8月21日 日本アルプス最南端の百名山、 光岳(てかりだけ)へ。 深い神秘的な森を抜けていきます。
* 10日ほど前の記事ですが、もう夏も終り?季節感がずれちゃいました。 これはマズイと先週末まとめて記事を書いたんですが、写真も整理できましたので 取り急ぎアップします。
8月21日 日本アルプス最南端の百名山、 光岳(てかりだけ)へ。 深い神秘的な森を抜けていきます。
* 10日ほど前の記事ですが、もう夏も終り?季節感がずれちゃいました。 これはマズイと先週末まとめて記事を書いたんですが、写真も整理できましたので 取り急ぎアップします。
私の日本百名山踏破もいよいよ大詰めだ。
昨年からず~っと感じているが、登り残してしまった山は長い急登の尾根、渡渉コース、アクセスが悪い・・・等々厳しい山ばかり。 先送りしてしまうので、残ってしまった山は難関ばかりなのは当然である。
今まで登頂した百名山は98座、残す山は 南アルプスの聖岳と光岳の2座となった。
但し98座のうちブログにアップしてない百名山がある。 立山である。 立山は私が二十歳の時に登った最初の日本百名山。 立山のシンボルピークである雄山神社に友人3名と一ノ越から登った。 残念ながら、当時の登頂写真は残っていないが ここは間違いなく登頂済み。 一番最初に登った百名山である立山を、また最後に登り返すというのも因縁。 その山行記事をアップした段階で百名山完登フィナーレとさせて戴くつもりです。 なんとか今秋には登っておきたいと思っています。
その前に登り残してしまった南アルプス南端の2座、 聖岳と光岳を登頂しなければならない。 ここを踏破すれば百名山は完登となり、 気持ちの上でもケジメがつく。 先送りしたくなるようなアクセスとコースだが、なんとか今年中登り終えたいと決意! 2年前、椹島から悪沢岳~赤石岳、そして聖岳を登るつもりであったが 断念し赤石岳から下山。 その時登り終えておけば、残る光岳はピストンの一泊山行で済むはずだった。 これまた因縁の山。
この2座は昨年も登るプランを建てたが、予定が織り込めず 天候不順で機会を逸した。 同じく百名山踏破を目指している元の会社の同僚は、昨夏この2座を予定したが 易老渡の登山口に通ずる林道が崩落し通行禁止で断念。 今夏ようやく聖岳・光岳の2座を縦走したとのこと。 登るにあたってのアドバイスもくれました。
この山域の山小屋は7月中旬~9月中旬までの2ヶ月と短い。 これをはずすと自炊・寝具装備を持参しなければならない。 南アルプス南部は暑い真夏を避けて秋口の9月にしたいが、9月半ばのシルバー連休の小屋の予約は既にかなり埋まってしまって定員オーバーは間違いない。 混んだ山小屋は懲り懲りである。
9月は台風シーズン、林道崩落→通行禁止で易老渡からの入山は出来なくなる可能性も十分ある。 通行禁止は頻繁で、台風・大雨の少ない今夏ですら、既に3回通行止めになっている。 静岡側の聖沢や畑薙ダム方面から入山する手もあるが、長野側の易老度から縦走すれば2泊3日で最短となる。 畑薙ダムからだと、2泊3日はキツくもう一泊する必要がでてくる。(聖平小屋1泊~茶臼小屋2泊) 山小屋三連泊は私には限界を超える。 (笑)
諸状況を勘案すると、9月半ばまでに登ってしまわなければ、百名山登頂達成は来年に持ち越すことになってしまいそう。 しかも、前述したように天候や林道の通行状況という不可抗力が横たわる。 8月末~9月上旬の天気予報もスッキリしない。 長野南部でも曇と雨が多く晴天は続かないフォーキャスト。
ネットでチェックしても、お盆明け翌週の山小屋はそれほど混んでいない。 遠山郷観光協会に電話して道路状況も確認したが、前日に確認したら開通している。 9月初旬の山行を考えていたが・・・・・
よし、 決めた! 9月の予定を前倒しして、急遽出かけることにした。
週末にかけて木曜日~土曜日、易老渡から聖岳~光岳予定したが、木・金の天気予報は曇り・小雨、土・日は晴れ・曇り。 再度、予定を変更し木曜夜に易老渡に入り、金曜日に光小屋泊、土曜日に聖平まで縦走、最終日に聖岳を往復し下山するプランとした。 天候によっては、光岳の往復だけにするつもりです。
今回は新車で初めての山行となるが、アクセス、悪路が気になる。
飯田インターから南信自動車道で上島トンネル手前で右折しシェルターのある道に入る。 もともとは遠山川(本谷川)左岸の道がショートカットだが、 崩落で工事中となっている。 当分開通の見込みはなさそうだ。 遠山郷を通って赤石大橋から北又沢へ下り易老渡へ向かう大回りの迂回ルートを進む。
林道赤石線を遠山川の渓谷に沿って進むと 山が見えてきた。 聖岳と上河内岳?
遠山郷の下栗の里の下部を更に北又沢に向かいます。 標高は900M近くあります。
北又沢に架かる赤石大橋。
* 帰路に撮った林道です。 ↑ ↓ ガードレールは落石で?ボコボコになっています。
道幅も狭く未舗装部分が多く 路肩が崩れたところ、凸凹で水たまりも多い。 急がず、慎重にドライブ。 車をボコボコにしたくない!
こんな状態なら いつ通行止めになっても不思議はないと思いました。 雨で落石や路肩崩落で通行禁止になったら下まで戻れません。 もう二度と通りたくないルートです。
とにかく、下山時には無事に車で国道まで下れることを願いました。 ← 既に帰りの心配をしていました。(笑)
飯田ICを出てから約2時間 ようやく、易老渡の駐車場に着く。 10台ほど停まっていた。 約30台停められるようです。
飯田のコンビニでかった温めてもらった弁当は既に冷え切っていましたので、コンロで暖め直しして夕飯。 直ぐ車中で寝場所をつくって就寝、 翌日に備えます。
8月21日 5:45 易老渡駐車場を出発。 50Mほど林道を戻ると鉄製の橋があり、 ここを渡ります。
ここが光岳(てかりだけ)、易老岳への登山口です。 光岳までの標高差は約1,700Mでこれまたタフなコース。
とくに易老渡(標高880M)から易老岳(標高2,354M)まで距離約5KM、標高差約1,480M。急登の道が続きます。 今回は2泊3日、コンロ持参で幾分かザックが重い!
7:25 標高1,550Mの面平。
易老渡1から面平10までは2/10~9/10の標示がありますが、必ずしも均等に区切られてはいません。 ここから易老岳30までは20の区間に区切られた標示が出てきます。
余り陽も差さず、 ガスって湿っぽく 苔むした森林です。 登山道は整備されていますが、 往来はそれほどなさそうです。
南アルプスの秘境といった感があります。 いろんなキノコが一杯生えています。 多分ほとんどが食べられないキノコでしょう。 食用になるものは既にハンターに採られてしまっているに違いない。 (笑)
10:20 ようやく 易老岳 標高2,354M です。 ここは茶臼岳~聖平までいく登山道と 光岳へいく登山道との三叉路。 ここまでの標準コースタイムは5:05。 順調なペースだったんですが、キツイ上り。
易老岳とは意味深なネーミング。 このキツイ登山道を登るとくたびれて老い易くなる山なのか? ”慰労”岳でなく”疲労”岳である。 登り残した山はキツイ山ばっかし。
ここから光岳を目指します。
三吉ガレ、ガスってはいますが、 本来なら麓の遠山郷が見えるハズ。
ここはドコモの電波が確実に入ることを確認。
三吉平に下る途中には、 よどんだ沼がありますが これまた神秘なムードを醸しだしています。
11:25 三吉平。 このあたりも 樹林に覆われ キノコ や いろんな植物や花が見れます。
ここから静高平への上り、 トリカブトの大群生が見られます。
雨が降ってきました。 ザックカバーをかけ、レインジャケットをまといます。
静高平。 ここに水場があります。
枯れている場合もあるようですが、小屋では飲料水のボトルしか販売しないので、ここで汲んで持参するのがルール。
イザルヶ岳分岐。 木道のある センジヶ原。 小屋はもうすぐです。
12:40 光岳小屋に到着。 (ここまでの標準コースタイムは7:35ですが、 約7時間かかりました。)
小屋にチェックイン。 この光岳小屋は事前予約が必要です。 自炊が基本ですが、食事は3人以下のパーティーで50歳以上、午後3時までに小屋に到着することが条件となっています。 (私はその資格があるんで、夕飯を予約済。)
小屋番の方に聞いてみたら、明日も同じような天気でしょう とのこと。 どっち道 光岳山頂は樹林に囲まれ展望がないとのことなんで、 昼食をとってから光岳に向かいました。
日本アルプス最南端の百名山です。 なるほど、展望はありません。
8月21日 13:45 光岳 山頂、 標高2,591M。 99番目の日本百名山。
この山、 光岳は百名山を目標として意識する前は まったく知りませんでした。 こんなアクセスのよくない山は多分百名山でなければ 登ろうとしなかったでしょう。
ここはかってライチョウの南限であったが、 ライチョウの南限は茶臼岳の南の仁田岳に上がってしまったようです。 そしてハイマツの南限は今も光岳山頂部となっています。
更に歩くこと約10分西にある 光石(てかりいし)へ。 ここが光岳のシンボルポイントのようです。 樹林の中に巨岩が露出して夕日にテカリと光るのが下界から見える。 それが光岳の名前の由来のようです。
光石は2つありますが、 ここは登山道から直ぐ行ける上部の光石のケルン。 残念ながら、ここもガスって眺望なし。
この日の小屋の宿泊者は十数名程度(定員は40名)、 2階には6名、 片側には3名。 これなら広々として快適です。 ドコモの携帯なら小屋の中でも通じます。 *この小屋の予約状況はネットで確認できます。 http://homepage3.nifty.com/alps2591/newpage8.htm
気掛かりなのは翌日の天気です。 予報ではこれ以上悪化しないようですが、 良くなければ 易老渡へ下山することにします。 お天気次第ですが、ネットでみると麓の天気は回復傾向。 でも、山の天気は別ものです。
入山した後 通行禁止になったら、駐車場から下界に戻れなくなってしまう。 小屋の方によると 車を残置して携帯の通ずるところまで徒歩で歩いてタクシーを呼ぶハメになる。 聖平からは静岡側の椹島まで下山し帰宅した方もある。 運よく直ぐ復旧すればいいが10日後に遠路から車を回収しに来たという話もあるとのこと。 通行禁止になれば孤立してしまう。 天気が悪化しないことを願うだけです。
林道赤石線の通行状況は 遠山郷ホームページで確認願います。 http://www.tohyamago.com/ *追:9月1日~2日も土砂崩れで一時通行止めになったそうです。 また9月7日からは時間規制による通行止めも予定されています。