今年3月にトライしましたが https://
ブナ坂で撤退 しました。もう登れない山になってしまったのかなという不安も過ぎりました。何度も登っていますのでコースは熟知、慢心していたのかもしれません。雲取山は勝手知ったるコース、ここずっと地図さえ持たず行き当たりばったり、出たとこ勝負のような登り方になっていました。標高差は1,250M くらいですが歩行距離が22KM 以上に及ぶロングコース、日帰りを敢行することは容易ではありません。登山口から雲取山までの最近のアップデートされている標準コースタイムは上り4時間50分、下り3時間20分、これに休憩・ランチタイムを加えると最低9時間はカウントしておく必要があります。朝7時に発って午後4時帰着となります。今回は初心に戻り、ポイントごとに標準コースタイムを記した地図(コピー)に通過予定時間を書き込んでおきました。
何と云っても前回は出遅れで時間的余裕がなく撤退に追い込まれた。車中泊すると寝すぎて出遅れというトラウマもあり、今回は早朝に家を出て5時半過ぎに小袖乗越の丹波山村営駐車場に到着。朝食をとって6時15分頃に駐車場を出発しました。
スタート地点である登山口の緑道上がりを6:18通過。堂所までは比較的平たん路が続きますのでペースアップしたい気がはやりますが淡々と歩きます。堂所通過は7時40分過ぎ、タイムは約1時間20分余と順調なスタート。いつもより1サイズ小さいザックには雨具上下、ダウン、ネックウォーマー、ヒートシート、ヘッドライトと靴応急修理用の結束バンド(・・これらは未使用)、カメラはコンデジのみ、消毒用品とクスリ。水モノはポカリスエット1、お茶1に500ML ポットに入れたお湯。パン1とおにぎり1、お菓子と非常食少々・・ 出来るだけ軽量化しました。
堂所から七ツ石下分岐までの急登が前半のヤマ。いつもコースタイムをオーバーしますが、ザック軽量化のお陰?でタイム内で乗り切ることが出来ました。このあたりから小屋で前泊された下りの登山者と出会います。
紅葉も堂所~七ツ石下分岐が見ごろです。
分岐からが私が一番好きな巻道。切れ落ちたスリリングなところもありますが、静寂感と山らしい雰囲気が深まります。南から北へ180度巻き込むコース、移り変わる眺めを楽しみながらブナ坂へ。
この区間もタイム内でブナ坂を9時5分に通過。天気も穏やかな登山日和です。
奥秩父の山々越しには冠雪した南アルプス連山、眺めを楽しみながら石尾根を歩きます。鳳凰山、北岳、間ノ岳、塩見岳のアタマ、上河内、悪沢、赤石、聖まで山座同定出来ます。
廃屋となった奥多摩小屋前には撤去された残骸がヘリ牽引ネットに覆われて搬送されるのを待っていました。
富田新道分岐の手前から小雲取山への急登が続きます。いつもここが最後の難関でスローダウンしますが、大きなタイムロスもなく乗り切ることが出来ました。キツイけど小雲取山山頂分岐からの眺めは私のお気に入りです。
最後の石尾根稜線を歩きます。山頂には人が多そうです。
山頂避難小屋には10:40に到着。風もほとんどなく穏やかで晴天の雲取山、平日にもかかわらず小屋の南の小高い丘や山頂まわりに多くの登山者が往来。若い方も多く、リモートワーク雲取山なんでしょうか?(笑)
登りのコースタイムは休憩を含めて4時間22分(休憩を除くと約4時間)、10年前と同じような荷物を背負って同じようなスピードと時間で登ることは厳しくなりつつあるが、この日は急ぐこともなく淡々と歩いて山頂に立つことが出来ました。再び山頂に立ててよかった、まだこれからも登れそうだというスピリットもわいてきました。!(^^)!
コロナ禍になってから初めての雲取山ですが、山の世相をウォッチし考察・・・ 山は「浮き世」でした。(笑) 山は別世界なのかな? 山の解放感ですっかり忘れてしまって跳ねてしまっている感あり。或いはわかっていても自分は山では感染しない(感染させることはあり得ない)、距離もマスクも不要だと楽観されているんでしょう。
山頂での出来事、些細なことかもしれませんが、やはり書きます。(笑) 興味のない方はスルーしてください。
山頂ではゴホゴホ咳やくしゃみをしてる方が数名いました(+_+)#59122;。風邪をひいてしまったときは仕方ありませんが、今どき風邪の気配・症状があって山に来るとは常識では考えられません、しかもすべてNOマスク(呆)。
小屋前では意図して距離を空けてベンチ末端に座りましたが、反対側に座っているNOマスクの方が『真ん中が空いてますよ』と声をかけて戴きました。(親切心は感謝しますがなにか忘れていませんか?)「ありがとうございます、今はコロナなんで距離をとらせて戴くことにしています。」と応ずると、はっと気が付いたのか恥ずかしそうに急に手で口を覆う仕草。私のマスクをみて、『駐車場を発つ時誰もしてないのでマスクは持ってきませんでした。(苦笑)ここではほとんどマスクしていないですね。』→「私は少数派なんですね。(笑)」と相手の面目を失しない様その場を取り繕いました。これで終わったはずなんですが、空けてあるスペースにハアハア息を切らせて割り込んでくるKYもNOマスク#59122;。笑いながら反対側の方に「山頂へ行って食べてきます。(笑)」と。反対側の彼も苦笑しながら居場所を奥にずらしていました。イライラを通り過ぎて笑っちゃいました。
道中のすれ違いでは私のマスクに気づいたのか、気恥ずかしそうにタオルで鼻口を覆い距離をとって気配りくださる方々もいらっしゃたことは救いであり、すべてではないことを付け加えておきます。
コロナ禍になって登った山のなかで雲取山は最もユルんでます。百名山でもあるこの山での在り様は一つのバロメーターでもあり、日本の他の山でも同様に察せられます。他の方がどうであろうと、自分のスタンスを守り 場面場面で、過剰でもなく過少でもなく 適度に、自分が能動的にリアクト出来ればいいと思います。以前ある方よりコメント戴きましたが、「相手に求めず自分で処する 」コロナ禍での金科玉条の言葉だと思います。!(^^)!
コロナへの対応、山では下界の対応とは違うのかな、自分のスタンスはズレているのかなと反芻しながら改めて山岳団体や関連のサイトのオピニオンを見てみました。次の2点がほとんどのサイトで推奨しています。どこであろうと ①人と接する場面ではソーシャルディスタンスをとること ②登山中でもマスクを着用すること。https://旅行会社のブログ、https://山旅スクールの記事は参考になるかも。具体的に場面場面での対応が分かり易く書かれ、適切なオピニオンとアドバイスだと思われます。気になるのは公共TV放送であるあの「にっぽんⅩ名山」や山旅番組。最近の収録分をみてもコロナ対策に十分配意されているとは感じられない。公共放送は啓蒙するべき立場ですが、ユルユル。これを見て『山ではあえて対策・注意する必要はない』とほとんどの視聴者は受け取るでしょう。コロナ対策で人の動きを委縮させたくいう国策が働いているのか? 或いは、取材陣も弛んでしまっているのか。天空に近づくと下界を忘れて浮き足だってしまう、その気持ちはわかるんですが・・・ 束縛が嫌いで自由大好き、論理・屁理屈よりも気持ちを大切にしたいと思っている私ですが、ことコロナに関しては「モラル云々」の問題ではなく「特異な感染症である」という視点で向き合うこと。感情論に流されず防疫上からの観点で対処すべきと思います。何のためにマスク、距離をとることが必要なのか ということを理解してお互いに感染させない努力をすることが必要だと思います。マスクや距離をとることが目的ではありませんし、あくまでも手段です。他により良い方法があるというのならそれを実践すればいいと思います。 ・・・いい方法、あります。人の登らない山、歩かないコースに出かけることです。(笑)
復路の下山、皆さん健脚でバンバン小走りで下っていきますが、私はマイペースで下りも急がず。それでも標準コースタイム内で登山口には午後3時前には到着しました。緩斜面と云えど長い下りは膝にダメージがきます。巻道や堂所からの下りは切れた痩せた部分もありますので滑落事故もあるようです。
この日の日没は16:50頃ですが、堂所からは樹林帯が続き尾根の東側を下ることになりますので登山道も陽が射さなくなり、午後3時以降になると暗くなります。11月~1月末までは日照時間も短く、大バテしたりなにかトラブルに遭遇すると日没までに帰れなくなる可能性もあります。出来れば午後4時頃までに登山を終えることをお薦めします。遅くなってしまった場合は、ブナ坂から上の巻道で七ツ石小屋へ、小屋泊という手もあります。
今回の上り往路のコースタイム(休憩を含んで)は4時間22分ですが、コース全般では淡々と歩いた結果です。下り復路は3時間20分、総行動時間は8時間45分。ロングコースでキツイ急登部分もありますが一貫してマイペース、タイムはほどほどですが、22回目にして初めてイメージに近い歩きが出来たように思えます。GPSに刻まれたコースタイムを見ても私なりに満足できるペース配分でした。
余裕をもって6時台前半に発つことで前のめりになりがちな堂所までのフラットな道を着実に歩いたこと、軽量化したザックで急登区間も比較的ロスなく切り抜けたこと、終始落ち着いた気持ちで歩けれたことがよかったように思えます。また何度登った山でも、登るたびに初心に戻って向き合うことを感じさせられました。
お天気もマイルドな登山日和#58942;#58942;。コロナ禍での名山歩きですが、登山者の多い山頂での休憩時を除いては(笑)、穏やかな気持ちでいい山歩きを楽しむことが出来ました。
それでも駐車場に着いたら、無事に帰れたという安堵感と疲れがどっと出ました。(笑)
帰りはプロパイロットのアクティブクルーズコントロールを積極的に使ってみました。片側1車線の一般道(青梅街道)なのでハンドル操作*は必要ですが、前車追走時にプロパイロットを作動させ、中速域範囲で上限速度を設定すればその範囲で自動的に前車を追走し、アクセル・ブレーキは不要。赤信号での停車時では前車に合わせて自動的に減速・停止、ブレーキ不要。信号が青になり前車が走行しだすタイミングで軽くアクセルを一度踏めば再びオートクルーズ開始。特に赤信号時での減速はミッションがないモーターでの減速ですので制動がスムースで、信頼性も高そうです。登山帰りの疲れた脚には大きな軽減となりました。最近の運転支援機能の向上と信頼性のレベルアップは目覚ましいですね。でも機能を過信せず安全運転をしたいと思います。注*プロパイロットは高速道路走行を想定した機能です。