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妙高山、意外にキツイ山。 [百名山歩き]

6月23日[雨][曇り][晴れ]   梅雨の間隙、晴天の予報を信じて 新潟・頸城山塊の妙高山へ。

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[カメラ]山頂からは、昨年同時期に登った火打山が真近に、その奥は焼山を望めます。



新潟に入ったら、[雨]雨が降っている。

高速をおりて、ナビに従って赤倉から燕温泉へ道を進む。

ところが、トンネルの手前でこんな看板。[がく~(落胆した顔)]

20120623005040.jpg

↑ これが最初のX。

他のルートをチェック、 関温泉からの道路で迂回し登山口へ。



この近辺のピンポイント天気予報では、夜半に雨が上がり晴れの予報。

[雨]雨は一向に止まず、 燕温泉登山口駐車場で待機。 

予報が外れた。 ← これが二番目のX。 

今日は撤退かもという思いがよぎった。



その間、山菜採りの業者さんが数十人、雨の中を出て行く。

BP1010551.jpg BP1010554.jpg

天気予報が大きく狂わない限り、 必ず晴れる、上は晴れているはず。

雨脚は変わらないが、様子を見ながらいけるところまでいってみよう。

7時半過ぎにレインウエアで出発。 



この日は結構暑い!  林道から登山道に入り、切れ込んだ地獄谷の左を進んでいく。

残雪のトラバースがいきなり出てくる。

BP1010557.jpg BP1010558.jpg

赤倉温泉の源湯小屋を過ぎると、 地獄谷を右手に見下ろし登っていく。

温泉[いい気分(温泉)]も出ているようで、硫黄のにおいが漂ってます。


右の谷側が鋭く切れ込み、気を緩めるべからず。

光明滝を過ぎて、沢に出るとほどなく四合目に到着。

雨がほぼ止み、ここで着替えと休憩。 【08:40~09:00】

沢筋を上っていくと、雪渓が目の前に。

BP1010568.jpg

アイゼンをつけるほどではありません。

まっすぐにこのまま雪渓を詰めていくのかなと思ったら、ピンクテープが左手にあり。

ここが胸突き八丁の取付きのようです。 【09:30】

ここを登って行きますが、また雪渓に出ました。

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急登なので、滑らないようにしっかり足もとを見て登り詰めていきます。

ところが雪渓がブッシュで覆われ立ち往生。[ふらふら]

前にも、横にも逃げるところはない。 GPSを見てみたら、雪渓を登りすぎたようです。

道を見失ったのです。 ← これが三番目のX。



もう少しで、登山道の尾根にでる位置ですが、 かなりの傾斜。

横も探索してみたが、ブッシュ、ブッシュ、ブッシュ。[ふらふら]  

岩登りとバリエーションのエキスパート、人離れしたつわものなら、多分切り抜けられるでしょう。

多分、いつもブログを行き来させていただいているNさんなら、颯爽と尾根に抜けるでしょう。

時間をかければ、出来たかもしれませんが、出遅れている。 

ここで体力も気力も消耗した私には、一旦戻るという選択肢しかありません。[もうやだ~(悲しい顔)]

雪渓を戻って、登山道を確認。 こんなところは見過ごすような分岐ではなく、自分でも恥ずかしい限りです。

(よくこの山に登られる方曰く、残雪期には見過ごして直登してしまう人が多いとのことを帰路にお聞きました。  脚元だけを見て歩いた。 危険でなくとも、アイゼンは着けるべきでした。)


こんな時の胸突き八丁はこたえる、堪える。[ふらふら]  もう今日は撤退かな?



尾根に上ると、晴れて雲海が眼下に見えます。 開けてきた景色が後押ししてくれます。

ちょっと行くと天狗堂へ到着。 【09:30~09:50】

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シニア2名のパーティーが休憩中でしたが、「バテマシタ。 もうここまで。 ここから燕まで戻ります。」とのこと。

それを聞いて、私も今日は引き返そうかとの思いが脳裏にちらつきました。 

とにかくまず休憩+うたた寝[眠い(睡眠)]。 

時計を見たらもう10時50分頃。 

頂上までの時間と折り返しの時間を計算。 まだいける! 気を取り直し出発です。 

BP1010577.jpg



光明寺池からダケカンバの林の中を登っていくと、眼前に、妙高が顔を出しました。

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八合目の風穴を過ぎ、斜度がきつくなってきます。

でも、 高度を上げるのにつれ、展望が開けてきます。

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9合目鎖場。【12:00】 

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急斜度ですが、足の置き場は確保されています。 よく見て登れば問題ありません。

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クサリ場を登りきると、後立山~槍穂まで北アルプスが見えてきました。

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ここからも、岩場の急登です。 高度感があり、チョット足がすくむところもあります。

なんとか10合目、妙高大神に着きました。 【12:55】

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こんなプレートが埋め込まれています。 ここが最高点2,454Mですが、▲点と公認の頂上?はもう少し先です。

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やっと頂上▲2,446Mを踏みました。 ↓ 

妙高山はNo. 45。

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”日本百名山” ”国土地理院 三角点” といった標も。

立派な標識が一杯、サービス精神満点の山頂です。 (笑) 



展望は妙高大神の方が良いので、再び戻って休憩。

この妙高大神の方が標高が高く、ピークという感じです。

後立山連峰が眺められます。 剣も頭をのぞかせています。

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南に目をやると、槍ヶ岳と穂高。 また、行きたくなります。

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前山の左端は、高妻山。 

写真はうまく撮れませんでしたが、北は日本海、佐渡島まで見えました。



ここからの眺望のベストは、やはり雪のシマウマ、右から火打山と焼山。 

そして左奥は昨年のぼった雨飾山。

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天狗堂からの稜線は晴れて、 山頂でも眺望を楽しむことが出来ました。



上りはなんと40分の休憩を含みますが5時間半。 標準コースタイムを1時間以上オーバーです。

雪渓でのルートミスが堪えた。 胸突き八丁からの登りがキツイ。 鎖場からあがったところからもキツイ。

意外に登り応えを感じさせるヤマです。


撤退”という言葉が何度も脳裏をかすめましたが、 頑張って登った甲斐がありました。

なにか人の歩む道にもオーバーラップするところがありますね。 

挫折、撤退、出直し、再挑戦・・・・・ 誤魔化しのできない私はその繰り返しでした。

たとえ後退しても、 また一歩一歩前に進めばいいのです。 成し遂げればいいのです。 

妙高大神に感謝です。 ありがとう! 

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下山開始は2時、燕温泉登山口まで約2時間半。 上りと合わせ約8時間の歩きでした。

帰路ご一緒させていただいた方によると、頚城(くびき)の4つの百名山の中では妙高が一番シンドイとのこと。  距離は10KMもありませんが、上の標高グラフの通り。 ほぼ同じ標高差の雲取山の距離は20KM以上。 ということは、妙高山の登坂斜度は雲取山の倍以上です。

頸城の山は、雨飾山もそうでしたが、意外にキツイ。 残雪の登りが消耗させるのでしょうか?

花も咲き始めるシーズン。 でも、撮った写真を見ると、ほとんどピンボケ。

オートに設定しましたが、接写でフォーカスがぶれています。 マクロに設定すれば、何とかピントが合うんですが、中望遠のマクロレンズがないと、小さな高山植物は難しいようです。

BP1010623.jpg BP1010690.jpg

登山口手前の[いい気分(温泉)]温泉に浸かり、帰路につきました。 

妙高山、 ここも活火山でした。
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hide

何事も諦めてはダメ!
と言うことを再確認させられる山行でしたね。
私ならスタート時点の雨で諦めていましたね^^;
しかも残雪期の山を5時間半+2時間半ですか…
ブッシュに行く手を塞がれと残雪期はやはり難しいですよね。
また一つ参考にさせて頂きました。
何はともあれ、ご苦労様でした。

by hide (2012-06-29 00:30) 

よしころん

コースタイム1時間以上オーバー。 いつものことです ^^;
どうしても人より時間がかかる私達、早出は必修なのです。
それにしても雲の上は素晴らしい眺望。
ヤマノボラー冥利につきる景色でしたね~~ \(^o^)/

by よしころん (2012-06-29 08:17) 

mimimomo

お疲れ様でした。
撤退を考えながらそれでも行く。
根性ですね^^
by mimimomo (2012-06-29 08:51) 

nousagi

妙高大神のプレートに(*^^)v。
ほんとにそんな気分ですよね。
登山口での雨を押して出発し
途中でへこたれないでよかったですね。
青空の中の展望は素晴らしい。
きつい山と聞いていましたが
ふと、挑戦したい気持ちが湧いてきました。
百名山着々と制覇、頑張ってますね。
お疲れ様でした。
by nousagi (2012-06-29 09:11) 

テリー

お疲れ様でした。
挫折しそうなポイントを乗り越えて、山頂に立った喜びは、何事にも変えられないでしょうね。しかも、すばらしい、眺望で、よかったですね。
by テリー (2012-06-29 16:16) 

koh925

雨の中の登山、山の上は快晴で良かったですね
槍、穂高も見えるんですね、考えてみれば妙高は長野県に近い山
言えて当然なんでしょう、お疲れさまでした
by koh925 (2012-06-29 16:38) 

hrd

紆余曲折の末に登頂は一入だったでしょうね^^
by hrd (2012-06-29 19:19) 

takaki-i

お疲れ様でした。
でも山頂の景色は抜群で登ったかいが有りましたね。
by takaki-i (2012-06-29 21:41) 

kuwachan

こんばんは。
諦めずに頑張って登った甲斐があって良かったですね。
見事な眺望に疲れも吹き飛んだことでしょう。
9合目の鎖場の手前のお写真もステキですね。
新緑の木々、雲海そして山々の景色が素晴らしいです。
>岩登りとバリエーション・・・
の件、思い浮かんだ方、やっぱりでした(笑)
by kuwachan (2012-06-29 21:55) 

Jetstream777

hide さん、 この日は天気が回復するという予報でした。雨上がりが遅くなったのでしょう。 結果は晴れて正解でした。 でも、いつも晴天時ばかり登っているので、雨中の歩きもトレーニングということで、見切り発車しました。 (笑) 時間がかかってしまいましたが、改めて体力のなさを痛感。 コメントありがとうございました。
by Jetstream777 (2012-06-30 12:08) 

Jetstream777

よしころん さん、 おたくは花を撮りながらの歩き、私は登るのみ。 ブログを拝見しましが、結構健脚とお見受けしますよ! (笑) 雲上の景観は清々しいですね。
コメントありがとうございます。
by Jetstream777 (2012-06-30 12:09) 

Jetstream777

mimimomo さん、 コメントありがとうございます。 登り始めた時、出足が悪いと今日は登れるのかなという不安がよぎりませんか? 私は一人で登りますので、いつも残余時間と撤退を想定しいます。 根性はありません、気持ちだけです。 (笑)
by Jetstream777 (2012-06-30 12:09) 

Jetstream777

nousagi さん、 なんどもへこたれそうになりました。(笑)妙高から高谷池ヒュッテで一泊され火打を登って笹ヶ峰に下山されるのがベストコースのようです。 火打の雪渓でライチョウが見られるかも。 コメントありがとうございます。 N100? 日帰りで行ける山はほんのわずかとなってしましました。
by Jetstream777 (2012-06-30 12:11) 

opas10

後退しても一歩一歩前に進めばよいんですよね、響きました。
by opas10 (2012-06-30 14:29) 

Jetstream777

テリー さん、 コメントありがとうございます。何とか頂上にたどり着いたときの気分は何とも言い難いですね。 !(^^)!
by Jetstream777 (2012-06-30 14:38) 

Jetstream777

koh925 さん、 妙高からの眺望は素晴らしいです。 北アルプスが一望に眺められます。白馬岳も近いですね。 眺めながら次はどこに行こうかなんて、もう考えています。(笑)いつもコメントありがとうございます。
by Jetstream777 (2012-06-30 14:38) 

Jetstream777

hrd さん、 コメントありがとうございます。 頂きに立った時の気分は一入でした。
by Jetstream777 (2012-06-30 14:40) 

Jetstream777

takaki-i さん、 晴れてよかったです。雲上の景色はいいですね。 コメントありがとうございます。
by Jetstream777 (2012-06-30 14:41) 

Jetstream777

kuwachan さん、 私の能力・体力では急がば廻れ(戻れ)です。やっぱり、けだもののような強者なら一挙に突破できるんでしょう。(笑)コメントありがとうございました。
by Jetstream777 (2012-06-30 14:42) 

Jetstream777

opas10 さん、 前進出来ればいいんですが、後退していくものも多いですね。 (笑)
体力、〇〇力、△△力・・・  コメントありがとうございました。 
by Jetstream777 (2012-06-30 14:46) 

ひろたん

 標準コースタイムを1時間以上オーバーです。
ひろたんは何時もかなこのオーバーは^^;
残雪の登りが消耗させるのでしょうか・・
これはありますよね。足が進まない時は疲れます

撤退しなくて頑張れましたね。ご苦労様です
見習わないとです
綺麗な景色で出合て素敵です!
by ひろたん (2012-07-01 05:11) 

OJJ

妙高・火打と連呼されるので機会が有れば一度に2座・・なんて安易な考え(妄想?)だったのですね~Jetstream777さんが<意外にきつい>と言われるのですから。
それにしても雪の残る山の景色はムリと知りつつ憧れますね~
この時期の天候は贔屓目に見ても2雨、1曇り・・希に晴でしょうから・・
by OJJ (2012-07-01 11:02) 

山子路爺

北信五岳の一つ、妙高……
良く見ている山なのですが、未だにチャンス無し。
by 山子路爺 (2012-07-01 15:40) 

Terry

良かったですねえ~晴れて。雨雲が低かった、と言うより最後の雨雲が掛っていたんでしょうねえ。
6月末でもこれだけの残雪、さすがは豪雪の妙高ですねえ。「妙高山の登坂斜度は雲取山の倍以上です」、えっええっ!こりゃ厳しい。でも、うたた寝するぐらいなら余裕じゃないですか。さすがですよ。
オラは6月は一度も山に行けませんでした。今月は必ず行きますよ!
by Terry (2012-07-01 16:19) 

tochimochi

晴天を信じて登ってよかったですね。
雪渓で分岐を見落とし、登りすぎることは私も経験があります。
そのまま行こうとすると藪漕ぎの上に傾斜もきつくなり、かなりしんどくなりますね。
引き返して分岐を発見するのが正解です。
それにしても体力を消耗しながらも、時間配分もきちんと計算して完登されたのはさすがです。
by tochimochi (2012-07-01 17:17) 

のら人

妙高はまだでしたか。JETさんは、てっきり登られていると思ってました。 ^^
Nって ・・・ のら人のN?! まさか!ね。 違いますよね。 あたしは高尾山ばかりですから。 (爆)  冗談はさておき、雪渓の判断、流石ですね。 ココがJETさんの凄いところですね。 自分でも行きません。 地形のレベル云々の問題では無く、この辺り・・・ 熊が多いんですよ。 ^^;
by のら人 (2012-07-01 19:42) 

Jetstream777

ひろたん さん、 コメントありがとうございます。 足が前に出ないという状態でした。撤退は簡単なんですが、再度挑戦するというのはそれ以上にキツイかもしれませんね。
by Jetstream777 (2012-07-01 21:17) 

Jetstream777

OJJ さん、 妙高・火打をまとめて登るのは、この時期ではチョットキツイでしょう。 高谷池に向かう乗越の雪渓トラバースが難所のようです。 7月後半になれば多分OKでしょう。 コメントありがとうございます。 この時期は山行の計画は立てられないですね。


by Jetstream777 (2012-07-01 21:17) 

Jetstream777

山子路爺 さん、 たまには頸城の山もいいですよ。 いづれ眺め返してください。 (笑)
by Jetstream777 (2012-07-01 21:18) 

Jetstream777

Terry さん、 冬は豪雪地なので、残雪が多いですよ。 この時期は日の入りが遅いので、残余時間はありました。 ここは秋がいいかもしれませんね。 ずっと登りやすいと思います。 今月は梅雨があけますよ。 山が待ってますよ。 いつもコメントありがとう。
by Jetstream777 (2012-07-01 21:18) 

Jetstream777

tochimochi さん、 予報は信じ切っていけないのですが、周辺の天気からも必ず晴れる、雲を抜ければブルースカイと予想。 (笑)
仰るように、急がば回れですね。残雪期の落とし穴ですね。 ひとつ勉強しました。
コメントありがとうございます。
by Jetstream777 (2012-07-01 21:19) 

Jetstream777

のら人 さん、 昨年火打とセットでもくろんだのですが、乗越のトラバースが危険な状態であるとの情報で、妙高は断念。 
多分のら人さんなら、あの雪渓は行けたと思います。(笑) クマも問題ないのでは? (笑)
地元の方も、クマがたまに出没すると言ってました。 帰路知りました。(怖)
山菜、タケノコ等、ここは宝庫のようです。 空のザックでお出かけください。 !(^^)!
コメントありがとうございます。
by Jetstream777 (2012-07-01 21:21) 

チェリー

諦めないで自分を信じて登り、素晴らしい風景が待ってましたね!(^^)!
人生と重なるところが深いですね(^_^)
by チェリー (2012-07-03 12:59) 

Jetstream777

チェリー さん、 コメントありがとうございます。 順風万般とはいきませんね。
by Jetstream777 (2012-07-03 21:55) 

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