帰国の途、夢から覚めて日常へ [アルプスの旅2023]
7月18日 カンダーシュテーク駅
この駅の南側からバレー州のゴッペンスタインまでの間でカートレインを運行しています。ベルン州とバレー州の間を行き来できる道はなく、西側からモンテレー・マルティニーからか、東側はグリムセル峠経由のアルプス越えしかありません。例えばインターラーケンからツェルマットまで車で行く場合はベルンから高速道路でモンテレー、マルティニーを通るという大回りするか、マイリンゲンからグリムゼル峠をぐねぐねした山岳道路を運転しなければなりません。カンダーシュテークでカートレインに乗ればローヌ谷側のゴッペンスタインまで約30分で抜けられます。ということで、このカンダーシュテーク駅はマイカーにとっては重要なショートカットとなっています。
ヒュッテをチェックアウト(セルフチェックアウト)しますが。この日は列車でチューリッヒ空港まで移動し、午後のフライトで帰国の途につきます。
SBBのチケットはハーフプライスカード(1ヶ月有効)を提示して数日前に駅で購入済みです。オンラインで指定列車を事前購入すればかなり格安(半額以下になる場合もあるスーパーセーバー)になるのですが、スーパーセーバーでの変更は不可(切符はパー)なので要注意です。スイスで個人旅行で移動する場合は、トラベルパスとハーフプライスカードは必須です。上手く組み合わせて使えば大幅に節約出来ます。
空港までの直通列車はありませんので乗換はベルンかシュピーツになりますが、ベルンでの面倒なプラットホーム移動と短い時間での乗継なのでシュピーツ乗換にしました。列車は予定通りカンダーシュテーク駅に到着。
シュピーツ駅までBLS鉄道に乗車。BLSの車輛は比較的モダンで余裕のあるレイアウトの座席で快適です。今回の旅でBLSには随分お世話になりました。
シュピーツ駅。反対側のプラットホームはインターラーケン行を待つ乗客です。
ここでの待ち時間は40分と長いですが、確実なコネクションです。列車はインターラーケンオスト始発のSBB、チューリッヒ空港駅まで乗換不要なインターシティー列車です。
多くの人は展望の良い2階席に乗車しますが、私どもは荷物置き場のある一階席に座りました。空席が多いようです。比較的治安がいいと云われるスイスでも列車内での盗難はあるので要注意です。
予定通りシュピーツから約1時間半でチューリッヒ空港駅に到着。出発3時間余前で空港カウンターでは既に搭乗手続きが開始、直ぐチェックインし搭乗券をもらいました。空港前のショッピングセンターで買い物をすませ、搭乗までラウンジで時間を過ごしました。
昨年は新型コロナのPCR検査陰性証明提示が搭乗の条件だったので、念のため3日前にチューリッヒに入りました。今年は制限も面倒な手続きもなく最終日に滞在地から空港へ直行する日程が組めたので、より有効に時間を使うことができました。
チューリッヒを離陸し、帰路もカタール航空でドハ乗継です。この区間は往路とおなじく中央列で尾翼に向かって着座する2名隣り合わせの座席、コンパートメントで機窓の眺めはありません。映画を見ながらワインを少々、あっという間に眠りに落ちました。せっかくの機内サービスがもったいないです。
ドハでの乗継時間は3時間弱、深夜の時間帯ですが、24時間稼働の眠らない空港です。今回のターミナル移動はシャトルです。カタール航空は最新鋭機を大量発注し路線を急拡大していますが、搭乗ゲートが不足。行きも帰りも駐機場までバス移動です。ラウンジやターミナル内は快適ですが、バスの乗降時のムッとした熱さ、砂漠の中東であることに気づかされます。
日本への帰国便はひたすら眠るだけ、食事もオンデマンド。到着2時間半前に食事をリクエストしておきましたのでキャビンアテンダントが起してくれました。モニターのナビゲーションマップを見ると中国上空、北京あたりのようでした。成田空港へは数十分遅れましたが無事到着、帰宅の途につきました。
モニターのフライトログを見るとチューリッヒ~ドハ~成田はL字ルート。最短のシベリア上空ルートが再開されるのはいつになるんでしょうね。大義 X 正義で始まった戦争も歳月の経過とともに泥沼化し、そのツケと代償の大きさに気づきます。
18日間の旅行でしたが、今まで訪れたことにない未知の山域・ルートがほとんどで新たな発見と感動がありました。今回もアパート・シャレーに滞在し、明日は何処へ行こうかという気ままな山旅、お天気にも恵まれて山歩きを存分に楽しむことが出来ました。旅行中のコンディションも上々で、気分もリフレッシュ。このような機会に恵まれたことに感謝したいです。
・・・・・夢から覚めて再び日常へ戻りました。
スローペースで長い連載になりましたが、今回で2023年スイス山旅記事の終わりとします。ご訪問、拝見戴いた皆様には心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
夢から覚めると、そこは現実の日本でした ・・・!
これでは夢がありません、いい旅ご苦労様でした。
どこも!ここも!楽しく記憶に残ることでしょう。
ゆっくり思い出しては、いかがですか!
by ファルコ84 (2023-12-05 19:00)
18日間でしたか、お疲れになったでしょう。
いや、素晴らしいところを歩き。目の保養をして疲れなかった^^
by 斗夢 (2023-12-05 19:42)
18日間の旅だったんですね。
アパート・シャレーに滞在して気ままにあちこちを歩いてアルプスの眺めを楽しみましたね。
山岳交通機関の充実ぶりには驚かされかつ勉強になりました。
帰国したときはまさに夢から覚めた心地だったでしょう。
充実の日々を過ごされ、お疲れさまでした。
by tochimochi (2023-12-05 21:17)
素晴らしい旅でしたね。
帰国時
このままスイスにいたいと思いませんでしたか?
私なんかは、いつも帰国時のダブリンエアポートが寂しくて
たまりません。
by 八犬伝 (2023-12-05 21:29)
山岳地帯をトンネルで貫く鉄道を
ウマく活用したスイスのカートレイン。
日本でも青函トンネルなどでこの方式が採用されたら
便利そうですよね(・∀・)
チューリッヒ空港までの乗り継がれたBLSとSBBの列車
どちらも1stCLASSの車両ですが
それぞれに座席の趣が異なっていて面白いです。
BLSのシックな座席は高級感が感じられて
座り心地が良さそう(^^)
アルプスの美味しい空気を味わいながら
存分に堪能されたご様子のスイス旅行でしたね。
私としては鉄道や駅、街なみなどの写真を
楽しませていただきました♪
by あおたけ (2023-12-06 06:57)
お疲れさまでした
スイスの大きな風景、楽しませていただきました
私は京都の紅葉写真を整理中です
by koh925 (2023-12-06 08:45)
素晴らしい旅にも終わりがきて思い出を振り返る楽しみがあり、さらに次の旅を妄想する楽しみがありますね。
こうして旅ブログを拝見してると昼間のショットもたくさん撮ったほうが良いですね。自分はついつい夜ばかりになってしまうので、帰国してからあまり振り返らないです。旅の楽しみ方を学ばせていただいてます。
by imarin (2023-12-06 10:09)
18日間の旅行でしたか、お疲れさまでした。
十分に楽しまれた感じですね。
貴ブログで、スイスアルプスを堪能しました。
by テリー (2023-12-06 16:47)
色々なことに詳しくて失敗のない旅でしたね。18日間を気持ちよく満喫できたことでしょう。説明を聞いているだけでも楽しかったです。ありがとうございました。
by JUNKO (2023-12-06 21:11)
18日間の素晴らしいご旅行でしたね。スイスの雄大な景色を楽しませて頂きました。本当にたくさんのコースがあって行けば行くほどまた訪ねたくなるのではないでしょうか。次のご予定を着々と準備されているかもしれないですね(笑)私も思い切って飛び出して行きたい気分です。
by kuwachan (2023-12-06 23:41)
スイスの18日間の旅、ツアーでなく自力で切り開かれた途を進む旅、本当に素晴らしいと思います。正しくJetさんのstreamですね~ 仰ぎ見ますですハイ!切符一枚買うのでも大冒険に思える昨今、いいモノを見させていただきました~ 感謝感謝!
マッターホルンの傾げた姿、青い氷河湖、心に焼き付いていまっせ~
by OJJ (2023-12-07 15:31)
こんにちは^^
18日間のスイスの旅、こちらも楽しませて頂きました♪
大好きなスイスの風景、お花畑を歩く事が出来なかったので、
拝見できて嬉かったです。ありがとうございました。
by いろは (2023-12-07 16:18)
ご訪問、NICE、コメント戴きとても嬉しいです、ありがとうございます。
by Jetstream (2023-12-08 20:43)
ファルコ84 さん、 異国の方からみれば日本も素晴らしいし、私も日本が大好きです。旅は日常からの脱却だと思います。その意味で異国で過ごす時間は格別で楽しいです。そして仰る様に楽しい記憶として刻まれます。拝見戴き、ありがとうございました。
斗夢 さん、 幸い体調もよく、楽しい日々でリフレッシュ出来ました。
拝見戴きありがとうございました。
tochimochi さん、 スイスの山岳交通の充実ぶりには驚かされます。今回はクルマでなく列車バスを利用したのですが、公共交通でなんら不便もなく、タクシーを使うこともありませんでした。いろんなレベルで楽しめるスイスは山歩き天国かも、そんなところから戻るギャップ感は否定できませんが、百名山巡りはいまでも鮮烈な記憶が蘇ります。山歩きの楽しさは万国共通だと思います。
いつも拝見戴きありがとうございました。
八犬伝 さん、 戻りたくなかったですね。(笑)!(^^)!
楽しい旅ほど名残惜しいです。
拝見戴きありがとうございました。
by Jetstream (2023-12-08 20:52)
あおたけ さん、 今回はスイス鉄道旅を満喫しました。日本も鉄道大国ですが、スイスも同様に充実、しかも素晴らしい大自然の中、車窓からの様々な眺めはほんとに楽しいものです。
鉄道システムも素晴らしく、パスをうまく使えば効率よくいろいろと勉強しました。
車輛・座席も素晴らしく快適、普通車でも日本と比べればベターです。久しぶりに乗り物の楽しさを実感しました。
青函トンネルもカートレインがあれば便利ですね。いいアイデア大賛成です。
koh925 さん、 スイス旅を楽しまれた大兄、素晴らしさを共有して戴ければ幸いです。
拝見戴きありがとうございました。
by Jetstream (2023-12-08 20:54)
marin さん、 旅の続きがあればいいですね。今回は動画も多く撮りましたが、初心者なのか不出来。でも、写真で撮れなかったところもあり。今回は動画で撮っておいたシーンからスクリーンショットして掲載した写真も多いです。画質は悪いですが、切り取っておけばメモリーとなえります。いつも拝見戴きありがとうございました。
テリー さん、 楽しい旅でした。機会があれば、スイスにもお出かけください。
拝見戴きありがとうございました。
JUNKO さん、 何とか無事に楽しく過ごせました。
こちらこそ拝見戴きありがとうございました。
by Jetstream (2023-12-08 20:55)
kuwachan さん、 毎回拝見戴きありがとうございました。貴ブログ旅行記のようにうまく書けませんが、参考になります。また次の夢を見たいですが、年々体力・脚力が低下します。健康度と懐次第です。空夢にならないよう自分への励みとしたいです。
機会があるときにこそチャレンジ、飛び出してください。
OJJさん、 長々とした記事でしたが、いつも拝見戴きありがとうございました。
自分でつくる旅も楽しいですね。大兄のように、もっと眼力と観察力があればもっと発見があってたのしいでしょう。当方こそ感謝です。
いろは さん、 拝見戴きありがとうございました。山々の景観は素晴らしいですが、花々もいっぱいみれて癒されました。山域が限られていたので、どの山でも同じような花が多かったですが、天気にも恵まれていい山旅ができました。
by Jetstream (2023-12-08 21:00)
18日間もスイスの旅を楽しまれたのですか。素晴らしい
山景色やいろんな体験で一生の思い出になるでしょうね。
モニターの地図は分かりやすいですね。L字ルートは
やはりロシア・ウクライナ戦争の影響だったのですか。
by プー太の父 (2023-12-10 15:16)
プー太の父 さん、 いつも拝見戴きありがとうございました。
正義・大義で始まった戦争も、時間の経過とともにその代償と犠牲は世界中に我々にも深く及んでしまっていることです。早く終結してほしいですね。
by Jetstream (2023-12-12 00:01)
素晴らしい旅でしたね。
まったく未知の場所、経験なので
うらやましい限りです。
誰もができることではないと思います。
いい経験がまた一つ、ですね。(^^)
by nousagi (2023-12-19 06:57)
nousagi さん、いつも拝見戴きありがとうございました。
こんな機会がもてたことに感謝です。まだガンバリマス!
by Jetstream (2023-12-25 15:32)
18日間のアルプスの旅2023を拝読しました。
「先送りするという選択肢はありません。行ける時に行く。」は、
その通りだと思います。
昨年に引き続き今回も、スイスの雄大な山岳景色を
楽しませていただきました。
・「ロブホーンヒュッテ」のベルナーオーバーラント三山の眺め、
氷河と麓の緑が組み合わせがとてもいいです。
・「まるで別世界の湖! ゲルマーゼー」の大きな一枚岩の崖の
クリフサイドパスCliffsidepass、怯みそうになるコースですね。
・「アルペンタワー」のベルナーオーバーラント東域の3~4千m高峰群、
高峰と広大な氷河が印象的です。
・「ローヌ谷越しにはヴァリスの山なみ」の「ローヌ谷を挟んだ向こう側は、
イタリアとの境界線上に連なるアルプス3ー4千M級の高峰群」、
遠くの氷河を抱く高峰群とロイカバードの街並みの風景が印象的です。
・「スイスに到着した日のCOOPの総菜コーナーのおにぎり、
お寿司のパックなど」と「スイスを走る高野山行の南海電車?」、
個人的には海外で日本的なものを見るとホッとします。
・日本の高山植物によく似た花が、遠く離れたスイスで見られるのには、
少し驚きました。
by joyclimb (2023-12-31 22:07)