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最南端の洋上百名山へ [山歩き]

4月29日
いよいよ、今シーズンの百名山ピークハンティングのスタートだ。
最初のターゲットは最南端にある洋上百名山、屋久島の宮之浦岳です。

0429Y02鹿児島上空?.jpg

羽田からの上空は一面厚い雲に覆われていた。

0429Y03鹿児島港.jpg

鹿児島港の高速船乗り場からの桜島も鉛色の雲ですっぽり。 


出航して約2時間

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船窓から島が見えてきた。  山間部は雲に覆われている。 
気掛かりは翌日30日の天気だ。

予約しておいたレンタカーで、安房の宿に向かった。

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*クリックすれば地図が拡大されます。(戻るのは←で)


昨年来、宮之浦岳への山行時期とどのコースを取るべきかを検討してきた。

百名山のなかでも、決して易しくはない部類の山である。 遠隔地でもあり、 時間も、お金もかかる。
体力面での難易度も高い。  簡単に再度チャレンジとはいかない。
宮之浦岳を少しでも事前に知って 己の力と限界を自覚しておくこと。 そしてベストは求めず、登頂を阻むリスクを極力減らし、”一発必中” でピークハンティングを達成し、楽しむことである。

屋久島は亜熱帯樹林で一年のうち180日以上は雨が降る。
比較的降雨量が少ない秋も台風の通り道、台風銀座である。

最も登山者が多いメジャーなコースは、 荒川登山口から縄文杉を経て高塚小屋(約4.5時間、 或いは新高塚小屋+1.5時間?)で一泊。 翌日宮之浦岳に登頂し南の淀川登山口(+約4時間)に下る人気の縦走コースである。 
NHKの「日本百名山」にも紹介されたルートである。(荒川口~宮之浦岳 上り 約9時間)
ところが、小屋は自炊が必要で水、食料、自炊用具、寝袋(+マット)が要る。
シーズンの週末となると登山客で混雑する。 入りきれない場合に備えテント携行の必要もあるかもしれない。
縄文杉までは一般ハイカーも多く、過去の連休で一日千人が入ったという記録もあり渋滞もあり得る。
雨中の歩きは想定せざるを得ず、予備の替着を含めた宿泊装備はさらに重荷となる。 
重装備の苦手な私にはこの選択肢はキツイ。

悲しいかな・・・・・、山は人を選択するのである。
上りに弱く潜在腰痛持ちの私には 日帰りという選択肢しかない。

屋久杉ランド側の淀川登山口から花之江河~宮之浦岳往復ルートがある、 標準コースタイムは往復約9時間。 上り4:35/下り4:10、 差があまりないということはアップダウンが多そうですが、日帰りは十分可能なコースである。(淀川小屋で前夜泊し、不要装備をデポする手もあり。)
雨に降られたら結構キツイ。 でも、避難小屋1泊より 日帰りはずっと私向きである。

※体力・脚力のある方は荒川登山口(或いは白谷雲水峡)から縄文杉を経て宮之浦岳に登って、淀川登山口に下りてください。 (バスがありませんので、下山時タクシ―を手配しておくこと。)

IMGP1099SS.jpg

歩行時間が長いので日没が早い時期はリスクが高まる、日照時間が長い4月~9月がお奨めです。
7月~8月は夏休みで混雑、8月~10月は台風のリスク、5月後半~6月は梅雨時。
過去数年の鹿児島の天気をみても4月末~5月初めは、良くもないがそれほど悪くもない。 
数ヵ月も前から予測は不能であり 過去の気象庁の記録にたよるしかない。
雨がよく降るので低温下の時期は避けたい・・・ 連休も考えるとこの時期しかない という判断に至りました。

ということで鹿児島までのANAフライト往復を事前予約。 +屋久島内での移動にレンタカー、 宿泊はアクセスのいい安房の宿を2泊予約。
一日で屋久島まで移動するため、鹿児島からはフェリーでなく高速船を予約。 でも料金が高い~

先般アウトレットで購入した最も透湿性の高いゴアテックスのレインジャケット、 実は屋久島用であった。
これで準備万端と云いたいところだが、前述通り 一抹の不安は私の体力と雨中のアップダウンである。
私の山行はほとんど雨に降られたことはない。 というより、雨の日は行かないこと にしているから雨天率は極めて低いのは当然である。  今までしっかり降られたのは、槍沢の上り、火打山ライチョウ沢までの上り、常念小屋からの下り。 最近では北岳からの下り、蓮華温泉から白馬大池までの上り。
数えられるほどしか記憶がないし、雨中での歩きの経験は少ない。

食事は雨を想定し、移動中でも食べられる携行食。 体力消耗を低減するため、携行品は厳選。
数百グラムずつでもUL化しよう。 ミラーレス(+望遠ズーム)→コンデジで▲500g、 コンロ持参をやめて行動食のみにする。 ザックも22L軽量ザック。 これで約2KGはUL化。
淀川ルートは水場が数か所あるので、ペット2本あればいいと書かれていたが念のため3本。
+サプリメントのパウダーを持参。 
雨の確率が高ければタイツの上に直接ゴアテックスのレインパンツをはくことも考えたが、結局ザックに詰めた。 

二日前の宮之浦の降水確率予想は40%、 なんといっても日本一降水量が多い島なのだ。
屋久島での滞在は2泊3日、翌日の天候が悪ければ登山を3日目にシフトし、最終の高速船で鹿児島に戻るか もう1日延ばす予定も想定した。

前日には降水確率は20%と下がったので、予定通り翌日30日に宮之浦岳へ登ることにしました。

続編は次回へ。
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OJJ

さすがはJetstream さん、???(いつからか777が無くなってる~)用意万端、ち密で周到な計画ですね~行動時のリスク回避もきっちりと・・安〇さんにも見習ってほしい
 友人の体重110キロが夏に行って縛りつけたザックカバーが飛んでしまったと・・。
屋久島は1か月に35日雨が降るんだと・・ はてさて、次回がお楽しみです~
by OJJ (2014-05-05 11:17) 

koh925

先日、紀伊尾鷲をバスで通過したときに
ツアーガイドは、日本で雨が多いのは尾鷲が2番目で屋久島が一番だと言っていましたが
一年の半分が雨とはさすがに多いですね、備えもさすがです
by koh925 (2014-05-05 16:34) 

Jetstream

OJJ さん、 ニックネームは短い方がいいですね。 もっと短くすること考えています。 (笑) 屋久島はやはり遠いし、お金はかかるし 一発で仕留めなければならない。 持たざる者の宿命です。 おかげさまで登頂できました。  ご友人は雨に降られたんですね。 しかも稜線にでると風が強いんです、 あそこは。

koh925 さん、 そういえば尾鷲のあたりもよく台風や低気圧が通過し、大雨が降りますね。 屋久島での雨対策は腐心しましたが・・、ラッキーでした。  おかげさまで念願を果たせました。
by Jetstream (2014-05-05 23:00) 

mimimomo

こんにちは^^
これはわたくしと同じルートですかね。わたくしのときは雨が酷くリタイア。確かにもう一度は、ちょっときついですね。
行く時期を間違ったと思いましたよ。一番雨が少ないと言われる時期でしたが、相当量の雨に降られ、おまけに昼時間が短い時期。(><; 
きっと降水確率20パーセントなら、大成功だったのですね^^
by mimimomo (2014-05-06 12:25) 

kuwachan

屋久島にいらしたのですね!
私は観光でGW明けに一度訪ねたことがありますが、もちろん雨に降られました(笑)山から滝のように雨水が流れる様子は豪快そのものでした。
by kuwachan (2014-05-06 18:23) 

makiwarikun

お疲れ様でした。夏休みに狙っていますので、非常に参行になります。妻との旅行を兼ねていることから、Jetstreamさんと同じく、淀川登山口からピストン日帰りしかないという結論になりました(私が宮之浦岳に登っている間、妻は白谷雲水峡を散策する予定です)。台風が怖いです。
by makiwarikun (2014-05-06 19:45) 

Jetstream

mimimomo さん、 ここの降水量は半端でなく、雨天の場合は途中でリタイアというケースもかなりあると聞きました。  できれば予備日があるといいんでしょうが、遠隔地だし、 人気の場所なんで なかなか対応は難しいでしょう。
最大の懸念は雨でしたが、ラッキーでした。

kuwachan さん、 5月中旬には梅雨入りするし、明ければ台風シーズンなので、いくんなら4月末しかないとおもってました。 さすが雨のお蔭で登山道の至るところ水があふれています。 本州の山間部とは異なる体験でした。 思い切ってでかけて良かったです。 !(^^)!
by Jetstream (2014-05-06 20:10) 

Jetstream

makuwarikun さん、 おかげさまで、本意を達しました。
是非お出かけください。
奥方、もし雲取山を日帰りで往復できるのなら標高差が少ないので一緒に行けるかも。
次回記事参照ください。 翌日に行った白谷雲水峡は登山コースです、どうせならご一緒に登ってください。 夏は台風がなければ、青空が見えるでしょう。
by Jetstream (2014-05-06 21:24) 

Terry

う~ん・・・・・・・・まるでゴルゴサーティーンのような寸分の隙もない見事な計画、ため息が出るほどの念入りな準備、素晴らしいです!
気象的に言えば(屋久島の気象は詳しくありませんが)、ここは「雨」の予報を出していれば外れないほどだと思います。高気圧の真下にあっても風向きひとつで天候は悪化しますよ、きっと。好天になるかどうかは気圧配置の良さよりも運ですよ。引き続き、次の記事を読ませて頂きます。
by Terry (2014-05-07 17:52) 

joyclimb

周到なプランニングですね^^
by joyclimb (2014-05-07 21:48) 

Jetstream

Terry さん、 仰る通り屋久島は☂が降ると思っていくしかないです。 年中湿度が70%なんて場所はなかなかないでしょう。 あとは運、☂も楽しむとう気持ちでしょう。
傘を持っていけなんて云う山はここぐらいでしょう。 

joyclimb さん、 行き当たりばったり入山して、情けない経験もありますので・・・・(泣)
by Jetstream (2014-05-07 23:22) 

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