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牛奥ノ雁ヶ腹摺山」2021年は丑年、牛にあやかって初詣登山したい山ですが、冬季は雪に覆われて林道も閉鎖されてアクセスが難しくなる山です。
4年前に塩山市側の県道218号線(大菩薩初鹿線)のスズラン峠から登ったことがありますが、今回の登山口は大峠。山梨県の林道課に問い合わせたら12月9日16:30で真木小金沢線が冬季閉鎖されるとのこと、前倒しして登ることにしました。
中央道大月ICで下車、ナビは大峠を目的地にセットしましたが、遠回り+通行禁止の深城ダムからのルートを表示。誤ったナビのルートは削除! メーカーオプションのPA製ナビですがルート検索能力はイマイチ。前車シャトルに搭載のインターナビはとても賢く適正ルートを検索し到着予測時刻も正確でしたが、新車KICKSのナビは山奥ルートの検索力はイマイチです。仕方なくタブレットでルートをGoogle検索します。Googleもインターネットで状況を判断してナビげーションしてくれます。たまに一方通行や進入禁止の道や細い道を選択しますので全幅の信頼は置けませんが、今回はOKです。
Googleの検索ルートに沿って甲州街道を笹子方面に進み、真木で右折し真木川沿いに林道・真木小金沢線を北上し大峠へ。全区間舗装道路ですが、路面に出来た多くの穴凹を回避しながら運転。途中の湯の沢峠線は崩落で通行止めのようです。台風等の風水害で崩落が多く、通行止めの林道はどこも多いですね。
大峠の駐車場からは富士山が綺麗に眺められます。10台ほど駐車出来、トイレもあります。既に2台車が停車していました。大峠からは最初(2013年)に雁ヶ腹摺山へ、2回目(2016年)は牛奥ノ雁ヶ腹摺山を目指しましたが雨で黒岳で撤退。今回は三度目となりました。
大峠の登山口。右へは雁ヶ腹摺山、左は黒岳 こちらから登ります。時間は丁度9時過ぎです。
尾根伝いですが、いきなり急登が続きます。今日も相棒が先行します。
樹間には富士山、広いすそ野まで眺められます。
苔むした原生林、やたら倒木が多いです。
稜線に上がると黒岳分岐、ここまで約80分と順調です。往路は黒岳をスキップし稜線を北上します。
生い茂る笹の登山道、陽射しのいい尾根の稜線が続きます。ここは気持ちよく歩けます。
川胡桃沢ノ頭▲1,940M。富士山と南アルプスの展望が開けます。休憩スポットにもいいです。
時間も11時20分過ぎ、時間的にはランチタイム。相棒にここで食べようかと打診すると、「ここで食べちゃうともう登れなくなる」(笑) という事で先に進みましたが・・・
その先は下り、牛奥が見えます。急な下りと登り返しが待ってます。帰路はまた同じように登り返しがあるのかと思うと躊躇しますが、途中まで下りてしまったのでそのまま進むことにしました。相棒からは「せっかく登ったのに、なんで~!(^^);;;」、この標高差はまったく想定外でした。
下りきった峠(鞍部?)からはゴールの牛奥。穏やかな山容に見えますが、最後は急登です。
西は塩山市側、先には南アルプス北部の主峰、甲斐駒、鳳凰山、仙丈、北岳 そして間ノ岳。
ようやく牛奥ノ雁ヶ腹摺山山頂、標高▲1,990M到着。
山頂には既に2組の登山者が休憩中。遠巻きに小声でコンニチハと挨拶、レスも小声と笑み。広い山頂で他の2組の方も物静かにランチをとりながら楽しんで居られるようでした。穏やかな山日和の山頂、私たちもとても気持ちよい時間を過ごせました。紅葉シーズンも終わった初冬で平日、林道も閉鎖直前の時期でもあり、のんびりとした登山が出来そうと推察しましたが、ヨミはぴったしです。!(^^)! 同じ狙いなのかな。
広々とした山頂は、開放感あふれる展望です。もう昼前近くなので霞が少しづつかかってきますが、まだ目を楽しませてくれます。山の空気はフレッシュで爽やか。
南アルプスが甲斐駒から聖岳まで、肉眼で視認出来ます。
来年は2021年、「2021Mの山」はあるだろうか・・ありました。南アルプス南部にある桧横手山▲2,021M、超弩級の難関二百名山「笊ヶ岳」への桧横手尾根にあるピークの山のようです。途中シャワーを浴びて通らなければならないところや、渡渉もあり、登山口から6時間以上の上り。でも、桧横手山を目的とする登山者はほぼ皆無で通過点、ゴールの笊ヶ岳へは更に約4時間と絶望的な時間と距離。数年前にチャレンジしてみようと行程をシュミレーションしてみましたが、ビバークしないと無理、手の届かない二百名山です。
白根三山をズームアップ。今回はミラーレス一眼EM-5を持参。
八ヶ岳。 権現岳、阿弥陀の頭部、赤岳、横岳、硫黄岳が樹間から見えます。
2021年は丑年ですが、牛が付く名の山はいくつかあるようですね。「牛首山」八ヶ岳の真行寺尾根にある▲2,280Mの山、厳冬期を外せば登れるかも。
いつもお世話になっている雲取山と石尾根をアップ。毎年今頃の季節、平日でも登山客は多そうです。
東は奥秩父の主脈から奥多摩から丹沢まで視界が広がります。
富士山を望遠端140mmで撮ってみました。逆光と霞でスッキリ撮れませんが、ハレバレとした気分になります。
他の2組の登山者の方はそれぞれ先立って下山され、最後は私たち二人だけの山頂です。!(^^)!
私たちもランチを終えて牛奥から下山します。
川胡桃沢ノ頭への急登を登り返し終えて、黒岳への稜線を戻ります。
黒岳が見えてきました。左の尾根が大峠への下山ルートです。
黒岳山頂▲1,988M。大月市と塩山市、両方の山標識があります。分岐に戻って大峠へ下山します。
往路は2時間40分弱、復路は2時間20分かかりました。往路の標準コースタイムは2時間40分なので、相棒連れの登山としては頑張ったほうではないでしょうか。復路の標準タイムはヤマケイ(山と渓谷)の下りのコースタイムは1時間40分となっていましたが、これは大峠へ早足で下らなければならないペース。「山と高原」地図のタイム2時間10分が妥当のように思います。下りのコースタイムは2時間20分、下りは急がないことにしていますし、黒岳での小休止もありましたのでまずまずのペースと思います。百名山を踏破した往時の脚力・体力には程遠いですが、だんだん調子は上向いてきたようです。
上のグラフは歩いたトラックの標高ですが川胡桃沢ノ頭と牛奥の山頂とは標高150M以上ありそうです。縦走すればこんなところはいっぱいありますが、プチ縦走では堪えます。(笑)
静寂感に包まれたなかでの穏やかな山歩きが出来ました。!(^^)! 久しぶりに裾のまでの秀麗な富士山も見られました。コロナ禍での新しい登山・山歩きは、従来のマナーや考え方をリセット。自粛云々ということに関わらず、状況に委ねることもなく、ポジティブに自制=セルフコントロールをしながら楽しむすべが自然に身についてきたようです。
ふだん散歩程度で積極的に運動しない私にとっては健康面でもいいし、メンタルな面でもリフレッシュ出来ます。とくに今は閉そく感が漂うコロナ禍。山歩きという楽しみがあったこと、今はとても感謝しています。