8月7~8日 笠ヶ岳へ。 これまた屈指の急登 笠新道が立ちはだかりました。#59124;
記事が長くなってしまいましたので、前半と後半に分けるつもりでしたが、 まとめてアップします。
8月7~8日 笠ヶ岳へ。 これまた屈指の急登 笠新道が立ちはだかりました。#59124;
記事が長くなってしまいましたので、前半と後半に分けるつもりでしたが、 まとめてアップします。
今回は元の会社の仲間がパートナー。 タフで健脚、心強い相棒。
新穂高温泉の無料駐車場はほぼ一杯です。 今回は相棒の1ボックス車で前泊。
平湯あたりのコンビニでビール・酒類を買う予定でしたが、 松本・新島々からはコンビニは1軒もありません。 また飛騨側も高山から離れると同様にありませんのでご注意を! 駐車場の向かいにある深山荘のロビーに自販機があり、なんとかそこでゲットできました。
8月7日 6:45 新穂高センター(標高1,090M)で登山届を出して出発。 裏銀座縦走路に向かう林道をわさび平に向かう。
センター前からは 早々と笠ヶ岳~抜戸岳の稜線が見える。 それほど遠くないように感ずるが、コースタイムは9時間近くかかる。
笠ヶ岳は 北アルプスのなかでは地味な山。 裏銀座から槍や縦走路主脈の山がメインなんでしょう。 笠新道入口を横目にそのまま林道を進む登山者がほとんどです 。
林道分岐で 山ガールにどこへ行くんですかと聞かれ、 相棒が「笠新道」。 山ガールから「カッコいい!」といわれ困惑?(笑) 颯爽と登っていけばそうなんだろうけど、バテバテになってはカッコ悪い。 多分そうなるであろう。#59123;
知る人ぞ知る、 笠新道は日本でも屈指の急登と云われるタフな登りです。 早月尾根からまだ1週ですが、再び急登の道、5日間も続いた内股の筋肉痛がぶり返さないか気懸かりです。
7:55 笠新道の入口 標高1,350M、 ここからから本格登山が開始。
抜戸岳までの標高差は約1,500M。 杓子平までの1,100M、 抜戸分岐までの400M ともにキツイ勾配である。 特に杓子平までは4時間20分というコースタイムで長い急登が続く。
登りはじめれば、いきなりの急登。 しかも淀みのない傾斜。 更に気温が高く風の通らない樹林帯は前週の早月尾根が思い起こされる。 それほど歩きにくい登山道ではないが、 前週の早月小屋までの標高差1,500Mに匹敵するが 勾配は早月尾根を凌ぐ。 侮れない登山道である。
しかも、今回は新しい靴。 バーゲン特価品だが、履いた感じがよかったが、実際に歩いてみて足に馴染むか不安があった。 前々週に試登で近場の’日の出山北尾根’を登ってみたものの、今回の笠新道とは上りの斜度も距離がまったく違う。 (前週の剣岳は岩場があるんでソールはすり減ってはいるが、履きなれたスポルティバで登りました。)
標高1,800Mあたりまでの登山道勾配はこのコースで一番の急登。 平均斜度は20°は間違いなく超えるだろう。
樹林が途絶えるところからは穂高連峰が見えてくる。 北穂、涸沢岳、奥穂高岳、西穂高岳・・・
焼岳、 霞沢岳、 乗鞍岳。 御嶽もかすかに見える。
そして槍と西鎌尾根が見えてきた。 こんな景色を見ると少しは元気づけられるが・・・
1,900Mから再び急登がはじまる。 #59124;暑いよ~、 風も抜けない。 水は惜しまずに飲む。
見上げると壁のよう。 つづら折りの急登、 このあたりが辛いところ。 低木帯になるが風が通らない。
杓子平の縁(尾根)が見えるが、なかなか近づかない。
いつも脚力抜群の相棒はいつになくペースが緩やか、 タバコ休憩? 私が先行し杓子平への急登を喘ぎながら登る。 ここはガンバル。
小さな尾根を越えると、標高2,454M 杓子平。 12:05到着、 ここまで4時間10分かかった。
一気に展望が広がる。 抜戸岳から笠ヶ岳への稜線、 スカイライン。
杓子平で相棒を待つが、ちょっと遅い。 何かハプニングでもあったのかと、 少し戻って大声をだして問いかけて確認。 どうも 脚の調子がよくないようだ。 とにかく、ゆっくり登ってくるように伝え 彼を待った。
程なくすると、 相棒が杓子平に到着。 右足のくるぶしが靴に擦れるようである。 場合によっては、これ以上登山を続けるのを断念し 下山しようと提案した。 こんなこともある。 彼は 「歩ける」 との返事。 これ以上登るともう引き帰すことは出来ず、山荘まで行かざるを得ないので下山という判断もある。 私はこの時点で断念していたが、彼は 「行く、行ける」とのこと。 私が腰痛用に普段持参していた鎮痛消炎テープを患部に貼り、 さらに鎮痛の飲み薬を渡して服用してもらった。 効けばいいんだが・・・
12:45 抜戸岳への尾根を進む。 標高差は約400Mだ。
抜戸岳への上り、 ゆっくり~ 様子を見ながら登るが 相棒の痛みは退いてきたよう。 薬が効いている? ようです。
私も左足のくるぶしの上が靴に擦れて痛み出しましたが、なんとか行けそうです。 (*靴紐の締めが不十分だったようです。)
森林限界を超えて岩稜の低木帯。 こんな高所でも気温は高いようですが、風が抜けてクールダウン。 一瞬雨がパラっとしてザックカバーをかけましたが 大丈夫でした。
途中の雪渓から流れる冷水で喉を潤し、顔を拭う。 爽快だ! 水場のマークはありませんが補水しておきます。
14:50 ようやく抜戸岳分岐。 登ってきた稜線を振りかえる。 ここからは、アップダウンはありますが もう急登はありません。
抜戸岳からはハイマツ帯、 天空の稜線だが、ガスっている。 もう、いくら遅いペースでも夕刻までには山荘につけるんで、のんびりと歩きます。 相棒も大丈夫のようです。
チングルマ* ハクサンイチゲのお花畑。 この稜線はいろんな花が咲いています。 (*mimimomo さん、tochimochi さん、ご指摘ありがとうございました。) 直ぐ脇に チングルマも一杯咲いてました。
花は下りで撮ることにします。
笠ヶ岳へのゲートウェイ、抜戸岩。 晴れていれば合間から笠ヶ岳が撮れる撮影スポットなんですが・・・
ガスが切れて笠ヶ岳が見えてきた。 なるほど、山頂部分は笠のようだ。 肩には笠ヶ岳山荘も見える。
山荘直下の雪渓からほとばおしる水場。 16:20
笠ヶ岳山荘へ到着。 16:40 標高は2,800Mを越えている。 新穂高温泉からは約10時間もかかりました。
山荘前で一杯やりながら眺望をエンジョイ。 夕日に映える槍ヶ岳と大キレット。
ほぼ定員いっぱいに近い混雑ぶり。 夏休み週末だから、しかたないだろう。 ここには酷いイビッキーもいた。 寝具類も日干し乾燥もしてないようで 湿っぽく臭い。 山小屋でも当たり外れがある。 これはあきらめるしかない。
そして、
翌朝、笠ヶ岳山頂へ。 +1 4:45 これで北アルプスの百名山はすべて登り終えました。
槍~穂高のシルエット、 そして 小槍あたりから昇るご来光は厳かで胸を打つものがあります。 5時過ぎでした。
北アルプス北部の山々、 黒部五郎岳、 薬師岳、 剣岳、 立山、 水晶岳、 鷲羽岳。 どの山も懐かしい。
この山域の山は素晴らしい、 機会があればこれからも登ってみたいです。
富士山(甲斐駒の左)と南アルプスを遠望。 登り残した山が見えるかな? あんまり奥なんで見えそうもありません。
三角点は山頂部の南側。 そこに 笠ヶ岳と書いた木のプレートがあるだけで、山頂標識はない。 これが百名山?
北側に祠がありますが、こちらの方が山頂の趣。
山荘に戻って朝食をとり 下山します。
この日は天気もよく、抜戸岳分岐までの稜線の眺めは大満足。 槍ヶ岳~穂高連峰。
笠ヶ岳登山道に咲いていた花々。
笠新道の急な下りも堪えるが、 無事笠新道入口に下山。
帰路のコースタイムは: 笠ヶ岳山荘 6:40 抜戸岳分岐 7:40~8:00 杓子平 8:50~9:05 笠新道入口 12:55~13:10 新穂高 13:05 下りは計6時間25分(上りは9時間55分) ・・・ 休憩を含む。
やっぱり笠新道はキツかったです。 結局、”笠ヶ岳を登り残した”が為に超急登の笠新道を登らざるを得なくなってしまった。 でもこの笠新道を登って笠ヶ岳へ向かうのが、百名山たる由縁かも。 (笑)
マニアックな急登好きならともかく 笠ヶ岳・笠新道の登りは回避したい。 黒部五郎岳或いは水晶岳の帰路、双六小屋で1泊して、翌日弓折岳への稜線を辿るのがお奨めです。 でも、上述した通り、正攻法=笠新道で行きましょう。 (笑)