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檜原村にある払沢の滝入口駐車場から浅間嶺に向かいました。
時坂集落を抜ける山道には残雪が凍結、軽アイゼンでも持ってくるべきでした。この先の登山道が凍結しているかもしれないと懸念しながら、歩き易い道の端を登っていきました。
いつもなら集落の上部を縫って登っていく登山道わきに福寿草の群生が見れますが、凍結していましたので今回はパス。遠回りの車道を歩きますが、道端でなんとか今年も福寿草が見れました。!(^^)!
時坂峠へ向かう車道の北斜面には雪が残っていました。この先は雪が多いかもしれない。
時坂峠を越えてさらに峠の茶屋から先の登山道も凍結。ぽつんと一軒家のお蕎麦屋さんの前です。
甲州古道は沢沿いを浅間嶺枝尾根に続きます。ここは残雪で凍結部分が多く、ストックの先端保護カバーを外して突きながら登ります。下りはヤバそう、沢筋なので午後になっても凍結した状況は変わらないように思えました。
枝尾根へ出ると視界は開け、奥多摩三山の御前山と大岳山が見えます。山の南側は雪もなさそうです。
御前山の西肩ごしに雲取山をズームアップ。2千メートル峰なのでまだ雪は多そうです。
枝尾根の北側をトラバースする登山道はやはり凍結。このトラバースをもっとも懸念していました。4本爪の軽アイゼンでもあれば難なく登れますが・・・
Wah! 浅間尾根に向かう北側の道は細くカチカチに凍結、右側は樹林もなく谷に切れ込む最難関地点。
たとえ登ることが出来たとしても下りはアイゼンがないと無理。連れ合いが一緒ならここで引き返したでしょう。多分上りは道の左端(山側)の残雪部を辿ればなんとか行けそうと判断。万が一行き詰ったら枝尾根へ上がって稜線部から浅間尾根へでるつもりでした。
細く切れた凍結道の山側端を一歩一歩蹴りこみ、ストックでホールドしながらゆっくりと登っていきます。兎に角凍結部分には足を置かないように歩きました。こんなところはチェーンアイゼンが良さそうです。
15分ほどで難所突破、枝尾根の上部まで来れば凍結もなく大丈夫です。
浅間嶺の入り口。
昨年もほぼ同じ時期に来ましたが、雪はまったくありませんでした。この少し前で年配のご夫婦が枝尾根へ下られるようでした。遠巻きに「軽アイゼンでもお持ちですか?」と聞いたら、「持ってこなかった」とのこと。「凍結しているのでアイゼンがないと下りはかなり厳しいですよ。」とアドバイスしましたが、下って行かれました。余ほど自信があるのかな、大丈夫だったのだろうか?
もう枝尾根を戻ることはないと決めていましたので、展望のいい南の尾根コースに向かいました。思ったより雪が多いですが歩き易く爽快です。プチ雪山歩きを楽しめました。
浅間嶺展望台が見えてきました。
駐車場近くの登山口から約2時間半で到着、標準コースタイムを10分くらいオーバーしましたが久しぶりの登山としては上出来です。
展望台からはくっきりと富士山。35㎜換算での焦点距離は約50㎜の画角。気温の高い日だったので富士山は霞んで撮りものにならないと思っていました。うれしい誤算です。
35㎜換算での焦点距離は360㎜、コンデジTX-2 での最望遠側で撮りました。
これはデジタルズームで720㎜にアップして撮。富士吉田口からのジグザグ登山道が見えます。火口山頂部の右端は剣が峰(最高点)のようです。
今年初めての山歩き、約3ヶ月ぶりです。天気も穏やかで風も微風の登山日和、山上は爽快です。
展望台でランチをとっていたら、シニアのカップルが登ってこられました。ご主人は枝尾根の上りで滑って転倒されたようです。下りは怖くて「どうしようか」と思っていたとのこと。私は雪がないと思われる南側の上川乗に下って、バスで払沢の滝入口まで戻ることを決めていました。スマホでバスの時刻表をチェックして「13:38発で払沢の滝入口経由のバス便あり」、「上川乗までのコースタイムは約1時間」、「戻るよりはリスクは少ないかも」とお伝えして下りました。
約1時間弱で上川乗バス停に到着。南面のコースで残雪はほとんどなく、凍結していたのは1箇所のみで問題なく下れました。9時に払沢の滝入口駐車場を出発し13時に上川乗に下山、歩行時間は約3時間半。この日山中であった方は6名だけ、最近は人の少ない山に心地良さと安堵感を覚えます。静かな集落ですが、下界に戻ったことに気づきマスクを着けました。
10分ほどしたら、先ほどのカップルが下って来られたので安堵しました。栃木県から来られたようです。「県外移動」ですと恐縮されていましたが、「人出の少ない山歩きなら健康にもいい」、「人と接触のある場所ではきちんと感染対策をとれば山歩きはいいと思いますが・・」と返しておきました。自分にも、(笑)
時刻表通りバスが到着し払沢の滝入口まで戻りました。
駐車場で浅間嶺入口手前であった下りのカップルを見かけました。時間をみると下りに約3時間はかかったと察せられます。ズボンは泥だらけ、苦戦してなんとか下山されたようです。憔悴された感じでお気の毒、かける言葉もなくそっと通り過ぎました。低山のハイキングコースでも冬は軽アイゼンを入れておくことを改めて肝に銘じました。私もうっかりでした。山はあまくない!
前述のとおり約3ヶ月ぶりの山歩きで足腰がちょっと不安でしたが、歩行距離も標高差も程々で息も上がることなくバテずに歩くことが出来ました。ヤバいところもありましたが、プチ雪山歩きも楽しめました。