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前月登った雲取山山頂から奥秩父の山をみて、登りたくなった。といっても甲武信ヶ岳や和名倉山はロングコース。もう少し手軽なコースはないかと地図を眺めていたらあった。笠取山、前から気になっていた山です。アクセスは東京方面からだと、青梅街道(国道411号線)で丹波山村を通り過ぎて一ノ瀬高原方面へ向かいます。雲取山の鴨沢登山口から更に西奥へ20KMほど、時間で30~40分かかります。昨年和名倉山に登った時には一ノ瀬橋あたりから入る林道が閉鎖中でその先の落合という集落から入りました。念のため今回も落合から林道に入りました。舗装路ですがヒビが入って路面状況はよくなく気をつけて走行、標高をどんどんあげていきます。
作場平駐車場には6時40分に到着。週末の土曜日とはいえ、駐車場はほとんど埋まっていたのはやや驚きでした。かろうじて一番奥の空いているスペースに停めることが出来ました。百名山でもないのにどうしてこんなに登山者が多いんだろうと思いながら、7時過ぎに出発。
駐車場から橋を渡れば左手に「作場平口」標高は1,310M、ここが登山道の入口です。
沢沿いに登山道が続きます。
一休坂分岐。真っ直ぐ進めばヤブ沢峠ですが、右へ一休坂に向かいます。この山域の道標はコントラストが低くパッと視認しがたい、写真の通りです。安全第一で視認性のよい標識のほうがいいと思うんですが・・
登山道はご覧のとおり、よく整備されていて遊歩道と云った趣です。といって森林歩きがスポイルされるような嫌味は感じられません。
尾根に向かう緩斜面の登り、木漏れ日が初夏の様相。
一休坂。十字になった交差点、ここを真っ直ぐ進みます。
しばらく尾根筋を進みます。気持ちのいい森林です。
トラバースしていく道は沢沿いとなり間もなく尾根に上がる気配。
登山口から1時間20分、笠取小屋が目に入ります。
小屋前(標高1,770M)を通って笠取山へ向かいます。木道が続きますが、丸太階段ではなく歩きやすい 人に優しい登山道です。
樹林帯を抜けると笠取山山頂が見えてきました。開放感が広がります。
雁峠分岐。そのまま進みますが、左が雁峠・雁坂峠への道。雁坂峠は日本三大峠(他は針ノ木峠、三伏峠)、ここを登れば3つ登ったことになりますがいずれ・・)。
三つの水系の「小分水嶺」。 西は笛吹川から富士川へ。
北は秩父から荒川水系へ、そして南は我が家もお世話になっている多摩川水系。背後の山は甲武信ヶ岳。
振り返ると、左手には富士山。
ここから最後の登り。右は水干、巻き道。
道端の花。
意外に傾斜があります。
中腹で見下ろすと、やはり急坂。写真ではわかりませんが。。
9時10分前に山頂到着。山頂標識がありますが、ここは西峰。登山口から2時間3分。富士山も左端のアングルに入ります。
雲の間の富士山、雲で遮られないタイミングを図って撮ります。
ギザギザの稜線はたぶん両神山。
ワンコも登れる笠取山。
アップダウンと岩場がある稜線を少し東へ進むと
東峰、ここが笠取山の本当の頂上、標高1,953M。
ヤマミツバツツジと富士山。
シャクナゲ。 この山域にはツツジやシャクナゲが見られます。 もう少し東に進み水干にトラバースする登山道に下ります。
水干、多摩川の源流。ここから東京都管理の水源林に流れ奥多摩湖で貯えられ、東京都民の生活用水となるわけです。最初の一滴はここからと云われた場所ですが、枯れてます。
タチツボスミレ?
水干分岐に戻ります。白い花はなんでしょうね。→ ズミのようです。
笠取小屋で昼食休憩。NHK「にっぽん百名山」のロケ・取材が行われていました。そういえば先月BSで笠取山が再?放送されていた。(再放送の直後なんで登山者が多かったのかも?)取材陣が登山者をランダムにインタビューしていたが通り過ぎてくれたのでやれやれ。もしインタビュー受けたら、思わず「日本百名山はすべて登りました」なんて云っちゃいそうです。(笑)今回は新バージョン?7月第二週にBS放送されるようです。ここが百名山? 後で調べてみたら「新花の百名山」のようです。インタビューを受けていたシニアのご夫妻は一休坂で追い越した方ですが、「あんたが間違っているのよ!」山に響き渡るような大声でご夫婦揉め事?のご様子。さて、どんなインタビューなのか楽しみです。(笑)
ハスキーも登っているようです。犬も登れる山。
帰りはヤブ沢峠を経由。距離は少し長いですが、緩斜面の下り。
ヤブ沢を下ります。
笠取小屋を出発してピッタシ1時間で作場平登山口に到着、12時27分。休憩を入れた総行動時間は約5時間20分ですが、歩行時間は約4時間で丁度いい楽々山歩きでした。
最後の山頂直下の急登を除けばとても歩きやすい脚に優しい登山道で、山頂まで2時間ちょっと。小屋までは沢沿い、森林のなかの歩きが心地よい、小屋を過ぎると開放的な草原の歩き。山頂稜線からは奥秩父の山々が広がる。期待していた以上の山です。
公共交通機関でのアクセスはほぼ無理、タクシーかマイカーでしか作場平へは入れません。鉄道や高速道路からは遠いし奥秩父の深部というアクセスの悪さから、ある程度登山者と入山者数を抑えていることは否めません。これが一定の静けさと心地よさを保っているように思います。マイカーであれば、青梅街道(国道411号線)から林道を30分近く走行し標高1,400Mまで上がれます。今回は落合集落から入りましたが、一ノ瀬高原入口からの林道のほうがしっかりと舗装されていますし、東京方面からなら距離は変りません。それでも、マイカーで2時間以上はかかるんで近場の山とはいえません。
帰りは道の駅たばやまにある温泉「のめこい湯」に寄りました。ここの泉質は硫黄系で私好みです。道の駅には丹波山産の野菜、山菜もおいてあります。わさび漬けと野菜を買って帰宅しました。