続く急峻なダウンスロープ、山容を引き立てている。
11:17 馬の背から脊門丘(鞍部)にザレた登山道を降りていくと霧島岑神社。
高千穂峰山頂への最後の登りが続きます。
この最後の上りは富士の須走のようで、 登りにくく結構キツイ。#59124; また時折誘発する小さな落石に注意。
部分部分、木などでステップが作られているようですが 火山灰や砂礫で覆われてしまって 滑りやすい。
登山道の真ん中が砂で埋もれ 登山者は端をたどる。 両脇も崩れていくという 悪循環のパターン。
上りきると 広い山頂部、 天の逆鉾があるところが山頂1,574Mです。 11:41 上り1:23
迩迩芸命(ニニギノミコト)が天孫降臨したという伝えられる霊峰。
幕末の坂本龍馬とお龍は、高千穂峰に登ったそうです。 竜馬は南に桜島と開聞岳を眺め西郷との同盟を画し、 新しい日本への思いを馳せたのだろう。
霞んで南側の展望はほぼNG、 霧島連山は霞んではいるがなんとか見える。
虫も多い。 10分ほどで下山開始。 11:51
下りは須走りのように早く下れるが、 岩もあるので要注意。
登山者も次から次へと登ってくる。 伝説もあり、由緒のある山なのだが、 如何せん人が多すぎる。
入山者の多さと人為的に荒れた登山道はマイナスの印象であるが、 登山ルートのコース取りと景観は素晴らしい。 馬の背の歩きが爽快。 ミヤマキリシマが満開なら一帯はピンクに染まるでしょう、 そんな時期なら一層楽しいでしょう。
お鉢の下りの崖部分に ミヤマキリシマが咲いていました。 #59120;
5月後半には一面に開花するようですが、 やはりまだ早いようだ。
でも、ほんの少し見れました。 12:39に古宮址 登山口に戻る。 下り 48分。
(ここの標準コースタイム、上り1:30は砂礫で脚をとられるので 結構キツイと思います。)
高千穂河原の駐車場からはお鉢が見えます。 縁の真ん中稜線奥に小さく見えるのが高千穂峰の頂上。
麓からの眺めも悪くないし、 馬の背からの景観とお鉢のスケールの大きさが印象に残ります。
韓国岳 はすっきりしない天気でもあったが、 火口縁にある▲はピークを踏破したという実感が希薄であった。
一方高千穂峰 は独立峰として視認できるし、天孫降臨伝説もあり 「日本百名山 霧島山」 のハンティングピークにふさわしいのかもしれません。
これから登られる方、 車なら一日で2山登れます。 登り比べてみてください。多分、南九州の山は晩秋に訪れたら、 静かな歩き、 澄んだ青空での景観が楽しめるでしょう。
高千穂峰を見納めて、空港に向かいました。
搭乗ゲートの機体の翼越しには はからずも 高千穂峰を望めました。 #59120;